スターシップ・トゥルーパーズ [DVD]

監督 : ポール・バーホーベン 
出演 : キャスパー・ヴァン・ディーン  ディナ・メイヤー  デニース・リチャード  ジェイク・ビジー  ニール・パトリック・ハリス 
制作 : アラン・マーシャル  ジョン・デイヴィソン 
  • ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
3.76
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本棚登録 : 397
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4959241943361

感想・レビュー・書評

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  • 元々この『スターシップ・トゥルーパーズ』(『宇宙の戦士』)の企画があって、
    それが頓挫した代案が『ロボコップ』。
    なのでこの2作品は10年空いてるんだけど兄弟みたいな作品で、スタッフはほぼ一緒。
    監督・脚本・製作・撮影・音楽が一緒、あとフィル・ティペットさんね。

    今回、『ロボコップ』と続けて観ましたが、
    プロパガンダ映像の演出は全く一緒なので面白い!!
    『ロボコップ』だとTVニュースで強烈な批判とブラックジョークをぶちかましてるところが、
    この『スタトゥル』(長いから略した)ではプロパガンダになってるだけ。
    これのどこをどう取ったら戦争礼讃・戦争賛美映画に受け取れるのか・・・。
    アメリカ人はアホな人が多いんだろうか。

    バーホーベンさんがなんで残虐描写をするのかというと、
    住んでたとこがナチスドイツに占領された上に連合国に爆撃されて
    死体は転がってる、もう正義も悪も無い!!ってとこで。
    だから『スタトゥル』の制服や旗のデザインはナチスドイツ、
    映画自体も『意志の勝利』のパロディになってる。

    原作のハインラインの『宇宙の戦士』、途中まで読んでほったらかしだけどw
    これ思想関係なく面白いんですよねえ。
    原作小説自体は思いっきり右翼的っちゅうか、
    ベトナム戦争直前のハインラインの思想が投影されてるけど、
    これを逆からやってパロディにしてしまうという。

    昔はパワードスーツが出ないなんて!!と思って観てなかったんだけど、
    これは別に出なくても良いじゃんって映画でした。
    なぜかというと、『宇宙の戦士』から思想を抜いた、
    SF戦争アクションものといえばあれがあるからです。

    そう、『エイリアン2』!!
    これ、海兵隊なんですよね。でパワードスーツも最後に出るし。

    もうひとつ、日本との絡みってのも重要で面白いんです。
    まあ一番有名なのはガンダムなんだけど、
    加藤直之&宮武一貴の「ぬえ版パワードスーツ」ね。
    「スタジオぬえ」っつったらガンダムの設定に松崎さんが関わってるんだけど、
    一番の代表作はマクロスの方。

    マクロスと言えばアニメーター時代の庵野秀明。
    その庵野さんが監督したのが『トップをねらえ!』。
    これ、話は基本的に『宇宙の戦士』とまんま一緒。
    (『宇宙の戦士』+『トップガン』+『エースをねらえ!』)

    『トップをねらえ!』と同じ年にサンライズのOVA版『宇宙の戦士』もありまして、
    ちょっと話がややこしくなるんだけど・・・
    これは思想抜きのウェストコースト風青春物語、だったと思う。

    面白いのは、これら『宇宙の戦士』影響下の日本の作品、
    その作風がさらに逆輸入されて『スタトゥル』になってるのです。
    スタッフがそれらを知っててやったのかは不明だけど、奇妙な一致。

    だから映画『スタトゥル』は、OVA版『宇宙の戦士』の青春物語と
    『マクロス』の三角関係を足してバーホーベン節を入れたようなもの。
    そしてここからさらに再輸入されて『マクロスF』になりますよ~キラッ☆



    映画本編について。
    まず言いたいのは、これはディズニー映画です!!!!
    タッチストーンとブエナビスタ、ね。
    史上最も残虐なディズニー映画!!!!
    あとILMがやってるので、時期が近い『ギャラクシー・クエスト』なんかと
    雰囲気がちょっと近いんだけど、ちゃんと残虐!!!そこが良い!!

    あと、敵側異星人「バグ」のサイズ。
    地球でちっちゃい虫が、バグ社会だと逆転してるっていうところが
    これまた皮肉っぽくて面白い。
    ブレイン・バグは王蟲というよりダニなんです。
    まあ、王蟲でもいいけど(笑)。ナウシカも庵野さん関わってるし。

    最後に。
    同じ監督作品で共通してるものはその監督のテーマと言ってもいいですよね。
    それはおっぱい!!
    バーホーベン映画は絶対におっぱいが出る!!
    大なり小なりおっぱいが出ます!!

    『ロボコップ』でも『スタトゥル』でも、男女差別ナシ!!
    公然とおっぱいが出せる秘訣!!
    『トータルリコール』なんておっぱい三つ出るぞ!!わー!!!

  •  群れをなして襲いかかってくる巨大な虫たちに、兵士は次々と殺されていく。人対虫の戦争に終わりは来るのか。
     やけに明るいCM、主人公たち3人の誓い、一匹一匹が強力な虫たち、主要人物すらあっさり殺される展開、大群に襲われる絶望感など、上映時間があっという間に終わってしまうくらい楽しめました。戦闘シーンもかなり迫力があり、よくあるモンスターパニック映画とは一線を画す作品です。
    「THE 地球防衛軍」というゲームもこの映画と同じような雰囲気だったと思いますが、やっぱり影響を受けているんですかね。ゲームもおもしろそうです。

  • huluでなんとなく観はじめたら最後まで観てしまった。

    SFをベースに、青春・恋愛・友情・学園・戦争・エイリアン・スプラッターなど、様々なジャンルをサンプリングして良いところだけを抜き取ったようなエンタメ純度の高いバカ映画。

    バカはバカなのだが、明らかに作り手自身がそのことをよく解った上で作っている節があり、コメディになるかならないかギリギリのバランスを保ちつつ色々詰め込んだ上にしっかりSF映画に落とし込まれており、意外と作品が締まっている。

    見ようによっては現実の軍隊というシステムへの痛烈な風刺にも取れるように作ってあるあたりも抜け目ない。

    人によって様々な楽しみ方ができる、エンタメかくあるべしというような愉快な映画であった。

    僕はと言えば主人公のむやみに顔の整ったイケメンぶりと、絶妙に軽薄なキャラクターがツボすぎてずっとにやにやしながら見ていた。ポップコーンがうまい。

  • 時は未来。人類は巨大昆虫型異生物“バグス”との宇宙戦を繰り広げていた。そんな中、ハイスクールを卒業したジョニー(キャスパー・ヴァン・ディーン)は、憧れの女の子にいいところを見せようと地球連邦軍に入隊。苛酷な訓練を受け、やがて戦場へと赴いていくが…。
    映画化不可能とまで言われたロバート・A・ハインラインの『宇宙の戦士』を『ロボコップ』『氷の微笑』などのポール・ヴァーホーヴェン監督が映画化。
    わざとらしく自己犠牲的な兵士がバグスにむごたらしく殺されるのを強調することで、戦争の残酷さを描く傑作コメディ。 ​
    主役の俳優が薄っぺらなバカ俳優ばかりなので、兵士になろうとする主役たちの葛藤や成長をわざとらしく描くことで、さらにアメリカ的な学園ドラマやアメリカ的な正義すら小馬鹿にしてのける演出がサイコーです。

  • 巨大化し、進化した 昆虫。
    昆虫型宇宙生物(アラクニド・バグズ)。
    いくつかの昆虫が登場するが、闘うことが主の昆虫が大量に発生し、
    機動歩兵隊を襲う。まさに、人海戦術で立ち向かう。
    ここに、徹底したブラックユーモアが 存在する。
    昆虫をやっつけるには、昆虫の生態に基づいた駆除の仕方が
    あるはずなのだが、機関銃で やっつけようとする。
    「殺虫剤」を使用すれば、簡単である。どうも、無農薬主義らしい。
    また、人間社会も 市民と一般市民の区別があって、
    市民は、特権を持っている。軍にはいると、市民になれる。
    なぜか、イメージは 中国の軍のようだ。
    市民は 高尚な理想をもって一般市民を守ろうとする。
    しかし、あれだけの人海戦術をするなら、
    一般市民はいなくなってしまうのでは。
    宇宙船を運転するものは 将校になる。
    読心術が使えるものは、軍の高級参謀となる。
    みごとに、格差を描いているのだ。
    何で、そんな愚かな戦い方をするのだという疑問を
    もたせることに この映画はあるらしい。
    昆虫の殺し方は、無惨であり、
    傷を負ったものは、殺せと言う命令さえある。
    こわい軍隊のルールである。
    知能を持った 虫が支配していると言うのだが、
    それは、まるで ジプリにでて来るような虫である。
    どこに、知能が優秀なのかがまったくわからない。
    ただし、人間の脳を 吸収してしまうと言うのは恐ろしい。
    道具をもたず、小惑星の軌道を変えて襲うと言う手段も、
    どうやって、やるのだろうと思う。
    物語の欠陥はいろいろあるが、戦争への反面教師の役割は
    十分にある作品である。
    軍隊の中においても、男と女の差別をしていない。
    シャワールームさえ 共同である。ちょっと、やりすぎ。

  • 久しぶりに鑑賞。
    作品の古さを考えるとあの昆虫の映像は素晴らしい。
    あとは気の強い女性を演じた女優さんの演技力も素晴らしい。ヒロインはいまいち。

  • ストーリーは基本シリアスな感じで進んでいくんだけれども、根本のところでふざけたところがあって、そこのところがとても気に入った。なんだか、「余裕」の感じられる映画だった。

  • 2016年9月9日観賞。昆虫型宇宙生物「アラクニド・バグズ」と交戦状態になった人類。機動歩兵に志願したリコと友人たちの苦闘。かつて弟の借りていたDVDを観て激しいショックを受け私が一気にバーホーヴェン監督ファンになった思い出の作品。最初に観たときはバグズとの戦闘シーンの見たこともない激しさ・底意地が悪く容赦のない残虐グロ描写に圧倒されたが、これほど好戦的な内容でありながら全体として「戦争の無意味さ・愚かさ」が伝わってくる演出がすごい。それにしても、もちろん意図的な演出なんだろうけど、歩兵の武装はもう少し何とかならんかったのか…。あれで激戦区に送られる兵士の心境は、絶望的を通り越して「もう笑うしかない」という状態なんだろうな。

  • ■タイトル

    タイトル:スターシップ・トゥルーパーズ

    ■概要

    ロバート・A・ハインラインが59年に発表した小説「宇宙の戦士」を
    『ロボコップ』のポール・バーホーベン監督が最新SFXを駆使し、
    壮大なスケールで映画化。主人公・ジョニーが機動歩兵として、地
    球を襲撃する昆虫型異星生物・バグズへ突撃する。
    (From amazon)

    ■感想

    何これ、面白いじゃん!
    と言うのが観終わった後の率直な感想です。
    突っ込みどころは色々あるのですが、そういうのは置いといて、
    エンターテイメント、戦争映画、SF映画としてかなりつきぬけて
    いると思います。

    戦争、SF映画にしては非常に珍しい感じで、学生時代から、戦闘員に
    なるまでを結構な尺で描いていたり、戦闘員になった後の訓練も
    しっかり描いています。
    ただ、そこから怒涛の展開です。
    バグにブエノスアイレスが滅ぼされたのを機に、人間たちがバグに
    戦争を仕掛けていきます。
    前半がまったりとしているので、ここで飽きる人も多い気がします
    が、これがこの映画最大の特徴だと思います。
    B級映画でストーリーがしっかりしている(突き抜けて一貫されている)
    場合、面白い映画になるんですね。

    後半は、どたばた人が死んでいきます。
    この潔さもいいです。
    バグが相手なので、遠慮というものがなく、一気に殺されていきます。
    他のSFや戦争映画って、いちいち殺せばいい場面で目的もなくグダグダ
    やりとりするのですが、これはそれがほとんどない。
    一気にやられます。

    バグの映像も気持ち悪さと強さを兼ね備えた、見事な映像となっています。

    各個人の変わりっぷりも素敵です。
    登場人物のほぼ全員が、最初と最後で違う性格、人間に変貌しています。
    実は、人間は結局ほぼ全員いいやつという所に落ち着きます。
    ただし、ヒロインの女とそれに迫る男だけは、いまいち???でしたが・・・・・

    本当にドタバタ遠慮なく死んでいくのが素敵です。
    サブヒロインとかも残しておいても全く問題ないのに、あっさり殺し
    ますからね。

    これ反戦争映画なのかな?
    ここまでシュールに描くのは面白いですね。

    映画の中のCMがこの映画を決定づけていますね。
    あれ、上手いです。

    結構長い映画ですが、面白く読めました。

    ■自分がこの作品のPOPを作るとしたら?(最大5行)

    少し違ったSF映画を見たい方はどうぞ。
    良く死に、よく戦い、よく死ぬ。
    そういう楽しい映画です。

  • なるほど、たしかに!!虫嫌いな人や虫のグロさが嫌いな人は避けたい映画だと思う。

    しかし、SF作品・宇宙戦争映画としては最高傑作品。
    公開時期は古い。昔の映画と言ってもいい。けど全く色褪せない。
    この映画は父親も好きで、子どもの時から何度もWOWWOWで観てきた。

    なんと言ってもまず、ストーリーに一片の無駄がないのが凄い。例えば、アメリカ映画お決まりのセクシーシーンもただのセクシーシーンにはならず、親友や鬼教官の優しさが垣間見える。
    そして、
    子どもにも分かりやすい超超シンプル
    まさに王道を行く配役とストーリー。の中にある人間的な温かみ。

    役者の演技と役設定が最高にハマっている!!
    それら内容が盛り沢山詰め込んで、最後はちゃんとまとまって終わる。
    これぞ、男の子が憧れる地球防衛隊!!物語。

    あー 思い出したらまた観たくなってきた!

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