クジラの島の少女 [DVD]

監督 : ニキ・カーロ 
出演 : ケイシャ・キャッスル=ヒューズ  ラウィリ・パラテーン  クリフ・カーティス 
  • 角川映画
3.61
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本棚登録 : 244
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4527427652187

感想・レビュー・書評

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  • 《マニアアカデミア》子どもに見せたい大人映画 多彩な人生 映し出す | 上毛新聞社のニュースサイト
    https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/69087

    クジラの島の少女 - 作品情報・映画レビュー -KINENOTE(キネノート)
    http://www.kinenote.com/main/public/cinema/detail.aspx?cinema_id=33205

    「クジラの島の少女」 ウィティ・イヒマエラ[一般書(その他)] - KADOKAWA
    https://www.kadokawa.co.jp/product/200305000022/

    クジラの島の少女 -DVD&VIDEO- : 角川映画
    https://www.kadokawa-pictures.jp/official/kujira/video.shtml

  • 舞台はニュージーランド、先住民族であるマオリ族の少女が主人公。祖父は部族の長で、「後継者は男児でなければならぬ!」という所に、双子が生まれる。母はお産で死に、男児も死産、女児が残される。父は祖父との折り合いが悪く、その後女児を捨ててヨーロッパへ出奔。
    少女は祖父母の元で成長し、誰がどう見ても特別なリーダー的素質に恵まれているが、男尊女卑の伝統に固執するあまり盲目になった祖父は、まるで彼女に見向きもしない。女性として生まれた事は呪いとされ、ひたすらリーダー候補から除外され続ける。愛する祖父に認められようと涙ぐましい努力を続ける少女の姿は、観ていて胸を抉られるように辛く苦しい。

    そういった苦難の中にあって、引き裂かれながらも、決然と前へと進み続ける彼女の力強さには魅了されました。すべては、部族の指導者となるための苦難に満ちた試練でもあったのか。ついに”選ばれし者”となった少女がクジラに乗るシーンの美しさは非常に感動的でした。
    劇中垣間見れる、マオリ族の緻密で壮麗な彫刻に覆われた建築物や船、彼らの体に彫られた美しいタトゥーや歌、勇ましい踊りも素晴らしかった。

    例えばアイヌでも、儀式でのカムイノミは男性じゃないとダメだとか、女のシャーマンは伝統的でないから認められないなどと、人間だけの表層的な世界しか知らない人は、すべてを人間側の都合で決めようとするものですが…
    この映画に描かれているように、本来、その役目は人間側が選ぶものではない。
    カムイ、精霊たちが選ぶのです。

  • WHALE RIDER
    2002年 ニュージーランド 102分
    監督:ニキ・カーロ
    原作:ウィティ・イヒマエラ『クジラの島の少女』
    出演:ケイシャ・キャッスル=ヒューズ/ラウィリ・パラテーン/クリフ・カーティス

    ニュージーランド、海辺のマオリ族の小さな村。族長の長男ポロランギ(クリフ・カーティス)の妻が双子を出産するが、男児のほうと妻は死去、女の子の赤ん坊だけが残る。女の子は、マオリ族の先祖でクジラに乗って現れた勇者パイケアの名前をとってパイケアと名付けられる。しかし祖父のコロ(ラウィリ・パラテーン)は、衰退していく一族の危機を救う新しいリーダーとしての男児を熱望しており、女児のパイケアを否定。そんな一族に嫌気のさしたポロは島を出てゆき、パイケアは祖父母に育てられる。12歳になったパイケア(ケイシャ・キャッスル=ヒューズ)は祖父母から愛されていたが、祖父コロはまだ男の子の後継者=リーダー選びにこだわっており…。

    パイ役のケイシャ・キャッスル=ヒューズがとにかく可愛い!検索したら今はすっかり大人になって、なんと『ゲーム・オブ・スローンズ』でマーテル家のオバラ・サンドを演じていたのは彼女だった。オバラめっちゃ強くて怖かったのでびっくり(笑)そういえば面影あったし美人なのは間違いなかった。

    閑話休題。おじいちゃんは古い時代の男尊女卑、家父長制、男子の跡継ぎ尊い思想の持主ではあるけれど、孫娘パイのことはそれなりに溺愛しており、ツンデレっぷりが可愛い。さらにそんなおじいちゃんの扱いを熟知しているおばあちゃんは、おじいちゃんの前では態度に出さず、影で「いざとなったら離婚する」と笑顔でさらっと言っててすごくかっこいい(笑)

    父親ポロは娘をほったらかして海外でアーティスト活動をしており、ドイツで新しい恋人ゲット、すでに彼女のお腹には赤ん坊がいるという。彼は長男でありながらその父(パイの祖父)からのプレッシャーに耐えらえず逃げ出したわけで、同情する反面、パイの父親としてはどうかと思う。彼の弟であるラウィリは次男というだけで大事にされてなかったぽいこと思うと余計に。このラウィリ叔父さんはパイにも優しくて、憎めない好人物だった。

    さておじいちゃんは孫娘は可愛いが、一族を背負う立場として男子のリーダーを育てたい。そこで12歳の男子を集めた男子校を作り、マオリの伝統的な武闘などを教え、最終試験として族長の証であるクジラの歯の首飾りを海に投げ、それを拾ってきた者を後継者にしようとするが、そんな猛者は現れず…。一番有望だった男の子ヘミは、パイを庇ったりしたので最終試験からから外されちゃったのだけど、この子がイケメンで性格もよくてとても可愛かった。結果、おじいちゃんはショックで寝込んでしまう。

    パイはおじいちゃんのためにクジラの歯の首飾りを素潜りでみつけてきたり、さらに学校の学芸会におじいちゃんを招待するが、おじいちゃんはなかなか現れない。そのころおじいちゃんは異変を感じ海へむかうと、多くのクジラが浜に打ち上げられており…。

    邦題は「クジラの島の少女」だけど、原題「WHALE RIDER」から考えたら「クジラに乗った少女」のほうがストレートでわかりやすかったかも。それだとオチがネタバレになるから?それともそれじゃ「イルカに乗った少年」みたいだから?(笑)

    テーマ的には古い家父長制からの脱却、男女平等、ジェンダーとかフェミとかに結び付けて考えることもできるけれど、難しいことは考えず、おじいちゃんと孫娘のドラマとして見るほうが素直に楽しめると思う。しかし子供とはいえ絶対にパイの入浴シーンなどで裸体を撮らないあたりは流石女性監督だと思った。対象が子供だとわりと軽率に裸を撮る監督多いですからね。

  • パイケア役のケイシャ・キャッスル=ヒューズの凛とした表情が魅力的。冒頭から途中まで、ほとんどのシーンでの海の色が濁っているのに対して、最後のシーンでようやく美しい青に戻っているのが印象に残る。伝統的な衣装がまたパイケアに良く似合う。

  • なぜこれを借りたのかすっかり忘れてしまったが、ニュージーランドのマオリ族の物語。男尊女卑の文化で少女の主人公が指導者になっていくまでの過程を描く。映画の作り方によっては少年ジャンプのようにもできたたろうが、あくまで美しくゆったりとした映像で描いている。クジラとの交流はナウシカ的なものを感じた。美しい映画。B-

  • う~んALL BLACKS戦士たちはこんな風に作られていくのかなぁ~と思いながら眺めていた。「長男がすべて!」まるで古き日本の伝統がいまだに根強くというかがちがちの戦国時代のように続いている。

    主演のケイシャ・キャッスル=ヒューズ演じるパイケア・アピラナが12歳での奮闘ぶりが目に付く、実際演技が高く評価され、アカデミー主演女優賞の史上最年少候補者となり大きな話題を集めたが……伸びなかったなぁ~16歳で妊娠、翌年に出産じゃ使うに使えないもんなぁ~もったいない。でも何が幸せで不幸かはその人しかわからないから仕方がない

    「クジラの島の少女」
    https://www.youtube.com/watch?v=SY_vUbLJA0M

    いくら族長と言えこの子育てというか仕打ちは酷いなぁ~。しかしこの全体的にいい具合にキャストのまとまりがあっていい作品です。ニュージーランドの海辺にあるマオリ族にスポットを当てているのだが、ニュージーランドというと僕は真っ先に浮かぶのはハカでしかない。その一面が垣間見れるシーンもあり、最終的にはラグビーに結びついているのだが、今どきの子供に見える彼らも伝統という言葉には弱く瞬間で顔色が変わる。良きも悪くも古き習慣とは必要なものなのだろう!

  • 教育とは何か。
    新しい教育を取り入れることが本当にいいことなのか。
    そんなことを考えさせられる作品です。

  • 村の因習と現実との間で 揺れる少女の心情

  • ニュージーランド、先住民族の島。
    一族にはクジラに乗った英雄の伝説がある。
    英雄の一家に生まれた少女だったが、跡取りとなるはずの双子の弟は、死産で生まれ、祖父の失望を買っていた。
    海外へ姿を消した父。出産時に死んだ母。

    指導者を探し求める祖父。少女の未来にあるものは。

    ストーリーはそれほど凝ったものではないけれど、おそらく、題材がいいんだと思う。その世界観が作り物じゃない感じがして、好感が持てる。

  • 映像が美しい。
    登場人物が屹立している。これは私がモンゴルに行ったとき、出会った人々に似ている。

    伝統の意味。
    自然からのメッセージ。
    男性社会での葛藤。

    様々な見方が出来ますが、美しい映画だと思います。

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