ソイレント・グリーン [DVD]

監督 : リチャード・フライシャー 
出演 : チャールトン・ヘストン  エドワード・G・ロビンソン 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ
3.26
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本棚登録 : 210
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135542205

感想・レビュー・書評

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  • 70年代に考えられた、ディストピアな2022年。
    もう去年なので、階級差と食糧難と識字率低下がここまでではないというのがわかっているけど、この先こんな世界にならないという保証も無いわけで……という薄ら寒さを感じました。
    人口爆発はしそうにないけど、超階級社会と食糧難は起こりそう。

    高級住宅には女性が付いていて、そんな女性は「家具」と呼ばれる。
    知識がある老人たちは「本」と呼ばれ、「交換所」にいる。中心っぽい女性が格好良かったけど、生き字引状態でした。
    ソーンは、本当に警官なのか?って途中まで疑ってたくらいにどうかしていたけど、ソルが「お前は自分の事しか考えてない。俺もそうなった」みたいに言ってて(そういうことか…生きていくので精一杯。。。)と思いました。


    「ソイレント・グリーン」と『スノーピアサー』の「プロテインバー」はカテゴリが同じだな…そもそも食べるものじゃないという点で、と思ったけれど、やっぱりプロテインバーの方が嫌だ!材料が!!
    村田沙耶香さんの「生命式」を読んでたので「ソイレント・グリーン」にも驚きはそんなに。グリーン以外の素材が気になります…他にも色あったので。。
    「ホーム」のオートメーションな感じや、暴動鎮圧はショベルカーで掬って…あれはそのまま検挙まで出来るのか。雑なのか効率的なのか。

    エンドロール、ホームで見るエンディング映像と音楽だったのが心にきました。
    作品は2022年設定だったけれど、こんな世界になるまであまり年数かかってないっぽくて、世界に一体何が?と思います。ソーンはそれなりの年齢みたいだったけど、ソイレントシリーズ以外は食べたこと無さそうだし、ホームでの映像に「想像すら出来ない」っ言ってた。ソーンまさか20代くらいなのか?
    原作あるなら読んだらいいのかな。探そう。

  • 駄作

  • BSプレミアムにて。いわゆるディストピア系SF。ソイレントグリーンという合成食品の配給権を握ることで国家統制を強める未来社会。なかなか興味深いです。

    チャールトン・ヘストンは、管理社会に反逆する主人公を演じるにはうってつけの俳優ですが、やはりどこかしら「猿の惑星」感が漂う(笑) 最後に明かされる真相はそんなに驚くものではないですが、「人間が人間を飼うようになる!」という叫びは痛切でした。

  • オチは知ってたけど見たことがなく、ディストピアっぽい雰囲気に魅せられて初めて見てみました。
    何しろエンディングがいいやね。
    当時描いていたレトロモダンな未来感も好ましい。
    派手さや目新しさはないけれど「華氏451度」とかが好きなら見ていいんじゃなかろうか。

  • いろいろと変な映画。
    近未来、荒廃した世界における食べ物、ソイレントグリーンの謎。
    ブルドーザーとダンプカーが合体したような暴徒鎮圧車とか、妙なちゃちさが好き。
    作りは荒いが、人と観ると楽しい。

  • 1973年公開当時、雑誌で紹介されていたのを覚えている。設定は2022年。まもなくその年になる。
    食糧が無くなり「ソイレント・グリーン」という固形物が食糧となっていて、その材料が実は・・という内容を知っていたので、筋に驚くことはなかったが、2022年の世界の個々の描写が恐ろしかった。

    やはりこれも暗い未来、「ブレード・ランナー」の街と同じ暗いこげ茶の世界。貧民は住む場所も無く、捨て犬引き取り所の犬のように教会に押し込められている。一方金持ちは「家具」として「女性」が「備品」として付いている家に住み、水も本当の食糧も食べている。1973年といえばウーマン・リブが気炎を上げている頃だが、女性が家具になったこの世界観に驚く。

    同居の老人ソルが「ホームに行くよ」と言っていたのが、現在の老人ホームのようなものがあるのかと思ったら、入居は安楽死を意味していたのだった。そして工場に直行、白い布に覆われた物体がとてもリアル。

    ビデオ表紙は暴動を起こした大衆をパッカー車に入れる場面、これも材料となるのか。

    主役の刑事ソーンはチャールトン・ヘストン。同居の老人ソルから真相を伝えろ、と死ぬ間際に言われる。「猿の惑星」で時間旅行した衝撃の結末と、この世界と、SF世界で衝撃の真実を探る、という役を相次いでやっていたんだなあ。「・・次は食用人間の飼育だ」と叫ぶ所で終わっているが、クローン人間で臓器だけ取り出し、残りはソイレント・グリーンへ、という仮定も成り立ってしまうなあ。

    原作はハリイ・ハリスンの「人間がいっぱい」

    1973アメリカ
    2018.7.11BSプレミアム

  • 派手さはない。文明が進んでいるようには見えないし、アクション的なものや殺害シーンも過激さはないし。でも逆にそこが良いと感じた。泥臭く、映画が作られた時代からズルズルと社会が衰退していった未来という雰囲気。
    この映画最大のネタの内容は今では目新しくはないだろうけれど、ラストの後味の悪さは出色だと思う。あれこれ付け足したくなるところをズバッと切り落とし、観たものにその後を創造させる。
    主人公ソーンは決して高潔ではなく、ただ愛情深い普通の人間という感じ。この映画で一番印象的な登場人物は老人ソルだ。映画の大半は日常を描いていて、ソーンとソルの食事シーンは本当に楽しそう。私が退屈せずに観られたのはソーンが魅力的だったからだろう。
    華やかなSF作品を好むならお薦めしない。憂鬱で静かな不気味さを楽しめるならお薦め。

  • 1973年に作った2022年の話。
    人口増加、食料危機
    自然は全て破壊されて
    配給制なんだけど一部の富裕層だけが食事にありつけるみたいな。
    そんな配給制の新しい栄養食品の名前が
    ソイレントグリーン。
    ユーグレナみたいな緑色の固形カロリーメイトみたいなやつ。
    とにかく普段食べてる食事のありがたさが身に沁みた。
    お爺さんの演技がとにかく素晴らしい。
    ああこんなの嫌だなぁと、映画なんだけども。
    あと、ホームと呼ばれる安楽死施設もあって
    そこもまた感慨深い。
    ソイレントグリーンはプランクトンからなる食料だと言ってたけど
    本当は人間の肉から作ってましたというオチ。
    当時のSF作品なんだけど、全くSFぽくない、まぁそこは良しとする。

  • 以前から観たかったのだけど、諸星大二郎先生が好きなSFベストに入れていたのでようやく鑑賞。あんまり面白くない。これとか『ブレアウィッチプロジェクト』とかは、ネタバレしてから観てしまうと全然面白くない映画ですね。基本的に、リチャードフライシャーの映画って何観ても面白いんじゃないの?って思ってたんですけど。

    ただ、世界観は最高でした。ディストピアものも色々観てきたけど、ディストピアにも程がある!って感じ。『マッドマックス』一歩手前です。しかし、ディストピアものと言っても管理社会的な部分はあんまり強調されてなくて、食料危機&環境破壊に陥った結果しかたなく統制されているって感じでした。「本」の存在は『華氏451』に通ずるところがあります。そして食事シーンの旨そうなこと!!

    最近の映画だと『インターステラー』なんかも食料危機&異常気象がテーマだったんで、こういう作品を今観る価値はあると思います。「50年に一度」の集中豪雨が、10年に一度になり3年に一度になるんじゃないか?と最近思わされるので。

  • 1973年から見た2022年てこんな感じか。
    物質的にも精神的にも案外進んでないもんだな。問題が山積みで行き詰まるのはリアルかもしれない。

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