小さな恋のメロディ [DVD]

監督 : ワリス・フセイン 
出演 : マーク・レスター  トレーシ-・ハイド  ジャック・ワイルド 
  • ポニーキャニオン
3.79
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  • (20)
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本棚登録 : 892
感想 : 145
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988132693382

感想・レビュー・書評

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  • 現実を忘れて、少年少女の一途なかわいらしさと初々しさをゆったり楽しむための初恋映画の金字塔。

    同じ公立学校に通う11歳のダニーとメロディ。クラスが違い全く接点のなかった二人は、ささやかなきっかけで知り合う。
    それぞれの抱える家庭問題からずっと孤独を抱えていた二人は、まるで共鳴するように、互いを慕うようになるけれど…。

    主演の幼い二人が本当にかわいらしい。
    お互いのことも、社会の厳しさもまだまだ知らないままで、孤独を癒す存在とずっと一緒にいたいと願う距離感と無邪気さは、やはり10代の初恋特有のものだと思う。

    いかにも思春期らしい、仲間内での馬鹿なやりとり、家族との距離感や閉塞感、そして、逃亡願望なども瑞々しく描かれていて、1971年公開当時に同世代だった人々が共感したというのがわかる気がする。

    ただし、三十歳を過ぎて本作初見となった私は、もはや心が汚れきってしまっているのか、ただ夢のない性分のせいなのか、あまりにも非現実というか何の解決にもならないあのラストに、残念ながら却ってブルーな気持ちになってしまった。

    この恋は、あの後確実に現実に引き戻されるし、二人の属する階級の違いや家族問題を考えたら、将来的にもまず成就はしないだろうな…と。

    どうしても現実的なことばかりが頭を巡って、フィクションとして十分に楽しめず。
    いや、その「幼さ」を愛おしむための映画だというのは頭ではわかってるんですが。
    うーん、10代で観ていたら、懐かしく記憶に残ってよかったのかもしれません。

  • NHKBSで放映されて、「主役の男の子がバレエをする女の子に恋をする場面がある」と知り、録画して見ました。
    でもその感想は割愛。

    ちょうど『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んだばかり。
    その本もこの映画もどちらも11歳主役。
    『ぼくはイエロー』のほうは公立学校なんだけど、カトリック中学校の話題が頻繁にでます。
    『小さな恋』はまさにカトリックではないか?
    ユダヤ人もいるみたいだけど、49年前なのでいろいろ変わっているかもしれません。
    また、本同様に格差が顕著な内容でした。

    とにかく同じ時期にイギリスの中学生の生々しい本と映画を楽しめたのはすごい収穫!
    もしかして成人式前後というのも意味があったかな?

    ネット情報によると、主役のマークレスターとトレイシーハイドとジャックワイルド以外の子供たちは、撮影が行われた学校の実際の生徒が演じていたそうで、何人かは今でもマークと交流があり、マークとトレイシーと亡くなったジャックの妻も、友情が続いているそうです。

    映画の中でトレイシーが「50年も愛しつづけることがあるかしら」みたいなこと言っていたけど、上の話を知って、きっとあると思いました。

  • 再見。何度見ても良い映画ですね。

    2011年4月25日、BS-TBSで放送の 「SONG TO SOUL」~永遠の一曲~「メロディ・フェア」にトレイシー・ハイドが出ていて映画について語っています。
    現在は女優を引退してペットホテルを経営しているとのこと。

    以下はトレイシー・ハイドの話そのままです。

    (メロディ・フェアという曲について)
    「わぁ私の歌なのね!」って思ったのを覚えている。「私が演じる女の子の歌だ」って感動したわ。映画の題名(原題「Melody」)も私が演じた女の子の名前だったし、曲の題名もそのままでしょ!

    外では10人の女の子が自分の出番を待っていた。部屋に入ると大きな円卓があってマーク・レスターが座っているのに気づいた。関係者たちも揃って座っていた。もちろんデヴィッド・パットナム(プロデューサー)もいたわ。そこでまずマークを指しながら「彼のことを知ってる?」と訊かれたの。私以外は全員が「知っている」と答えたらしいわ。でも私だけはマークを見て「知りません」って答えたの。それで役がもらえたらしいわ。私の返事を聞くとマークは顔をしかめ「トイレに行く」って席をたったのよ。

    デヴィッド・パットナムのオフィスを訪ねた時、彼がビージーズやクロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(ラストシーンのTeach Your Childrenを歌っている歌手)の曲を聴かせてくれたの。私に「こんな曲はどう?」ってね。「私の意見が反映されるの?」って緊張しながら「すてきです!」って答えたのを覚えているわ。もちろん私の意見なんて関係なかったんだけど、でもその時初めて映画の中で使う曲を聴かせてくれたのよ。

    マークはとてもやさしくてすぐに仲良くなったけど、ジャックはいつも「おどけ役」で周りを笑わせていた。出演した女の子たちはみんなジャックが大好きだったわ。主役の3人には代役がついていてマークの代役は女の子だった。代役の子はみんな私たちより少し年上で17歳くらいだった。ジャックはわざと生意気な態度をとっていつも彼女たちを笑わせていたわ。私の面倒を一番よく見てくれたのもジャックなのよ。

    (メロディ・フェアという曲について)
    深読みすると「マイ・フェア・レディ」を連想させてとってもかわいい女の子のイメージが湧くのかもしれない。でもあの頃はそんなこと思いつきもしなかった。ただやさしさ溢れる歌詞が流れるような美しいメロディが奏でられる曲だとしか思っていなかった。「メロディ・フェア」はとっても美しい曲だけれど、でも私が一番好きなのは「若草のころ」なの。父もこの曲が一番好きだったから父が亡くなった時この曲をかけて父を見送ったわ。私が一番忘れられないのがこの曲なのよ。

    (ラストシーンについて)
    ラストシーンのことね。みんなをがっかりさせたくないけれど、一緒に映っていたのはマークじゃないの!エンドタイトルが流れるあのシーンでトロッコに乗っているのはコーネリアスという男の子なの。遠目には似てたから彼が代役になったの。マークは別の映画の撮影があって来れなかったのね。だからあれはマークじゃないの!でも女の子は私よ!

    映画で使われた曲を聴くとあの時代にタイムスリップしてしまう。撮影の「匂い」までよみがえってくるわ。元気だった頃の両親の顔もね。胸がいっぱいになるわ。(メロディ・フェアを聞きながら)泣いちゃうじゃないの(泣)

    こんな作品に出演できた私は本当にラッキーだったと思う。すばらしい人たちと出会うことができたんだもの。私の人生を決める経験になったと思う。人生の節目で何を選ぶべきか、そして人生の曲り角にさしかかってもその先には必ず希望があるということも教えてもらった。やろうと思えば無限の可能性があるのよ。

    • nico314さん
      今日の新聞の下の書籍の広告(英国ライフに関する雑誌のようです)に「小さな恋のメロディ」とマークレスター、トレーシーハイドの文字。シンクロして...
      今日の新聞の下の書籍の広告(英国ライフに関する雑誌のようです)に「小さな恋のメロディ」とマークレスター、トレーシーハイドの文字。シンクロしていて驚きました。
      2012/12/31
    • andesapresriam12さん
      koshoujiさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
      明けましておめでとうございます。

      番組でトレーシー・ハイドが映画のこと...
      koshoujiさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
      明けましておめでとうございます。

      番組でトレーシー・ハイドが映画のことを語っているのが嬉しかったのでそのまま載せてしまいました。

      ラストのトロッコのシーンに映っているのがマーク・レスターではなかったのは驚きですよね。

      ちなみに番組で監督のワリス・フセインも語っていて、オーディションでトレーシー・ハイドを見た瞬間に「メロディだ!」と思ったそうです。
      2013/01/01
    • andesapresriam12さん
      nico314さんへ 明けましておめでとうございます!

      凄いシンクロですね。「小さな恋のメロディ」の文字が新聞に載ることはそう頻繁にはない...
      nico314さんへ 明けましておめでとうございます!

      凄いシンクロですね。「小さな恋のメロディ」の文字が新聞に載ることはそう頻繁にはないですからね。
      2013/01/01
  • 音楽もストーリーも素晴らしい!!
    なんども なんどもみた映画。
    2人で1つの林檎を食べるシーンが好き。

  • 原作・脚本アラン・パーカー。処女作。『エビータ』の監督さん。
    子供時代の淡さを描いている。
    恋愛がメインではあるけど、ヒロインメロディちゃんとラブラブになるまでが、
    けっこう長い。その間何してるかというと、ひたすら可愛く遊んでる。

    主人公ダニエル(マーク・レスター)が白ウサギのようにふわふわしてて、
    悪友のトム(ジャック・ワイルド)はともかく病みつきになるイケメンぷり。
    (ジャックワイルドって、「オリバー!」の人か!観終わって気がついた。)
    仲良し可愛い♥

    主人公ダニエルはお金持ち、友達トムは貧しい階級。
    ある日、ダニエルがタクシーをひろう。
    「まずいって!タクシーってすごく高いんだ!」
    と止めるトムだが、ダニエルは難なく代金を支払ってしまう。
    「お金はあるんだ」
    と悪気なく繰り返すダニエル。
    ダニエルは貧しさを理解できない。それに苛立ち帰ろうとするトム。
    まだ一緒に遊びたいダニエルは、お茶のんでいこうよと呼び止める。
    ふりはらって帰るトム。しょんぼりして、自分も家に帰ろうとするダニエル。

    ここまではよくあるが。

    トムがふと足を止める。階段の下から、上目遣いでダニエルに言う。
    「君の事が嫌いになったわけじゃないんだ。ただ、本当に帰らなきゃならないんだ」
    そのセリフに、ダニエルが子犬のように気を持ち直して、トムにじゃれついて着いて行く。

    この流れは素敵だったー!トムは大人なんだよねえ。

    トムはおじさんの世話をしなければいけないらしい事が分かると、
    ダニエルが「僕のママに頼んであげる」と約束する。
    (トムはその意見には消極的な態度を示す。
    いやー、それは無理だろー、来ないでいいよーというかんじでやんわり断る。)
    結局ママは嫌がって手伝わず、集会があるからと出かけてしまう。
    トボトボと歩き、ペンキのはげたトムの家のドアを叩くダニエル。
    欠けたカップをもって出てきたトムに、ダニエルは事情を話す。
    この説明っぷりがとても可愛らしい。
    子供って前のめりに説明する所があって、本当に真っ直ぐだ。
    眉間をハの字にして謝るダニエル。
    「かわりに僕が手伝うよ。なんでもするよ」
    ダニエルの天使っぷりにほだされて、トムは無言のまま、
    顎で「中に入れよ」と指し示す。
    トムうううううううううううううううううう!
    思いやってくれる相手の気持ちのために、自分の見栄や恥を捨てたんだなーと。

    あとダニエルとメロディの恋仲を邪魔しようと、わあわあしゃべるトム萌え。

    ダニエルとメロディの名シーン
    「私をずっと愛せる?」
    とダニエルへ尋ねるメロディに。
    「できるよ」
    と答えるダニエル。
    「だって、もう一週間も愛しているよ」
    と自信満々のダニエルのセリフは、痺れた。

  • 恋愛ものというよりドラマっぽい。
    前半は淡々と日常を切り取っていて、入り込みにくかった。
    後半でようやく子供たちの恋愛に移るが、本人たちも可愛いし、未来への希望を見出だせず今すぐ結婚したいというピュアな気持ちが眩しい。
    茶化してたクラスメートの前で結婚式をあげて、先生に追い回されるシーンは可愛くて良かった。

  • 2人ともかわいいなぁ。
    実際結婚できる年になっちゃったら
    こんな淡い恋ってできなくなるんじゃないかな…。
    こういう相手に自分を捧げて献身的になれるような想いを持ち続けたい。
    浮気とか不倫とか…そういうものがないイノセンスな暖かさを大切に。
    音楽が素敵でした。
    映像も。

  • すべてのシーンを切り取って、部屋にずっと飾っておきたいほどかわいい。
    なんといってもメロディがかわいすぎる。かおも、髪型も、服装も。あの青いリボンはメロディしかつけてはいけないと思う。

  • 75点。No.1映画に挙げる人も多い71年のイギリス映画。
    11歳のダニエルとメロディは互いに惹かれ合い「結婚したい」と両親や教師達に対し口にする。しかし旧弊な大人達は常識だからと世間一般的な当たり前だけを理由にするだけでなぜ二人が結婚してはならないかという具体的な言葉を持たない。
    かくして子ども達は自分達で「結婚式」を挙げようと計画する。
    恋物語というよりは大人社会への反旗といった趣で、それが証左に後半は少年が手作り爆弾で車を爆破したりと『僕らの七日間戦争』的な子供と大人の対立構造が突然フォーカスされる。ビージーズの曲は誰もが知ってる名曲。

  • かわいいかわいいかわいい!あの年頃の子たちの恋愛や友情を上手く表現できてると思う。自分との友情より好きな子との恋愛をとられてムカついちゃうとことかすごく分かる。話の設定や音楽は好きなんだけど、ひとつ残念なのが映像の流れ。中途半端なコマがちょいちょいあって違和感を感じちゃいます(*_*)でも好き!

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