ベルギーの田舎町に住むブランシュ。5歳の息子、アルチュールを喪くすが、受け入れることができない。彼女は心を病んでいくが、それを湖畔で見守るフランソワによってその心の傷は癒されていく…
色やカメラワーク、画面構成が計算されていて、すごくよかった。うまく言えないけど、いい映画でした。
ひとりあそびをするアルチュールのかたつむり、気球など、哀しいほど色彩がきれいだし、ブランシュが病んでいるシーンは彩度がなく、本当によくできていた。
クライマックスで、フランソワがそれまでの自転車ではなく、スクーターで現れて、ブランシュが去っていくのを暗喩していたり、ラストシーンで、息子の死を乗り越えたブランシュが、動かした馬が車に替えられて、そのことを象徴したりとすごくおもしろかった。
あと、アルチュール役の子役、ユリッス・ドゥスワーフがとてもいい演技だった。あの歳であの演技はすごい…。
ドキュメンタリー作家のようだが、他の作品も見てみたい映画監督でした。すごくよかった。テーマは重いけど、好き。
原題は『Des plumes dans la tête』だそうで。確かに訳すの難しいけど、原題の方がいいなあ…