雷撃隊出動 [DVD]

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監督 : 山本嘉次郎 
出演 : 藤田進  月田一郎  河野秋武  灰田勝彦  森雅之 
制作 : 山本嘉次郎 
  • 東宝 (2006年7月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104034502

雷撃隊出動 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 役者の台詞として、戦意高揚の文言を語らせているわけですが、当時、観た人が、このセリフで奮い立ったかどうかは疑問。
    ある意味、穏やかすぎる。
    思ったほど、軍国主義的でない。
    いや・・・、逆に、戦後に植えつけられたイメージの方に影響を受けすぎて、本当の戦時を知らないだけかも。
    実際は、映画のように、静かに、穏やかに、敵国を憎み、自国を愛し、粛々として戦っていたのかも。

  • 戦中の(それも末期)作品とはつゆ知らず、大河内傳次郎がチョイ役ででいるし借りてみるか…という理由で何気なく観ました。
    雷撃が特攻を意味するとは観るまで気付きませんでしたよ…。

    戦闘機とか詳しいかたには映像等興味深いのかもしれないのですが、そうでもない私にはどう見たらいいのか正直迷う映画です。
    戦意高揚の意図はあるようなのですが、存外話は淡々と時にほのぼの(?)としているし、リアリティもないので何と言うか、ぽかんとしてしまいました。

    ただ、最近の戦争映画にはついぞみかけない、和歌をたしなむような穏やかな軍人が、切迫したい状態なのにどこかのんびりと特攻精神を語るシーンはちょっと背筋がひんやりしました。

    「日本人の真の姿、それが雷撃精神ではないだろうか。
    国民のひとりひとりが日本民族の優秀性を自覚して雷撃精神になる。一億全部が君らのような雷撃屋になったら、それこそ本当に神の国なんだ」

    こんなような台詞なのですが、ごく普通に、世間話のなかで良いこと言った的な感じで話されるので、なんとも奇妙な不思議な印象を受けました。
    鬼気迫る勢いで言ってくれたほうがまだこちらとしては受け止めやすい気がします。

    戦前の戦争映画をほかに見たことがないので何とも言えないのですが、奇妙なものを見た、というのが正直な感想です。

  •  1944年11月公開。東宝製作、山本嘉次郎監督。おなじみの藤田進ほか、森雅之、河野秋武、東山千栄子らが出演。海軍省の協力で、実際の艦船の映像が多く使われた他、冒頭シーンをはじめ、戦時末期の状況をうかがわせる資料映像的な価値も。

     かつて「雷撃の神様」として鳴らした3人の同期生(三上、川上、村上)が、それぞれ基地航空隊長・母艦航空隊長・航空参謀として再会、アメリカ軍の機動部隊に決戦を挑む、というストーリー。
     『ハワイ・マレー沖海戦』『加藤隼戦闘隊』に続く三作目だが、物資の欠乏からであろう、大々的な航空戦のシーンは最後の決戦シーンだけで、基本的には基地隊の中でドラマが展開されていく。しかし、航空戦のシーンには目を瞠るものが。「神風特攻隊」という言葉こそ使われていないものの、出撃前には「八幡大菩薩」の幟が掲げられ、隊長機以下、アメリカ軍艦への体当たり攻撃が繰り返される。「特攻」の報道がいつから始まったかチェックしなければならないが、組織的な体当たり攻撃が描かれた最初の作品なのかもしれない。要確認。

     作品全体を通じて、「飛行機」をめぐる「内地」へのメッセージがたびたび語られている。隊員たちは「早く飛行機が欲しい」と焦慮し、前線では戦闘機が欠乏し、互いにやりくりしている様子が描かれる。ただ、禁止されていたはずの敵性語(=英語)が、映画の中でバンバン使われているのは興味深い。、「トランプ」で「ブリッジ」に興じ、野球では「ストライク」だ「アウト」だと叫び、米軍の空襲を撃退した後に訪れた現地の住民は、英語で「Japan is No.1」と宣言する。なんだかちょっと不思議な感じだ。

  • 本作品は、『ハワイ・マレー沖海戦』『加藤隼戦闘隊』とともに航空映画三部作の一角を担う作品である。空母瑞鶴から天山が発艦するシーンは必見。

    内容は、「サンカミ」と呼ばれる村上・川上・三上という同期生を中心に話が展開していく。「サンカミ」それぞれの生き方から、当時の状況や戦地の人々の人間模様の一端が垣間見られる。同時に、国策映画としての側面がかなり強いという印象を受けた。
    特に注目できる点は、戦前で戦う兵士たちの言動を通じて、国民にも玉砕の思想を訴えかけている部分である。
    一方で、「雷撃隊出動」には、ただがむしゃらに敵意を煽るのではなく、敵国の性質及び自国との決定的な差を認めている描写が見受けられる。
    作品は、その圧倒的な物量差を打開するために、日本人は「一人が十人を殺す」ことしか方法は無いと言う。
    これがいわゆる「雷撃精神」と関わるものである。
    「雷撃精神」とは「一人が十人を殺す」、すなわち命を捨てて大勢の敵を倒すことを意味するものであるとされる。
    そして、「日本人全員が雷撃隊になったら」という言葉から、本作品は、国民全員に玉砕する覚悟を訴えかけているといえるだろう。
    『雷撃隊出動』が公開されたのは1944年11月であるが、その前月には既に特攻隊の出撃が行われている(ついでに言うと、映画公開時には空母瑞鶴も沈没した後であった)。
    作品が作成された時期は戦局も悪化を辿る時期であり、それが映画内容にも反映されている。

    当時の情勢はラストシーンにまで反映されている。
    ラストシーンでは、同期の死を悼む川上の沈痛さもさることながら、司令の「内地の人たちに礼を言いなさい」の言葉に促され、彼らが頭を下げる箇所が印象的である。
    川上は飛行機の調達に奔走する人間であるが、本作品は彼の行動を通じて、航空機が足りないことを訴えているのである。
    また、内地の人への感謝という視点を折り込むことによって、国民も戦局を担う一員であるという意識を植え付け、さらなる奮起を促しているのではないだろうか。

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