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- / ISBN・EAN: 4959241980205
感想・レビュー・書評
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『平成狸合戦ぽんぽこ』。20年ぶり「期待せず」眺めていたら、うちの男児たちがリタイアする一方、父は上々颱風の「♪いつでも誰かが〜」で遂に涙腺崩壊。狸たちの「弱者の兵法」のあれやこれやの末路。救いはない。でも狸たちはぽんぽこ踊るのだ。そして幕間で流れるCMは大成建設。。。
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人間のための開発により
タヌキたちの餌場が切り崩されていく。
ジブリの作品には、人間による自然破壊に対する
警鐘を鳴らす作品が多いのですが、
これもそんな作品の中の一つ。
ポニョなんかは説教臭い感じがして
あまり好きではないのですが、
この作品は全体的にほのぼの感が漂っていて
肩の力を抜いて見ることができて好感が持てます。
お子さんと鑑賞するのもいいかもしれませんね。 -
おすすめしたいけど人に話すのが勿体無い映画
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昔の記憶が溢れ出した。
一言一言に感動した。 -
ひさびさに、しかもレンタルで金を払って見た。
随分昔に見たので、記憶がなくなっていた。
状況を説明するための語りが全編にわたってなされ、それがかなり饒舌でリズムがよく、聞いているだけで心地がよい。
ストーリーはかなり深刻な生存競争で、人間たちが団地やニュータウンと呼ばれる山を削ったあとに作られる街に元々住みついていた『原住民』であるところの狸に代表される動物たちがスミカを追われ、いかにして人間に抵抗し、どのような手段によってそれはなされ、どんな末路をたどったかという顛末までを描く。
単純で明朗な狸たちはなにかとすぐに踊り出したり、コミカルでわかりやすく、見ていて気持ちがよい。立ち向かうべき問題がシビアであるからこそ、明るく振舞っているとも言えるが、元々動物の本能の単純さを表現してのことかもしれない。
全体的にかなり絵が動く様子は、アニメ映画でも屈指のレベルで、CG黎明期において使用されたものの違和感もなかった。
妖怪の場面や舟の場面なんかは、新時代の浮世絵を作りたかったのではないか、と感じ、なにか歴史的名作の現場に立ち会ったような晴れ晴れとした気持ちになった。
また、蛇足ではあるが、
政治の構造を理解するのにかなりいい映像ではないかと思われる。ある、文明が未発達な集団に、文明を無理やり押し付けられ、拒否できないまま、標準化の波にとらわれていく者たちが、決起して反乱を決意するが、内部分裂し、過激派が出現し、居直り派と対立、個人主義がまかりとおり、しだいになし崩し的に、文明を受け入れる。
ぼくは、はっきり言って、自然を守る、という綺麗事は嫌いだ。自然的なものは好きだが、いますぐ家を捨てて野に入り、野生の生活はおくることはできない。
この映画は、狸の側に「文化」があり、日本人にはすでに「文化」をなくし、代替可能な文明の平準化によって支配された名無したちに、次々と日本の文化や歴史を破壊することに警鐘をならしているのではないか、と思えた。いまさらハンバーガーも遊園地も撮り壊せないが、なにかできることがあるのではないか、という思いが湧き出た。 -
小さい頃映画館で観た作品。
たぬき達が、自分達が古くから住む多摩丘陵を人間の手から守ろうと奮闘する姿を描く。
まわりからは結構不評だけど、私は好き。ジブリならではの(?)、自然を大切にしよう的なメッセージよりも、アニメ本来の持つ面白さ(人物の動き・変化・色彩等の面白さ)に魅かれた気がする。
最後に栄養ドリンクを飲むたぬきが健気で好き。 -
先日、日テレ系の金曜ロードSHOW!で放映していた『平成狸合戦ぽんぽこ(英題:Pom Poko)/1994』を観ました。
-----story-------------
タヌキだってがんばってるんだよォ。
『火垂るの墓』 『おもひでぽろぽろ』の「高畑勲監督」が、人間による自然破壊から自分たちの住処を守ろうと奮闘するタヌキたちの姿をユーモラスに描いたファミリー・アニメ。
自然の恵み多き東京は多摩丘陵。
そこに住むタヌキたちはのんびりとひそやかに暮していた。
しかし、宅地造成による自然破壊によって、タヌキたちのエサ場が次第に少なくなっていた。
自分たちの住処を守るため、タヌキたちは先祖伝来の“化け学”で人間たちに対抗することにするが……。
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開発が進む多摩丘陵(多摩ニュータウン)を舞台に、その一帯のタヌキが化け学(ばけがく)を駆使して人間に対し抵抗を試みる様子を描く作品、、、
宅地造成によって、日本の原風景が喪われる様には、胸が締め付けられますねぇ… 便利な生活のために喪われたモノ、懐かしいけど、もう取り戻すことのできない環境について考えさせられますが、タヌキというのんびりしておおらかなキャラが使われているので、テーマの重さを感じさせることなく、愉しむことのできる作品です。
昭和40年代の東京・多摩丘陵… のんびりひそかに暮らしていたタヌキたちは、ある時、エサ場をめぐって縄張り争いを起こす、、、
原因は人間による宅地造成のため、エサ場が減ってしまったから… このままでは住む土地さえ失くなってしまうと、タヌキたちは開発阻止を目論み、科学の発達した人間たちに対抗するため先祖伝来の化け学を復興させることとなった。
化け学の特訓が始まる一方、四国や佐渡に住むという伝説の長老たちへも援軍を頼む使者が向けられた… かくして人間たちが露とも知らぬ所でタヌキたちは勝手に蜂起し、開発業者のトラックを事故に追い込み、地蔵や稲荷神社の狐に化けて住民の信仰心に訴え、古典的なお化けにばけて人間を驚かした、、、
タヌキたちの抵抗運動は、一部の地権者や作業員に工事を思い止まらせ、「ニュータウンの怪」としてマスコミを賑わせるが、全体としては開発を阻止できない。
根はいじらしいけど、そこはまぬけなタヌキたち、、、
思わぬところで計画は紆余曲折… 一生懸命頑張るわりには何の効果も挙げられなかった。
遂にやってきた四国の長老たちを中心に妖怪パレード作戦を展開するが、それも失敗… ニュータウン住民には拍手喝采のイリュージョンにしか映らず、あげくにレジャーランドの宣伝に利用されてしまう、、、
絶望のどん底に陥るタヌキたちは最後の気晴らしと宅地全体を緑多き昔の姿に変身させようとする… そんなタヌキたちの存在に気づき、人間たちは自然の景観を出来るだけ活かすことに。
その後、住処を追われたタヌキたちはちりぢりになり、化け学を使えるタヌキは人間として暮らすようになる… タヌキの「正吉」はストレスに耐えながら会社員として暮らしていた、、、
ある晩、仕事帰りの「正吉」は、「ぽん吉」らかつての仲間が宴会を開いて騒いでいるのを見つける… 「正吉」もまたタヌキの姿になって再会を喜びあう。
開発阻止は出来なかったが、人間に変化したタヌキたち、なお残った自然の中で暮らすタヌキたち… それぞれにたくましく生き続けるのだった。
-----staff/cast-------------
監督:高畑勲
製作:徳間康快
氏家齋一郎
磯邊律男
企画:宮崎駿
プロデューサー:鈴木敏夫
制作:山下辰巳
尾形英夫
スタジオジブリ
原作:高畑勲
脚本:高畑勲
作画監督:大塚伸治
賀川愛
撮影:薮田順二
高橋わたる
古城環
特殊効果:谷藤薫児
玉井節子
橋爪朋二
美術監督:男鹿和雄
撮影監督:奥井敦
編集:瀬山武司
音楽:紅龍
渡野辺マント
猪野陽子
後藤まさる
上々颱風
古澤良治郎
唄・演奏:上々颱風
画面構成:百瀬義行
協力:井上ひさし
水木しげる
杉浦茂
語り:古今亭志ん朝
仕上監督:保田道世
声の出演:
野々村真 正吉
石田ゆり子 おキヨ
三木のり平 青左衛門
清川虹子 おろく婆
泉谷しげる 権太
芦屋雁之助 隠神刑部
村田雄浩 文太
林家こぶ平 ぽん吉
福澤朗 竜太郎
山下容莉枝 お玉
桂米朝 六代目金長
桂文枝 太三郎禿狸
柳家小さん 鶴亀和尚
神谷明 玉三郎
鈴木弘子 女タヌキ
矢田稔 屋台の客A
中庸助 屋台の客B
加藤治 林さん
北村弘一 土地の人
藤本譲 水木先生
岸野一彦 年上の警官
佐久間レイ 吟う女タヌキ
小関一 飯場のAさん
峰あつ子 女族長
林原めぐみ 佐助
西村智博 族長
菅原淳一 親衛隊A
石川ひろあき 親衛隊B
水原リン お福
森川智之 警官
坂東尚樹 男タヌキA
関智一 男タヌキB
江川央生 用心棒
黒田由美 小春
永衣志帆 花子
稲葉祐貴 化け子供A
江碕玲菜 化け子供B
林勇 兄
児玉英子 妹
劇団ムーンライト 群衆
舛方勝宏 アナウンサー
芦沢俊美 アナウンサー
石川牧子 アナウンサー
保坂昌宏 アナウンサー
永井美奈子 アナウンサー
阿川佐和子 キャスター
岩隈政信 レポーター
井口成人 レポーター