欲望の翼 [DVD]

監督 : ウォン・カーウァイ 
出演 : レスリー・チャン  マギー・チャン  アンディ・ラウ  カリーナ・ラウ 
  • ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
3.59
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本棚登録 : 146
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4580120519294

感想・レビュー・書評

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  • 先週の「いますぐ抱きしめたい」に続き「欲望の翼」を観てきた。引き続きマギー・チャン、アンディ・ラウが、ジャッキー・チュンも出ている。マギー・チャンは少し大人びた雰囲気になっている。少し映画説明を見て行ったが、何だかよくわからなくて、う~ん、こういう映画だったのか。ひたすらレスリー・チャンの姿を追う。アンディ・ラウはその顔つきからか生真面目な警官の役。レスリー・チャン演じるヨディ、なんだか働いてないみたいだけど、最後になって実母に会いに行った説明で、十分なお金が養母に渡っていたからか。でもこの養母さん、ヨディをちゃんと育ててはいるんだよな、金づるっていってしまえばそれまでだけど。

    この養母役の女優さん、レベッカ・パンさんが一番印象深かった。調べるとこの映画で、台湾映画賞の金馬奨で最優秀助演女優賞を受賞したとある。1931年上海生まれとあるから、公開時59才。しわがあってもそれが美しく、いろんな人生経験があるのよ、といった役柄を表出していた。

    トニー・レオンは最後の最後にほんの少し。この映画はウォン・カーウァイの「欲望の翼」「花様年華」「2046」で三部作と言われているといい、トニー・レオンの役柄は「花様年華」「2046」で受け継がれている。まっすぐ立てないくらい天井の低い部屋だった。

    あと中国というか香港は靴の文化なんだなあと感じた。靴音が響いた。
    原題は「阿飛正傳」で、阿飛はチンピラの意味だという。「阿Q正伝」を思い浮かべてしまうが、ヨディの物語、ってところなのかな。

    ウォン・カーウァイはこのあと「恋する惑星」1994、「楽園の瑕」1995と続く。「恋する惑星」で満開に開花したなあ、と感じる。一番好きなのは「楽園の瑕」だなあ。


    1990年 香港
    2024.1.19劇場で

  • 1960年代の香港で、裕福な養母に育てられるが、生みの母親が分からず孤独感と虚無を抱えるヨディ(レスリー・チャン)が、サッカー・スタジアムの売店の店員スー(マギー・チャン)から想いを寄せられる。
    スーと恋仲になりながらも、堅実な関係を望むスーの気持ちに応えられないヨディは、スーと別れる。
    それからヨディは、踊り子のミミ(カリーナ・ラウ)と付き合い始める。そんなスーは、ヨディを忘れられずヨディに家に夜ごと足が向いてしまい、夜間巡回中の警官タイド(アンディ・ラウ)に話を聞いてもらうことで自分の心を慰めていた。やがて、実の母がフィリピンにいることを知ったヨディは、一人でフィリピンに向かう。
    ヨディと別れたミミは、密かにミミを想っているヨディの幼なじみのサブ(ジャッキー・チョン)から金を借りてヨディの後を追う。
    ウォン・カーウァイ監督が描く刹那に愛を求める若者たちが紡いでいく群像劇。
    「花様年華」「2046」へと続く60年代3部作の序章。
    男は、初めて会った女に「今夜、夢で会おう」と言った。
    3度目に女に会った時、男は「君と1分の友達になりたいんだ。1960年8月16日、3時前の1分間、君は俺といた。この1分は忘れない」と言った。
    彼女といる時間は、1分から2分になり、その後に1時間になった。
    だが男と女は、長続きしなかった。
    男は、女に「脚のない鳥」の話をした。
    「脚のない鳥が、当てもなくどこまでも飛んでいく。地上に降りるのは死ぬ時だけ」
    女は、男の居場所になりたかった。
    男は、「君はいつか俺から離れてしまう。だから一緒になれない」と女に言った。
    「誰を一番愛したか、覚えていない」と女に言った。
    でも男は、女とすごしたあの1分間を覚えていた。
    女は、あの1分間を覚えているだろうか?忘れないだろうか?
    永遠に思える時の中で、愛も命も移ろいゆく。
    脚のない鳥は、たどり着く場所を探せただろうか?
    ニヒルで心のどこかで愛を求めながら、どこかで諦めてるヨディのナルシスティックで儚い孤独なキャラクターが、レスリー・チャンにどハマりしていて酔わされた。
    脆さを抱えながら、ヨディとの失恋で強くなるスーを演じるマギー・チャンと、逞しい夜の女だがヨディとの失恋を引きずるミミを演じるカリーナ・ラウの対照的なヒロインの魅力、しっとりとした真夏の夜の夢のようなしっとりした映像美に酔わされた恋愛群像劇。

  • 阿飛正傅
    DAYS OF BEING WILD
    1990年 香港
    監督:ウォン・カーウァイ
    撮影:クリストファー・ドイル
    出演:レスリー・チャン/マギー・チャン/カリーナ・ラウ/アンディ・ラウ/ジャッキー・チュン/トニー・レオン

    1960年代の香港を舞台にした5人の男女の恋愛群像劇。と言ってしまえばそれだけだけど、レスリー・チャンのナイーブなモノローグ(脚のない鳥は飛び続け、地上に降りるのは死ぬ時だけ、みたいなやつ。元ネタはテネシー・ウィリアムズでしたっけ)や、クリストファー・ドイルの映像美と相まって、それまでの、香港映画ってカンフーでしょ?という概念を覆したウォン・カーウァイの功績は大きいと思う。

    「でも鳥はどこにも行ったことがなかったから、飛ぶ前にもう死んでたんだ」

    (1994/9)アクトセイゲイシアター

  • ヨディ/張国栄の 雰囲気が とてもいい。
    髪をすきあげるときの眼の表情はいい。
    屈折した暗さ、ものうげな顔、
    なんともいえない 踊り。

    彼を中心にして 人たちは
    ロンドのように 踊る。
    義理の母、
    張曼玉 すきだけど 結婚に踏み切らない。
    ミミの 出会いと 結びつき方が 駆け引きがあり、
    男と女の 微妙な 関係。
    張曼玉とミミ。どうせ遊びだと言われる。
    ミミと義理の母親の出会い。
    劉徳華の 想い。

    なにげない まあるい時計。

    足のない鳥。一生飛びつづける。

    距離がありながら こころがふれあおうとする。
    そういう 間合いが 独特で うまいなぁ。
    叙事詩のような 映画。

  • 観直す。
    最後唐突にトニー・レオンが登場したシーンはなんだったのか。。

  • あまり事件らしい事件も起きず、起承転結に乏しい。苦手のタイプの映画です。登場人物の関係が少しづつ繋がっていく感じは面白かったですけど、なんか最後にもういっちょ盛り上がりが欲しかったなぁ。

  • じっとりと湿気のある、色気のある映画

  • 中国、アルゼンチン、香港、ブエノスアイレスなどを舞台とした作品です。

  • 湿った空気感。観て、これほどに「気候の雰囲気」というものを味わうことが出来る映画は、この映画に以外に私は知らない。印象的な台詞の数々、群像劇。が、主人公のヨディがとてつもなく魅力的。ほんの一瞬のシーン(たとえば、ヨディが踊るシーン)、ひとつひとつとっても“画になる”。だから、ワンシーンでも観てしまうことが多い。出来ることならば、リアルタイムで観たかったな・・・。

  • 原題: 阿飛正傳
    ( 1990 / 97min / 王家衛 / 香港)

    王家衛の作品2作目です。
    またラブストーリーかなあ、と思っていたらちょっとちがう。
    ストーリーは結構残酷で、ちょっと退屈。

    オムニバスのようで、つながっている構成がおもしろい。
    あと背景を綺麗に撮る人だなあと。

    そしてトニー・レオンがかっこいい。特に最後のシーン。

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