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- / ISBN・EAN: 4523215015523
感想・レビュー・書評
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水に沈む村、いかだに乗って送り出される死者、大木にぶらさげられた羊たち、風にはためく無数のシーツ……最初に画のイメージがあってそこからエピソードが生まれたんじゃないかと思うくらい映像の一枚絵としての強度が高い。エレニたち夫婦を送り出す楽団の演奏シーンのような、思いやりに満ちた美しい瞬間もあるが、そういった幸福な記憶は銃声や怒号によっていつも中途半端なかたちで終わってしまう。繰り返し状況に打ちのめされ、終始うなだれるだけだったエレニがこらえきれずに最後に上げた声がどこにも届かないものであることが辛い。
“看守さん、私は難民です。いつどこへ行っても難民です。……” -
どんなに映画として優れていても好きになれない作品もあるし、優れた作品とは言えないけれど、好きな作品もある。
だから映画は面白いのだけれど、本作は私の中では前者にあたります。
作品の冒頭ですぐに、この監督の力量が並々ならぬものだということが分かります。
とても優れている作品かと思います。
ですが、やはり好きにはなれないんですよね。
もう一度観たかと問われれば、答えは「ノー」です。
主人公エレニの過酷な人生があまりに辛く、あまりに重いからです。
そんな人生の中にも、美しい瞬間、幸福な瞬間は存在するのですが、なにせ本作は辛い部分が多すぎます。
中盤からは、本当に観るのが辛かったです。心理的に。
しかしながら、ギリシャの巨匠と呼ばれるテオ・アンゲロプロスの映像美は感嘆ものでした。
映画好きなら一度は観ておくといい監督さんかもしれません。
先日お亡くなりになられたテオ・アンゲロプロス監督のご冥福をお祈りしての追悼レビューでした(あんまり良いこと書いてませんが。。。)。
(2004年 フランス/ギリシャ/イタリア) -
対象を静かに写し取るカメラワークが素晴らしかった。
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希神話がモチーフでない映画。仏、伊、希で作った映画でヨーロッパ映画賞にもノミネートされた作品。露革命の影響で運命に翻弄され、大道芸人となった主人公達の人生が描かれた質の高い映画。
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ひたすら映像美に凝った映画
一瞬一瞬の画面を楽しめる方にはおすすめ、なのかな
ただ私にはちょっと?うーん、難しい! -
NHK BS2にて2010/08/27/Fri 00:15〜03:05鑑賞。
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こんな静謐で美しい映画は久しぶりに観た。
はっと息を呑む絵画のようなカットがどんどんこぼれてくる。
音楽もぴったりと映像に合っていて視覚を邪魔しない。