橋のない川 第一部 [DVD]

監督 : 今井正 

出演 : 北林谷栄  伊藤雄之助  長山藍子  小沢昭一  山村聡  原田大二郎 

• 新日本映画社

感想・レビュー・書評

[farmertanakaさんの感想 · 2018年2月24日]

「橋のない川」は、住井すゑが著作した小説で、明治時代後期の奈良県のある被差別部落（小森部落）が舞台、ほとんど全編を通じて部落差別の理不尽さ並びに陰湿さが書かれており、最終的には京都市・岡崎で行われた水平社宣言をもって締めとしている。
それを、1969年から1970年に今井正監督により、第1、2部構成で映画化。
部落解放同盟との確執から、企画や上映についてのトラブルがあったとされる。
第一部での強烈な印象は、何といっても、祖母ぬい（北林谷栄）の、貧しさや無学を凌駕するその存在感だ。
言葉の一つ一つが途轍もなく重い。

[Mr.タカギさんの感想 · 2013年9月27日]

重いテーマですが、淡々と差別の何たるかを追っている。
差別が貧困を生み出し、貧困がまた差別を生み出している。
およそ100年後である現在も、実情はあまり変わっていない。
映画化するには勇気がいっただろうな・・・と思います。