ルートヴィヒ 復元完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]

  • 124人登録
  • 4.02評価
    • (19)
    • (14)
    • (18)
    • (0)
    • (0)
  • 15レビュー
監督 : ルキーノ・ヴィスコンティ 
出演 : ヘルムート・バーガー  ロミー・シュナイダー  トレヴァー・ハワード  シルバーナ・マンガーノ  ヘルムート・グリーム 
  • 紀伊國屋書店 (2006年7月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4523215006293

ルートヴィヒ 復元完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 一人の男が、現実逃避を繰り返しながらも、逃れられない孤独と狂気をジワジワと身に溜め込み、蝕まれ続けて、それが致死量に至った時に呆気なく破滅を迎えて死んでしまうまでの二十数年間を、ヴィスコンティらしい、豪奢かつ退廃的な映像美でじっくり描いた歴史大作。

    19世紀中盤、今のドイツ南部に位置する、バイエルン王国の国王に18歳で即位した、ルートヴィヒ二世。

    夢見がちな彼は、敬愛する音楽家ワーグナーの支援や豪華な城の建設などに夢中で、王の責務である政治や軍事には背を向けたまま、浪費を繰り返していました。

    廷臣や、想いを寄せていた従姉弟でオーストリア皇后のエリザベートなどに諌められ、現実世界に対処しようと束の間努力しても、内に抱える孤独と狂気、そして現実逃避の性向は治らない。
    それどころか、浪費に加え、昼夜逆転の生活や同性愛的要素の強い乱痴気騒ぎなど、悪行は増えていくばかり。

    やがてルートヴィヒの浪費は国家財政を破綻させるまでに至り、近隣諸国との度重なる戦争への責務を果たさない彼を、家臣たちは排除しようとして…。

    物語は、決して、速くも、劇的でもない、むしろ、緩慢で比較的静かな、けれども、視覚的にはとことん豪奢な場面の積み重ねで展開していきます。
    これには、まるで、即位してから死ぬまでの二十数年間に渡って、激動の時代であった外の世界を拒み、虚飾の世界に逃げ続けたルートヴィヒの精神構造を象徴しているかのような印象を受けます。

    また、まるでドキュメンタリーででもあるかのような、ルートヴィヒの廷臣や従僕、医師などが、ルートヴィヒについて、それぞれの視点から代わる代わる代わる証言する演出は、実在した人物を描いた作品として、リアル感と奥行きを与えています。

    中盤の少なからず冗長なつくりに反して、ラストのあっけなさが、これまた、ヴィスコンティらしい。

    若き日の美しかった姿から、年齢と精神不安を重ね、醜く崩れた中年姿まで、すべての時代のルートヴィヒを演じきったヘルムート・バーガーが実に見事な作品でもありました。

    4時間近い大作ですが、ヴィスコンティファンにはオススメの作品。

  • ヘレンキームゼー城やリンダーホーフ城、ノイシュヴァンシュタイン城をつくったことで有名なバイエルン王・ルートヴィヒ二世の半生を描いた作品。王族としての責任を果たさない主人公には好感が持てないし、爽快な筋とはとても言えないし、その上約4時間ととにかく長い。人には薦め難い。しかし、大好きな映画である。

    好感が持てない、とは言ったものの、私はヘルムート・バーガー演じるルートヴィヒに惚れこんでいたりする。本当にどうしようもないなあ、あんな最後でも自業自得だろ…と思いながらも、終盤ボロボロになっていく彼を見ているのが辛かった。いや、そこが良いのだが。
    ルートヴィヒ以外にも魅力的な登場人物がいる。ヘルムート・グリームが演じるデュルクハイム大佐である。登場シーンが少ない割には美味しいところを持って行っているという印象。終ぞ報われなかった彼の忠誠心がルートヴィヒの心に響いていれば違っただろうなあ…と思わずにいられない。ルートヴィヒはつくづくどうしようもないというか、大切なところを解っていない。
    だがそれでもデュルクハイムが忠誠を誓うような、民衆からの人気が得られるような、何がしかの魅力が彼にはあったのだろう。私が彼に惹かれるのも、その何らかの魅力をバーガーが表現していたためなのかもしれない。
    ―――美形だから、というだけでは、ないと、思う。きっと。

    付け加えると、ヴィスコンティ映画の魅力の一つ、映像美も随所で堪能できる。腰を据えて美に耽るには良い作品なのではないだろうか。

  • ヴィスコンティ監督のドイツ三部作の最終作。狂王と呼ばれたバイエルン国王・ルートヴィヒ2世の半生を描く。
    本来は4時間を超える長編だったが、配給会社の要請により、当時は監督自身が編集した3時間版や、さらに短い劇場版の形で公開された。このDVDは、監督の死後、スタッフが彼の意図に沿って復元した完全版。完全版のみ、各エピソードの前に閣僚や従僕による証言が挿入されている。(以上、解説を要約)

    DVDが2枚に分かれており、乱暴にいえば1枚目がパラノイアを発症する過程、2枚目が発症後である。
    前半は、ただただルートヴィヒの圧倒的な美しさに目を奪われた。彼は別格だが、オットー親王、デュルクハイム大尉など美男揃いで、女性陣が霞んでしまう。華やかな戴冠式をはじめ、贅を凝らした部屋の調度も美しく眼福。
    各エピソードが丁寧に描かれているため話の進展は早くないが、だからこそ見る者もルートヴィヒの揺れ動く心情に寄り添える。彼がかなわぬ恋に苦しみ、現実の煩わしさ・卑しさに絶望し、静かに心を閉ざしていくのがよくわかった。

    後半は、ルートヴィヒの目は虚ろで孤独の影がこびりついており、痛々しくて見ていられない。現実に完全に背を向けて内へ内へと向かい、城の建築などに没頭する。医師たちは彼をパラノイアだと診断するが、あえて言うなら妄想性障害でもなく狂気でもなく鬱病だと思う。幼く純粋過ぎたがゆえの孤独の病だ。監督は、彼の孤独に共感するところがあったのではないか。
    鑑賞後に予告編を見ると、ルートヴィヒがエリーザベトと談笑し、うっとりと幸福そうにしている場面に涙が出てくる。後半では、若者たちとの狂騒を除き、彼が一度も笑わなかったことに気付く。

    ルートヴィヒの孤独と悲哀が心にひびくのが、共感なのか、庇護欲を駆り立てられるからかはわからない。4時間という長さが全く気にならない、得難い映画だった。

  • DV5/1-2/10092/
    2121009201

  • ノイシュヴァンシュタイン城に行く前には、『見なければいけない映画』だと豪語できます。

  • 当時の私には高価な買い物だったけど、長さを考えたら妥当か・・・?
    今では若いうちにヴィスコンティ作品が観られてよかったと思う。

    狂王の異名を持つバイエルン王ルートヴィヒ二世。
    世界で最も美しい城を議論すれば必ず名の上がるノイシュヴァンシュタイン城を建てたその人だ。

    美しい・・・。
    そして悲しい。

  • 借りようと思ったけどどこにも置いてなかったので買っちゃった  ドイツが舞台なのにイタリア語ってとこが一番惜しかったな… 結構気に入っている作品。

  • すごく綺麗な人が出てくるとか・・・うふw
    楽しみ。

    でも、後半はメイクして、すごいことになちゃうとか・・・うふ

  • ヴィスコンティ、好きです。
    バイエルン王ルートヴィッヒ二世。
    もっとゴタゴタどろどろグチャグチャしているでしょうが、
    さっぱりと描かれています。政治的な背景、私生活的背景
    は少ないです。

    豪華です。
    ヘルムート・バーガーは綺麗な上、演技も完璧です。
    ロミー・シュローダーも素敵です。

    ドイツ語だったらもっと良かったのになぁとは思いましたが、
    美しくまとまって、だんだん気にならなくなっていったかも。

    絢爛豪華。

    (H21.6 録)

  • 完璧主義のヴィスコンティならではの名作。
    贅沢なロケ。
    そしてロミー・シュナイダーの美しさ。
    是非ご覧下さいませ。

全15件中 1 - 10件を表示

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

外部サイトの商品情報・レビュー

ルートヴィヒ 復元完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]を本棚に「いま見ている」で登録しているひと

ルートヴィヒ 復元完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]を本棚に「いつか観る」で登録しているひと

ツイートする