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- / ISBN・EAN: 4988021111317
感想・レビュー・書評
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ヴィム・ヴェンダース監督映画を見よう。
キューバの音楽ドキュメンタリー映画。
題名の「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」は、アメリカ人ミュージシャンのライ・クーダーがキューバの老ミュージシャンたちとセッションしたバンド名でありアルバム名。
彼らはずっとミュージシャンとして高名だったわけではなく、国外では殆ど知らておらず、本人も音楽活動は辞めていて国内でも過去の人となっていた人もいる。それがアルバムにより再評価され、カーネギーホールでのコンサートを行うまでに。
映画は、キューバでの老ミュージシャンたちへのインタビューの間にカーネギーホールコンサートが差し込まれる。
老人とはいっても(90歳の人も!)ボーカルの声には張りがあるし、子供たちに演奏しながらリズムをとるし、音楽が身についている感じだ。
彼らが語る子供時代は、苦労もあるが身近に音楽がある。演奏場所も家や街角、楽器も身近なもので音を出す。
彼らがインタビューを受けながら街を歩き歌を口ずさむと、通りの人々も歌を合わせる。国民として音楽が当たり前なのだろう。
彼らが語るキューバは「抵抗を知っている。感謝の気持ちを忘れない。小国だが強い」詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(2004年9月のブログより転記)
カリブ海の謎の島国・キューバがその舞台です。
キューバには特に行きたかったわけではなかったけど、なんとなくその場のノリで行ってしまいました。
もう、かれこれ5年以上むかし、わたしがアメリカにいた頃の話です。
実は、ちょうどこの映画と同じ時期なんですね。見たのはだいぶ後ですが。
今はどうだか知りませんが、確かこの当時はアメリカとキューバは国交がなく、行くことにはいろいろ問題がありました。
確か、アメリカ人は行けなかったんじゃないかなぁ?(嘘だったらすみません)
わたしたちも、再入国の際にいろいろ問題があるらしく、「キューバに行く」といったらI-20のサインがもらえないとか、そんな感じでした。
キューバの領事館(大使館はないのである)まで、ビザ申請にも行きました。
ジャマイカ経由で行ったのですが、モンテゴベイのビーチはとってもツーリスティック&マリファナ天国だったのに比べて、キューバはよかったですね~。
映画には、ハバナの海岸通りや、町並み、ひとりのおじいちゃんが話をしていたお化けみたいな木がいっぱいある公園などなど、実際に訪れた場所も登場します。
町中に、チェ・ゲバラの絵が掲げられていたり、お土産屋さんにも彼の顔がプリントされたTシャツが並んでいたり、TVのニュースではお決まりのポーズでカストロが演説していたりしました。
やたら世話をしてくれたおじさん(ただのタクシードライバー)がいて、市内観光に連れてってもらったり、自宅に招待してくれたり。
確か、息子がいて、とってもかわいかったんよな~。
キューバには、カリブ海一美しいといわれるビーチがあります。
バラデロビーチといって、ハバナから車で2時間くらいだったはず。
10km以上に渡って、真っ白いビーチがえんえん続いています。
いや~よかったな。(遠い目)
肝心の映画ですが、これは映画なんですかね?100%ドキュメンタリーですね。
この監督好きなんだけどな。
音楽は非常にカッコよかったです。
ラストのNYC&カーネギーホールのところは感動的だったけど、途中は何度も気を失いかけました。
その日常のゆる~~~い感じこそ、まさにキューバ。 -
キューバの伝説的なミュージシャンたちを集めて、一枚のアルバムを作ろうとする試みのドキュメンタリー。
演奏シーンだけでなく、一人一人にインタビューがありますが、自分の音楽だけでなく、難しい時代を生きてきたキューバという国に誇りを持っているように思えました。あまり見慣れない楽器も多いのだけど、そこにきちんとプロフェッショナルが育つ懐はすごいです。
ハバナをはじめとするキューバの風景も美しい。キューバは決してものすごく豊かな国ではないけれど、人々は明るく、たくましく、美しい。
ちなみにこの映画は2017年にキューバを訪れた後に見ましたけど、撮影当時とあまり変わっていない部分も結構あります。
まー何より音楽が美しい。かっこいいおじさんおばさんばっかですよ。 -
音楽好きにはたまらない。社会主義体制になって世界から忘れられたキューバの芳醇な音楽を追うドキュメンタリー。出てくる人が老齢のミュージシャンだから、本当の話なのか法螺話なのかよく分からないエピソードがたくさん。でも、ミュージシャンとしては一流で、結局NYにみんなでコンサートをやりに行くと言う話。変種のロードムービーとも言える。
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前半眠かった。なんの飾りもない音楽ロードムービー。枯れたスピリットがかっこよい。ノッポのピアノマンが器械体操の子供たちをバックに弾いた曲がよい。浮遊するカメラアイが階段を昇るとガランとしたフロアでピアノが響く、夢のようなシーンだった。
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「未開の地ですごい音楽見つけちゃったよ!」というライ・クーダーとジム・ヴェンダーズのはしゃぎっぷりが目に浮かぶよう。こういうの見て「帝国主義的だな」なんて感想を持ってはいけないのでしょうね。なんにも考えずに、お爺ちゃんたちのすごい演奏に身を委ねるのが正解か。
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キューバの老人ピアニスト達のインタビューだけで構成された、ドキュメンタリー映画。
間に音楽が挟みつつ淡々と進む。
出演者が全員お爺さん。
若い頃ならつまらなく感じただろうけど、今なら楽しめるなぁ。
音楽を熱く語る老人達。
その様子がスゴく羨ましく感じられた。
パーカッションがカッコよかった。
キューバ音楽、楽しそうでした。 -
キューバの伝説的ミュージシャンたちの演奏と、
彼らへのインタビューで構成された音楽ドキュメンタリー映画。
ヴィム・ヴェンダーズ監督作品。1998年製作。
20世紀を生き抜いてきたキューバ音楽の先導者たちの多くは、
ステージに上ることを止め、別の道で生計を立てていた。
ライ・クーダーが彼らを見出し、1997年に同名のCDアルバムを発表。
そのCDは世界的な評判を呼び、
彼ら(BVSC)とライ・クーダーとのコンサートツアーが実現した。
コンサートのために集まったブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの面々の演奏とインタビュー映像が積み重なって、
キューバという国に沁み込んでいる音楽の根っこが見えてくる。
島を渡る風、日差し、青やピンクに塗られた車、土ぼこり、
路地裏、ダンスホール、葉巻の煙、ラム酒・・・。
土地に根差した歌詞とメロディーを艶のある歌声と、
”繊細で地味だがパワーに満ちた”演奏で表現する。
インタビューマイクに向かって、当時91歳のコンパイ・セグンドは、
笑みを浮かべて答える。
「体の中を血が流れている限り、私は女性を愛す」
そうだ、キューバに行こう!