Flying Saucer Attack

アーティスト : Flying Saucer Attack 
  • Vhf Records
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・音楽
  • / ISBN・EAN: 0783881001129

感想・レビュー・書評

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  • ★★★★☆
    VHFの看板ミュージシャン、Flying Saucer Attackの記念すべきファースト。もしもジーザス&メリーチェインがファーストの方向性のまま、ノイズギターで突き進んだら…そんな妄想を掻き立てられる音楽性。J&MCはマスコミのハイプだったと後に野田努氏だったか?明かしていたけれど(ノイズギターに反応して客が暴れ出したとNMEが書き立てたが、実際には酔っ払いが少し騒いだだけだとか)やっぱりある種の世代にはショッキングな存在だった。このFSAのファーストは、先に述べたようにJ&MCのファーストのような方向性のサウンドである。時折挟まれる呪術的なドラムスにサイケデリックなセカンドの源流を感じる。

    そしてそのセカンドは、ノイズまみれのフォークが新たなサイケデリアを切り開いたとして高い評価を受けた。その源流としても非常に重要なアルバムといえる。J&MCのファーストと同様、FSAのセカンドの轟音サイケサウンドも当時は衝撃的に受け止められていた。

    轟音ギターと呪術性がサイケデリアの中で出会う、例えば初期のクラウトロック(アシュ・ラ・テンペル、アモン・デュール)の中でも見られた現象。そしてイギリスのホークウィンドなどを介して、日本にもアシッド・マザーズ・テンプルという轟音サイケサウンドが伝達された。一方ではオルタナ/メタルサウンドの一部がドラッグとの親和性を求めて、ディストーションギターの反復によって呪術性を引き出し、ストーナーと呼ばれるサウンドを作り上げている。そうしたサウンドのオルタナ的展開として、このFSAも重要な地点に立つと言える。

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