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- / ISBN・EAN: 4988013377509
感想・レビュー・書評
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狂おしいほどの純愛の物語…と断言してしまおう。
【頭から離れないシーン】
・ナオミ・ワッツ演じるダイアンがカミーラを想って泣きながらマスターベーションするシーン
・カミーラに誘われた映画監督アダムの大邸宅での婚約発表パーティーで、目の前で新しい女友達とのキスを見せつけられた時のダイアンの表情
1度観ただけでは「?」で終わってしまうが、2度3度観ると、実はシンプルなストーリーなのだと気づく。
大して警戒もせずに迷い込んだ女を信じて家に泊め、記憶を取り戻すことに協力するベティ、褒められすぎるオーディション、ダイアンの服装の変化(パステルカラーから原色:特に赤!へ)、あり得ないだろと思ってしまうハリウッドの裏側、間抜けすぎる殺し屋、違う場面で何回か出てくる茶色いカップ、青い鍵、小人、そして
「This is the girl」というセリフ…。
ナオミ・ワッツという女優さんの演技力に尽きる。
彼女はこの映画でブレイクしたらしい。
彼女の出ている映画をかたっぱしから観てみよう。
面白かったです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ある晩、車の衝突事故が起こり、ただ一人生き残ったブルネットの美女は記憶をなくしていた。
女は有名女優の留守宅に身を潜めるが、女優を夢見てハリウッドへやってきたブロンド娘ベティ(ナオミ・ワッツ)に見つかる。
彼女はとっさに“リタ"(ローラ・ハリング)と名乗り、純真なベティは好奇心と同情から、リタの失われた記憶をたどる手助けをはじめる。
手がかりを求めて開けたリタのバッグには大金と青い鍵が入っていた。
見えない糸でたぐり寄せられた二人は、不条理な世界に迷い込んでいく…。
カンヌ国際映画祭監督賞他各賞を受賞の他、2010年にはフランスの「カイエ・デユ・シネマ」誌で「この10年の映画ベストワン」に、2016年にはイギリスのBBC放送で「21世紀の映画ベストワン」に選ばれている。
基本的には、事故に遭ったリタと女優志望のベティが、リタの過去を探るミステリー、恋人同士のダイアンとカミーラの愛憎関係と交錯しながら、映画監督アダムがカミーラという女優を主演にするように強制されるなどのハリウッドの闇などが絡んで描かれているサスペンスが、ダイアンの夢と現実が入り混じり、時系列がシャッフルしながら展開していくので一見すると難解ですが、現実の出来事がリタの夢の出来事にこう反転していくのかなど、謎や伏線が回収されていくのが見応えがある。
クラブ・シレンシオでのベティとリタの涙が、切ない後味を残すサスペンスミステリー映画。 -
濃厚な闇に覆われた真夜中の山道を走る1台の車。やがてぼんやりとしたヘッドライトに浮かび上がる「マルホランド・ドライブ」の標識。それは一度知ると何度でも味わいたくなる、美しくも妖しいワンダーミステリーへの入り口だった…。
デヴィッド・リンチ監督らしい脈絡のなさや意味不明さ満載で、一度観ただけでは理解出来ない難解な内容ですが、観直す度に新たな発見が生まれる謎解きの楽しみを味わえるところや、奇妙な世界観、ナオミ・ワッツの怪演が魅力で没入してしまいます。中毒性の高い傑作ミステリー映画です。 -
登山に例えてレビューします。
私はこの峻厳な雪山に何の予備知識もなしに2回アタックしました。
そして、2回とも遭難しました。
一回は吹雪の中睡魔に襲われて。もう一回は、吹雪の中道を見失って。
以上、率直な感想でした。
「??????」となったなら、そのあなたの表情がそっくりそのまま『マルホランド・ドライブ』を観ている時の私の表情だと想像していただけたらよろしいかと思います。
分かりやすい映画には飽き飽きしとったので丁度良かったといえば丁度良かったです。かなりのスルメ作品なのは間違いないでしょう。ただ、嚙み切れるようになるまでしばらくかかると思います。
少なくとも、疲れている時とか生活に笑いが欲しい時に観る映画ではないとも思いました。疲れている時に見ると
「サスペンスともホラーとも百合エロスとも付かない何か」
「ナオミ・ワッツ(ベティ、ダイアン)とローラ・ハリング(リタ、カミーラ)がひたすらエロい」
「NTRされてる監督がざまぁとか草生えるとか通り過ぎてかわいそうです(´;ω;`)」
程度の感想しか漏れてこないもんですね。
しかし、エロい。ローラ・ハリング、エロい。肉体エロい。そらオナりたくもなるよ。でもダイアンさんあーたもね、前半のベティだった時、「ラブシーンやって見せてよ」ってスタジオ来ていきなり無茶振りされても男優相手にガチ演技するあんたも相当エロかったで。勃つわ。ち◯こ勃っちゃうよそんな演技したら。男優のおっさんも内心気が気じゃなかったんじゃないかな。並の♂なら押し倒しているところだで。
エロい。エロかったです! -
映画館で観ても、
その後何度DVDで観ても、
やはり惑わされて頭がクラクラする。
意味や繋がり、
主体と客体がごちゃ混ぜになる混沌だからこそ、
目眩がするみたいに惹き込まれる。
大好き。 -
紛れもなくデヴィッドリンチの作品である。
ロストハイウェイと同一の構造。
夢と妄想。
見てて混乱する。
それとナオミワッツ可愛いいな。 -
1回観たあと、ネタバレ解説を読んですかさずリピート。こんなことしたの「ユージュアル・サスペクツ」「メメント」以来ですね。
現実と妄想が交錯するという話は別に珍しくもないのですが、その構成の大胆さと語り口の不親切さがぶっ飛んでますよ。本筋と無関係に思えるシークエンスにも必ず意味があって、その読み解きにすっかりはまり込んでしまう。実に中毒性の高い作品ですね。こりゃまさしく天才の所業です。
若いころのナオミ・ワッツってこんな清純で可愛かったのかーと思ったら、それすらトラップだったという。もう何も信じられないw -
流石にデビッドリンチ先生…訳分からんデス…
う〜ん…ちょっと場面場面でツインピークスを連想したなぁ木を観ても森も見えず、森を見ても木が見えず…って具合ですな〜ただナオミワッツ、この頃はまだまだ若いのに演技素晴らしいです。そうそう、あの革ジャンの殺し屋の人って「ジェイコブ」だよね〜 -
黒髪の美女がある晩、自動車事故に巻き込まれるところから
実に不可解なストーリーが展開される。
初めて観たデビッド・リンチ作品。
主題の掘り下げももちろんだが、現実と幻想の交錯する構成の中に
縦横無尽に散りばめられた様々な”符号”を見つけ出し紡ぎ
謎を解き明かすところに醍醐味があるのだと感じた。
それらを体現する照明、カメラワーク、音楽が見事。
なんと表現したらいいだろうか。
例えばよくあるファミリーマンションの玄関を開けると
リビングにつづくまっすぐな廊下があって、
その左右には寝室や子供部屋への扉があるわけだけれども、
そんな平凡な風景に潜む、得も言われぬ無機的な閉塞感を焙り出す設えが巧い。
普段より10%程度心拍数が上がっちゃうような絶妙な緊張感を醸し出している。
理屈に合わない行動をとってしまう典型的理由・嫉妬。
「嫌い」の反対は「好き」ではなく「無関心」、とはよく言ったもので、
文字通り、愛憎は表裏一体。
まして同性愛のように想像を絶する障壁を抱える愛ではあればなおさら。
一瞬で天地が逆転するような世界をも見せてしまいかねない「愛」を
これからもキリスト教圏は語り継ぐのだろうか。 -
(2004年11月のブログより転記)
見終わった後、頭キョトンとなり、直ぐそのまま2回目突入。やられましたね、完璧あの世界に、はまってしまいました。
場面もころころ変わって、一見全然関係ない人たちの物語が勝手に進んで、ストーリーも行ったり戻ったり。でも無駄なシーンがひとつもない、完璧な脚本なんですよ。すご。
いろんな話が絡み合って溶け合って、バラバラで、決して完成しないパズルのようでした。
でも、やっぱりテーマは「愛」なのかしら。
報われない想い、なんでしょうか?あの涙は。切ないね~。
夢と現実の境界線、マルホランド・ドライブ。誰か謎を解いてください。結局、ごちゃごちゃ言うな、お静かに(シレンシオ)ってことなんですか?
ナオミ・ワッツがめちゃめちゃキュート!この人好きです。そしてその演技力に驚いた。
だってまるで別人ですよ。マジで違う人かと考えてしまいました。
ローラ・エレナ・ハリングは、とにかくエロい!(笑)
鑑賞後しばらくして、なんかじわじわと分かってきたような気がしました。
ああぁ~!もうめっちゃおもしろいんでないの??そっかぁ、そっかあぁぁ!!!って感じですよ。
ダイアンの身を切るような心の叫びが伝わってくるような気がしました。悲痛だな。
絶望と狂気と身を削るような愛情とが、現実と夢の狭間を行き来している話でした。
あ~、ナオミ・ワッツすごいぞ!
デビッド・リンチ監督の妄想の世界にやられました。観たほうが負けです。(笑)