炎628 [DVD]

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監督 : エレム・クリモフ 
出演 : アリョーシャ・クラフチェンコ  オリガ・ミノーロワ 
  • アイ・ヴィ・シー (2005年12月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4933672231167

炎628 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • ロシア映画特集@シネマヴェーラ。
    この映像そのものが弾丸である。激しい衝撃に撃ち抜かれ、瞬きも呼吸もできず、震えるしかない。タイトルの628とは、ナチスによって焼き払われた白ロシアの村の数。しかし、この映画が見つめるのは、「彼らがしたこと」ではなく、「人間がなしうること」である。
    映画は、少年が隠されていた銃を掘り出してパルチザンにくわわるところから始まる。仮にも侵略者に対し武器をとって立ちあがった「英雄」を描いていながら、画面から漂ってくるこの死の気配は、どういうことだろうか。それは、森の中で少年が踏みつけてしまう鳥の卵の上にとどまり、やがて、人の気配の消えた家の中で、むせかえるほどに立ちこめる。その恐ろしさは叫び出したくなるほどだ。
    ナチスの将校は「子どもからすべてが始る」と語る。そしてあの、時が巻き戻されていく衝撃のラストシーン。だがそこにヒューマニズムの勝利はなく、むろんナショナリズムの勝利もない。ただ、このようなことをなしうる人間という存在を黙ってみつめる鳥や牛、馬など、けものたちの静かなまなざしが、なぜかいつまでも心に残るのである。

  • Amazonでは新品に6万円以上の値段がついている、2ちゃんねるの「鬱になる映画」で堂々Aランク入り・・という何とも期待値(?)が高くなってしまう作品ですが、うーん、これは鬱映画というよりも戦争の真実、というか人間の真実を描いた作品ですよね。

    パルチザンがいる村は全部掃討しておかないとこっちが怖いという心理はソ連もそうだし、アメリカもそうだし、日本もそうだった。そして、みんな同じような虐殺をしていたのです。ナチスだけが悪いんじゃない。

    でも、そのあたりは監督が一番よく分かっているんだろうなぁと思わせるのは最後のシークエンス。どんな悲惨さ、悲劇も元をただせば自分たちにもはねかえってくる。そのことがあのシーンでは言いたかったのではないかしら。

    それにしても主人公の少年はほとんど何も話さないけれど、目がすごい。目が恐ろしい。こんな目をした若者は少なくとも日本にはいない。

    この目に監督は惚れたのだろうか。

  • 原題はИди и смотри(来たりて見よ)。イオアンの黙示録の言葉です。ドイツに侵攻されたソヴェート・ベラルーシの惨状を、パルチザン活動に身を投じた少年の目を通して描いています。

    邦題の628というのは、ドイツ軍によって破壊されたベラルーシの集落の数なんだそうですね。この数字のみからでも、ドイツの東方侵略が如何程の惨禍を引き起こしたのかが分かります。パッケージの写真も凄い事になっていますが、内容は本当に言語を絶するくらい凄惨なので、生半可な気持ちで観るべき作品ではないです。

    勿論映画ですからスクリーンに映ったもの全てが真実であると言ってしまうのは拙速に過ぎますが、それでもこの映画で描かれている事の大部分は、実際に人類の手によって別の人類に行われた事なんですよね。まだほんの6、70年前の話です。全篇を通してドイツ軍の残虐行為が描かれますが、単に当時のドイツを非難するという偏狭な視点に立っているのではなく、人類の持つ野蛮性・残虐性に対する警鐘というとても普遍的なメッセージを、ベラルーシに於けるドイツ軍という題材を使って発しているのだと思います。人類は時として他の人類に対してここまでの残虐性を発揮出来る事、それがこの作品の中で一番恐ろしい点だと思います。

  • 大花火大会、ギャートルズ、木漏れ日の中踊る少女。私が選ぶ生涯最高の映画。

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