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- / ISBN・EAN: 4900950516001
感想・レビュー・書評
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~☆~ なんだろう、この魅力的な作品は・・・~☆~
出演者全員の演技力にグイグイ引き込まれる。
移植コーディネーターのマヌエラは38歳のシングルマザー、
突然、最愛の息子が事故で死んでしまう、
息子の日記には父親への思いが綴られていた。
そして、マヌエラは別れた夫、
息子の父親を探し始めるのだが・・・
そこで出会う人々が、
シングルマザー・レズビアン・麻薬中毒・明るいゲイ・
娼婦・エイズ・認知症など盛り沢山です。
基本的に女の友情を描いた作品だと思う。
いい作品です、面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ペドロさんのことは全然知らなくて、『私が、生きる肌』で初めて観たぐらいなんですが、
『私が、生きる肌』より断然おもしろかったので勢いで★5。
好きな方に言わせると、これより前の作品の方が面白そうなんですけどねー。
ペドロさんと、アキ・カウリスマキとジム・ジャームッシュとレオス・カラックスと、
あとケン・ローチ(はあんまり観てないしちょっと違うか)と、
最近だとファティ・アキンと・・・
世代はちょっとずつ違うけど、どことなく近いような気がしてます。
共通点はパンクかなあ、やっぱり。
なんでもかんでも「パンク」っつって強引にまとめてる気もしますが(笑)。
この作品を観るのに、最低限観とくと面白いのは当然『イヴの総て』。
『All About Eve』→『All About My Mother』で、
冒頭から引用、あとベティ・ディヴィスの話も出てくるし
ストーリーの骨格にもなってます。
もういっこの『欲望という名の電車』は観てません!だからわかりません。
おはなし自体はけっこう重いというか・・・韓流ドラマみたいな感じで
人間の生死とか病気、闇の部分が出てくるんですが
不思議と全然重くないんですよね。「軽み」がある。
オカマちゃんが愛くるしくて好きだし、
なにより女4人で女子会になるとこなんかが楽しい。
僕の好きな言葉で「軽みは才能」というのがあるんだけど、
それを思い出しました。
「どちらにせよ人生は続く」。
女性讃歌とか言われてるんだけど、
僕にはそういう「テーマ」みたいなものは全然わかりません。
監督は男だし。
もしかしたらそこんとこのギャップのためのオカマちゃんなのかも。
好きなシーンは、パパの人が外見変わっても結局旧い男性って話と
あと、ペネロペのママに息子のことを訊かれて、
しょうがないから説明して泣くシーン。
昨夜、偶然キリスト教のことを調べてたんですが
イエスはホモ扱いされてたんじゃないか?って説と
マリアはシングルマザーだったって説を読んでたので
そこがつながって、グッときてしまいました。
泣きはしないんだけど、おもしろい。
もうひとつは、スペイン好きと言えば天本英世とジョー・ストラマー。
ストラマー→オーウェル、ロルカなので。
(最後にロルカの劇のシーンが出る)
『オープニング・ナイト』とか観たいけど、置いてなさそうだなあ・・・。
『追想』は置いてあるので観るよてい。
しかしペネロペがまだ若いし顔ちっちゃい・・・
この人を知ったのは『コレリ大尉のマンドリン』を劇場で観てからなんだけど、
ワキ毛に完全にノックアウトされた20代前半でした。 -
シングルマザーとして息子を育てた息子を失い、更にバルセロナに赴いてからも主人公のマヌエラの前に波乱と呼ぶべき巡り合わせが続いていく。観る側が「どうして?」と想うほど全てを受け入れて進んで行く彼女の姿を通じて、母性を描く作品。同性愛、不倫、同じ男を巡る想い、息子を喪う原因となった女優との関係・・・ともすれば葛藤を生じるようなシチュエーションをそのまま飲み込んで受け入れていく主人公の生き方は圧巻で爽やかにすら感じる。アルモドバル監督/ペネロペ出演の一連の作品がどれも好きなので期待して観たが期待通りの出来。後年更に磨かれていく映像日の原点も感じることができる。
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臓器移植やらエイズやら同性愛やら売春やら麻薬やらシングルマザーやら認知症やら生や死や…。
これでもかっというほど重い設定の詰め込まれたストーリーなのだけど、それを上回る女性たちの生命力というか魅力と言うか、…なんというか、彼女たちのエネルギーに圧倒される作品です。
あと、ストーリーの重さに沈み込みそうになっても、それにずっと浸るのではなく、その前にさっと次の展開に進むテンポの良さや切り替えの良さが、個人的にすごく好みでした。
湿度の高い日本映画にはあんまり見られない魅力だなぁと思いました。 -
スペイン映画は久しぶりだ。
やっぱちょっと不思議な映画だったけど
一番感じた事はバルセロナってヤバい街って事(笑)
特に怪しい部分を描いていはいるんだろうけど
ちょっと衝撃的だった(笑)
オネエはどの国でもオネエだったし(笑)
そして、女性は強いね。
男はてんでダメだ(笑) -
映画の序盤で、マヌエラと息子エステバンが見ている映画『イブの総て(All About Eve)』から題名がとられてるんだなあ、とあらためて思った。『イブの~』では最後にバクスターの衣装を胸に当てながら他面鏡に自分を映す少女の姿が、次世代の〈イヴ〉を暗示するけど、あちらの映画が〈女の執念〉というものをやや邪悪なものとして捉えているのに対して、『オール・アバウト~』はマヌエラのウマに対する執着を、死んでしまった息子への愛からおこる〈かけがえのないもの〉としてとらえているところがアルモドバルらしいなあと……。
冒頭の臓器移植の場面が示唆する〈生の蘇生〉というものもちょっとグッときました。最後にマヌエラがバルセロナに行く列車の中で抱いている子供は、マヌエラの精神の蘇生の象徴なのかなあ。 -
強く生きようとする女たち
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はるか昔に観たことを思い出した。
でも、当時はこの映画の世界を楽しむことはできなかったはず。
だから記憶にもなかったのだった。
でも今回はとても楽しく見ることができた。
悲惨なエピソードも多いのだが、なぜか勇気をもらえるようなつくりだ。
力強い人物たち。悲喜交々。
そして、このころのペネロペ・クルスが浮き出るように美しい。 -
最高に好き!
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DVD化された当時にすぐ見た気がするけど、その時から好きな作品は久々に見ても泣けたなぁ・・・!性別を超えた色々な愛の関係性が描かれていて、その関係性からは人の可能性と広い愛情を感じた。出演している女優たちの演技も素晴らしい!