ゴッドファーザー [DVD]

監督 : フランシス・フォード・コッポラ 
出演 : マーロン・ブランド  アル・パチーノ  ジェームズ・カーン 
  • パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
4.05
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  • (3)
本棚登録 : 1026
感想 : 202
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988113815437

感想・レビュー・書評

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  • イタリア系移民マフィアの親子二代の苦悩と哀愁に満ちたそれぞれの姿を、陰影と空気感に富んだ映像、哀愁溢れる音楽などによって、重厚に描いた名作映画三部作中の第一部。

    舞台は第二次世界大戦直後のニューヨーク。
    麻薬取引を巡って、巨大マフィア組織の初代頭領で、「ゴッド・ファーザー」と呼び称されるヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)は、暗殺の標的とされ、瀕死の重傷を負う。

    それをきっかけとして、「ファミリー」の中で唯一、マフィア仕事をせずに堅気の仕事に就いていた真面目で優しい三男のマイケル(アル・パチーノ)は、父を、そして、父が守ってきた「ファミリー」を守るため、抗争に身を投じ、やがて、2代目ゴッド・ファーザーとしての道を歩んでいくことになる…。
    (ヴィトーは、「ファミリー」という言葉を、「家族(家庭)」と「(自分の持つ)マフィア組織」の二重の意味でというか、重ね合わせてあまり区別なく使っている)

    一見残忍なようで「ファミリー」を深く愛し、守るために尽力しながらも、真面目で賢く表舞台で生きていた息子を裏社会に引きずり込んでしまったことを後悔する、老ヴィトーの冷徹な威厳と愛情、そして苦悩を体現したブランドの演技は、実に見事です。

    同時に、ずっと拒んでいた筈のマフィア家業に関わりを深めていく中で、苦悩しながらも、敵を容赦無く始末する冷酷無比なゴッド・ファーザーへと変貌を遂げていく青年を演じたアル・パチーノも見事で、映画の最初と最後ではまるで別人のような印象を憶えるほどです。

    場面ごとの細かい演出や描写も見事でした。
    大粛清の決行を前にして、名付け親となった甥の幼児洗礼のため教会で静かに祈り、神父の言葉に耳を傾けるマイケルの姿。
    祖国シチリアを思い出させるような真夏の太陽の下での、父ヴィトーの頓死のシーン。
    マイケルが逃亡した父の故郷の村の、ニューヨークとは全く違う乾いた空気感。
    印象的だったシーンをあげだしたら本当にきりがありません。

    なにより、逃れられない家族の業に絡め取られて、厳しい道を突き進むしかなくなったマイケルのその後の人生と、支えてきた筈の妻との溝を象徴するようなラストシーンには、途中の苦悩を見ているだけに、哀しい感情がどっと胸に押し寄せてきました。

    単なる任侠映画ではなく、人々の苦悩の物語としたから名作になったんだあ、と思うシーンです。

    全編を通じて、イタリア家族主義の美的な部分だけでなく弊害的な部分も巧みに描かれており、ヴィスコンティ監督の映画に通じるものがあるような気がしました。

    残り二作が俄然楽しみになる作品でした。

  • 言わずと知れた名作ですね。見るのは二回目。最初に見たのは中学生の時だったけど、衝撃的だった。

    この作品は見る人によって「すごく面白い」か「すごくつまらない」に評価が真っ二つに分かれる映画だと思う。
    私は「すごく面白い」派の一人。
    他のヤクザ映画やマフィア映画と違って品があるところとか、マフィア映画なのに家族の物語も描いてるところとか、パパの渋さとか。ツボにはまる部分がいっぱい。

    ストーリーの持って行き方やキャラクターもすごく好き。
    マイケルがレストランで初めてファミリーの仕事に手を染めるシーンは手に汗握って見てしまう。マイケル、トム、ソニーの兄弟の対比も好きだし。パパが最後まで油断せずマイケルに的確な助言をしてるとことか、本当にカッコイイ。

    見る度に、あっという間の三時間だったなぁ…といつも感じてしまう大好きな作品です☆

  • Blu-ray

    男たちはずるい。
    いつも彼らだけで固まって、女は蚊帳の外。
    それなのに、家族と妻を何よりも大切にする。

    情にあふれる寡黙なゴッドファーザーが、とてもかっこいい。

  • 2017/5/18 2回目観賞。

  • とにかくおもしろかった。印象的な最後の洗礼のシーン。信頼と裏切り、暴力と愛、家族と裏切り者、人間的な苦悩と悪魔的な冷徹さ、すべてが複雑に絡み合い、一度見ただけでは消化できていない。
    とにかく俳優・女優達の演技がすごい。圧倒的なリアリティで深く印象に残る。

  • 見終わった後は、フルコースの料理を食べたような気分になる。堅気から、マフィアへと変貌していく様子の描き出しは圧巻。

  • こんなに血が流れるのに、こんなに愛を感じるマフィア映画はすごい。
    マーロンブランドの演技も痺れるし、マイケルの変わっていく描写がとても印象的でした。

  • 馬ーーーっ!!!

  • 観きった。。。なんだろうこのこみあげるものは。巧妙な罠、裏切り、そして守る男の賢さ。素晴らしいだけありました、“ゴッドファーザー“。
    若かりしアル•パチーノに惚れ惚れ。

  • 3時間全く飽きずに。アル・パチーノが素晴らしい。マーロン・ブランドの死ぬシーンは男として美しく、憧れる。

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著者プロフィール

これまで六つのアカデミー賞を獲得。代表作として主に『ゴッドファーザー』3部作と『地獄の黙示録』の監督として知られる。1939年、デトロイト州に生まれ、ニューヨーク州クイーンズで育つ。幼少期にポリオ麻痺に感染し、その治療期間に物語を書くこと、そして玩具として与えられた映画投影機に没頭し、映画製作への興味を育んだ。
 ホフストラ大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で演劇と映画を学びつつ、短編小説や戯曲を執筆(コッポラ自身は己のキャリアの発端を「作家」であると見做している)。1970年、『パットン大戦車軍団』の脚本家としてオスカーを受賞、1970年代には『ゴッドファーザー』、『ゴッドファーザー PARTⅡ』、『アメリカン・グラフィティ』、『カンバセーション…盗聴…』、そして『地獄の黙示録』などの作品で監督・脚本・製作を手がけた。その間に、カンヌ国際映画祭ではパルム・ドールを2回、アカデミー賞では計12回のノミネートのうち5回の受賞を果たし、フィルムメイカーとして、その10年間は史上かつていない成功を成し遂げたことは疑い得ない。
 コッポラはまた35年にわたり、ナパ・バレーとソノマ・バレーにてワイナリーを経営し、ワイン生産を手がけていることでも広く知られている。その他のビジネス領域では、中米、アルゼンチン、イタリアでの豪華リゾート経営のほか、受賞実績もある短編小説を中心にした文芸誌『ゾエトロープ:オールストーリー』の発刊を手がけている。現在は、劇場、映画、テレビを組み合わせた「ライブ・シネマ」と呼ばれる新しい形式での芸術に取り組み、この新しいメディウムにおける脚本の執筆を続けている。

「2018年 『フランシス・フォード・コッポラ、映画を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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