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- / ISBN・EAN: 4988126202897
感想・レビュー・書評
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解説: (Yahoo!映画より)
「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」のL・ハルストレム監督による青春映画。アイオワ州エンドーラ。生まれてから24年、この退屈な町を出たことがない青年ギルバートは、知的障害を持つ弟アーニー、過食症を病む250kgの母親、2人の姉妹の面倒を見ている。毎日を生きるだけで精一杯のギルバートの前に、ある日トレーラー・ハウスで祖母と旅を続ける少女ベッキーが現れる。ベッキーの出現によりギルバートの疲弊した心にも少しずつ変化が起こっていく……。
何が凄い!って、知的障害を持つアーニー役のディカプリオの演技がとても素晴らしいと思いました。当時、まだ19歳なのにあの演技力には終始驚きです。
家族愛って大切だけど 時には縛られちゃうんですよね。
ギルバートのその後の人生、有意義に過ごして欲しいと思わずにはいられないな。
ストーリー的には普通にありそうなんだけど 兄弟の演技がとても良くて感動した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いつも同じ毎日の繰り返し、アメリカの田舎はこんな感じですね。また、この家族、貧しくて、母と次男は放って置けなくて、傷みが進む自宅に家族四人が、蛸壺の中で肌を寄せあうように暮らしています。この閉塞感に息がつまりました。キャンピングカーで現れた少女は天使ですね。外の世界へと誘ってくれました。ディカプリオが凄い熱演を見せます。
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人口千人ほどの田舎町、アイオワ州エンドーラ。24歳のギルバート・グレイプ(ジョニー・デップ)は、大型スーパーの進出ではやらなくなった食料品店に勤めている。
日々の生活は退屈なものだったが、彼には町を離れられない理由があった。
知的障害を持つ弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)は彼が身の回りの世話を焼き、常に監視していないとすぐに町の給水塔に登るなどの大騒ぎを起こすやんちゃ坊主。
母のボニー(ダーレーン・ケイツ)は夫が17年前に突然、首吊り自殺を遂げて以来、外出もせず一日中食べ続けたあげく、鯨のように太ってしまった。
ギルバートはそんな彼らの面倒を、姉のエイミー(ローラ・ハリントン)、妹のエレン(メリー・ケイト・シェルバート)とともに見なければなれなかった。
彼は店のお客で、中年の夫人ベティ・カーヴァー(メアリー・スティーンバージェン)と不倫を重ねていたが、夫(ケヴィン・タイ)は気づいている。
ある日、ギルバートは沿道にキャンプを張っている美少女ベッキー(ジュリエット・ルイス)と知り合い、2人の仲は急速に深まる。
だが、家族を捨てて彼女と町を出ていくことはできなかった。
そんな時、ベティの夫が死亡し、彼女は子供たちと町を出た。
一方、アーニーの18歳の誕生パーティの前日、ギルバートは弟を風呂へ入れさせようとした時、いらだちが爆発して暴力を振るってしまう。
いたたまれなくなって家を飛びだした彼の足は、自然にベッキーの元へと向かった。
その夜、彼は美しい水辺でベッキーに優しく抱きしめられて眠った。
翌日、車の故障が直ったベッキーは出発した。華やかなパーティも終わり、愛するアーニーが18歳を迎えた安堵からか、ボニーは2階のベッドで眠るように息を引き取る。
母の巨体と葬儀のことを思ったギルバートは「笑い者にはさせない」と決心し、家に火を放つ。
一年後、ギルバートはアーニーと、町を訪れたベッキーのトレーラーに乗り込む。
姉や妹も自分の人生を歩きだした。
アーニーが「僕らはどこへ?」と尋ねると、彼は「どこへでも、どこへでも」と答えた。
ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ、ジュリエット・ルイスのナチュラルな演技、知的障害の弟と過食症の母の面倒を見るのに精一杯で自分の望みや夢を見失い複雑な感情をハンディを持つ家族に対して抱いていたギルバートが、自由な風を吹き込んでくれたベッキーのおかげで自分の望みや家族が大好きな気持ちに気付いたりする成長、ギルバートとアーニーの兄弟愛や家族愛を丁寧に描いた心温かい映画です。 -
本作品は,なんと言っても,2人の大スターが,兄弟それぞれの人間性をもれなく描いてくれていることがメインとなっている。特に,弟の知的障害児アーニー役のディカプリオの演技は素晴らしくて,ビックリ。言われても叱られても,またまた高いところに昇ってしまうというのも分かるよ。そして,その弟(というか家族全体)を優しく包み込んでくれるのが兄ギルバート。それを演じるジョニー・デップも素敵だ。
この2人が目立つ映画だが,実は,家族全員が家族愛に包まれていることに段々気づいてくる。障害があっても,病気があっても,家族は家族。
というわけで,わたしのブクログでは「社会問題一般」に分類した。
《NHKプレミアムシネマ》の解説を転載
ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ共演の感動作。アイオワの田舎町で、知的障害の弟アーニーや過食症の母、姉妹たちと暮らすギルバートは、家族を愛しながらも夢や希望を抱けずにいた。そんなある日、 ギルバートはトレーラー・ハウスで旅する女性ベッキーと知り合うが・・・。 監督はスウェーデンの名匠ラッセ・ハルストレム。 アーニーを演じたレオナルド・ディカプリオはアカデミー賞にノミネートされ、 演技が絶賛された。 -
愛情と不自由の間で鬱々と日々をこなすジョニー・デップ演じるギルバート。
この感情が今すごくよく理解できるので、ギルバートと一緒に終始胸を押しつけられるような感覚を味わって、作品としては面白いんだけど苦しいっていう少し窮屈な想いを味わいながらの鑑賞でしたよ。
家族は心から大切だけど、時々足枷にもなる。
(自分が今そういう状況という意味ではなくて、大人になれば誰でも自ずと知るということ)
縛るものがなければどこにでも行けるけれど、大切な人がどこにもいない世界も不幸だよね。
だけどギルバートは我慢強いというか、愛情深いなってとても感心した。
姉と妹、夫を突然亡くしたショックで家から一歩も出ず肥えすぎたギルバート言うところの「家とくっついている」母親、そして知恵遅れの弟、この家族を父親代わりに支えている。
ギルバートは弟のアーニーをとても大切にしていて仕事先にも連れて行く。
アーニーは高いところが大好きで、給水塔に何度も登っては警察に助けられて、その都度ギルバートが頭を下げる。
でもアーニーを怒ったりしない。
すごいな、わたしだったら嫌になっちゃうなって何度も思った。
アーニーを演じるとても若いレオナルド・ディカプリオの演技が素晴らしくてびっくりした!
わたしね、『タイタニック』が流行った頃レオナルド・ディカプリオ苦手でねぇ…タイタニックは面白かったけど。(でも長ェェ
いかにも白人で優男でうぇぇーってその頃思ってたけど、すごく謝る!
でも言い訳もすると、最近の出演作は観てないけど、なんだかすごくよい俳優になったという印象はずっと持ってたよ。
ジョニー・デップは『ショコラ』もそうだけど、こういうふつうの男の人の役もまた演ってもらいたいなぁ。
奇抜な役はやや食傷気味。
ベッキーの台詞がいちいち心に残るので座右の銘にいただきたいわ。
「わたし、自分が美しいかどうかに興味ないの。だって誰だって年をとれば、皺はよるし、髪は白くなるんだもの」
この境地に至れたらどんなにいいか…涙 -
「どうしてぼくを選んだの」
「あなたは、この街を出ていかないからよ」
夫が死んだ。
亡霊が死んだ。
何かが死んだとき、新しい世界へと、
踏み出せるのだと思う。
他人から見れば、
たとえそれが絶望に思えるような状況であっても。
あのときのベティの美しさといったら。
ひとは、恐ろしいほどにタフで貪欲で魅力ある生物だ。
非常にリアルな映画で、
この話は、街中に溢れている。
もう一つの大きなテーマ。
《働きバチは、どうしてせっせと働けるのか?》
生きていれば必ずいつかは、
世話をしたり、
介護をしたり、されたりするようになります。
助けたり、助けられたりしながら、ぼくたちは生きています。
だからみんなに観てもらって、
いろいろ考えてもらえたらいいなと思います。
「あなたの夢って、なに?」
「いい人間になりたい」 -
とてもいい映画です。主人公のギルバートに感情移入し過ぎてずっと胸が苦しくなりますが、ラストに救われた気がします。
今の日本の課題になりつつあるヤング・ケアラーに近い物語です。
アメリカの大部分であるツマラナイ毎日の繰り返しの田舎、家族それぞれが問題を抱え、一人で彼らを支えるギルバート。苦しい世界が変わることもとうに諦め、家族を愛する姿は、正しい姿なのかもしれないけど、こうも苦しいという矛盾を抱える問題なのだと、考えさせられます。
そのような献身的な主人公を演じるジョニー・デップがとても素晴らしい。このようにアクがない役をもっともっと演じてもらいたくなる。(あ、でも、『ニック・オブ・タイム』はイマイチだったな)
そして、本当に素晴らしいと感動させられたのは、若いレオナルド・ディカプリオの演技でした。どこまで事前に勉強してるのか、自閉症の子そのものでした。アカデミー賞にノミネートされたのも納得。
この2人の演技を見るだけでも価値がある作品です。 -
ちよっと観のつもりが全部観てしまった、ということは良い作品なんでしょうね。
沁みるわーと言うじわっとくる感じがある。
デカプリオ、うまい。
ニノのドラマ思い出しちゃった。 -
久しぶりに『ギルバート・グレイプ』を観たくなり、LDを取り出してきました。
大好きなスウェーデンの映画『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』の監督「ラッセ・ハルストレム 」がメガホンを持ち、大好きな俳優「ジョニー・デップ」が主演という、私にとっては夢のようなコラボが実現している作品です。
-----story-------------
自分が生まれ育ったアイオワ州の小さな町から生まれてから24年間一度も出たことが無い「ギルバート」。
彼には重度の知的障害を伴う自閉症のある弟「アーニー」、夫の自殺から7年の間家から出たことがない肥満で過食症の母、二人の姉妹がおり、食料品店で働きながら家族の面倒を見ていた。
そんな時、旅の途中でトレーラーが故障し、「ギルバート」の町にしばらくとどまることになった少女「ベッキー」と出会う。
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「ジョニー・デップ」が「ギルバート・グレイプ」の優しさ、切なさ、苦悩、愛… 等々を巧く演じています。
そして家族について、人と人との絆について、考えさせられる作品ですね。
キャスティングも、なかなかイイんですよね。
主演の「ジョニー・デップ」はモチロンのことですが、、、
「レオナルド・ディカプリオ」が、重度の知的障害のある「アーニー」役を巧く演じてますし、
「ジュリエット・ルイス」の「ベッキー」役もキュートでお気に入りです。
「ジュリエット・ルイス」はベリーショートが似合いますね。
この映画、音楽も素敵なんですよねぇ。
『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』でも音楽を担当していた「ビョルン・イシュファルト」の、切なさを感じさせるメロディが作品にぴったりです。
何度観ても飽きない作品のひとつですね。
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監督: ラッセ・ハルストレム
製作: メール・テパー
ベルティル・オルソン
デヴィッド・マタロン
製作総指揮: ラッセ・ハルストレム
アラン・C・ブロンクィスト
原作: ピーター・ヘッジズ
脚本: ピーター・ヘッジズ
撮影: スヴェン・ニクヴィスト
音楽: アラン・パーカー
ビョルン・イシュファルト
出演:
ジョニー・デップ ギルバート
ジュリエット・ルイス ベッキー
メアリー・スティーンバージェン ベティ
レオナルド・ディカプリオ アーニー
ダーレン・ケイツ
ローラ・ハリントン
メアリー・ケイト・シェルハート
ジョン・C・ライリー
クリスピン・グローヴァー
ケヴィン・タイ
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『ギルバートグレイプ』、久しぶりに観た。以前観たのは1999年とか2000年頃なのでもう大昔ですね。
これまたちょっと変な映画というか、まあアメリカ文学的な作品だよなあと思う。文芸作品ではあまり面白いのないって思うけど、これは成功した部類じゃないのかなと。現代アメリカ文学と、あとはジョージルーカスの青春映画みたいな。『スターウォーズ』の前半とかね、全く同じ。
原作者のピーターヘッジスってこれ以外あまり有名でないからか、他の映画は全然知らない。
この映画はキャストがとにかくすごくて、ジョニーデップとディカプリオ、当時かなり人気あったジュリエットルイス、メアリースティーンバージェン。
デップの友人役にはジョンCライリーとクリスピングローバーと曲者ばっかり出てる。
そしてやはりディカプリオの演技がすごい。私は昔ディカプリオが嫌いだったけど(嫌いな同級生に似てただけというごく私的な理由でw)、食わず嫌いしてた『タイタニック』をちゃんと観てからディカプリオめっちゃ好きになったんですよ。超かっこいい。だから当時レオ様に夢中だった女子たちの気持ちが若干わかるな、と笑。
この映画はそれより前で、まだ18歳ぐらいなんだけど、知的障害児の役がほんとに見事で、この時にアカデミー賞あげろよ!と思った。助演男優賞ノミネートはされたんだけど。あと、のちの『アビエイター』の時にもあげろよ!と思いましたね。『レヴェナント』でようやく貰えたけど、私はあれ劇場に観に行って盛大に寝た笑。
昨日たまたまスコセッシのインタビューを読んで知ったのだけど、スコセッシにディカプリオを紹介したのはデニーロだそう。『ギルバートグレイプ』と同年公開の『ボーイズライフ』という映画で共演して、「若い俳優でディカプリオというすごい奴がいるんです」とスコセッシに推薦したらしい。スコセッシも『ギルバートグレイプ』のディカプリオを絶賛してた。
話は戻って、肥満のお母さんを窓から出すと思ってたけど記憶違いだった。知り合いの映画好きのおばちゃんも似たこと言ってたのでシンクロしたのか笑、あるいは他にそういう映画があったのかな…。
監督のラッセハルストレムは『マイライフアズアドッグ』とかはまあ良い映画だなーと思ったけど、他はよくわかんないです。「スウェーデン映画だなー」って感じ。『僕のエリ』も「スウェーデン映画だなー」って思った。ここはあんまり説明したくない笑。
少年少女を撮るのは上手いのかなとは思う。