うつせみ [DVD]

監督 : キム・ギドク 
出演 : ジェヒ  イ・スンヨン 
  • ハピネット・ピクチャーズ
4.03
  • (33)
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  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 181
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953016224

感想・レビュー・書評

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  • 言葉も交わさない二人の旅の終わりと始まり。
    留守の家に侵入しては住人のように振る舞い、宿賃のように洗濯をして、壊れたものを直していく。
    時には手厚く遺体を葬ることもする。

    泣きながら湯船につかる女に、服を用意してあげるシーンが良かった。
    それから、水草と金魚の美しさ。夏の情景がひっそりと描かれていて、そのどこか漂うむなしさが、まさに「うつせみ」のタイトルに相応しい。

  • 韓流ものは好きでないけど、面白く出来ている。

  • 鳥肌

  • 良かった。いい微睡み映画。だけど、気分によってはコメディ。

  • 「サマリア」と同じくキム・ギドク監督の韓国映画。
    現実味はないものの、ファンタジーでもない、夢うつつのラブストーリー。
    原題は「空き家」のようだけど、邦題の「うつせみ」(この世に生きている人間/現世/蝉の抜け殻)が映画の内容にぴったりで素晴らしい。

    留守宅に忍び込み、服やベッドを借りる代わりに洗濯をしたり壊れた時計を直したりして暮らしている少年が、ある日、夫との生活に疲れ果てた女性と出会い、行動を共にするようになる。幸せの時間もつかの間、少年は警察に捕まり、女性は夫のもとに戻されてしまう。

    二人はほとんど言葉を発さず終始無言なので、とても静かな映画だ。美しくも不穏な空気が流れ続け、少年の目の美しさに引き寄せられ、画面から目を離すことができない。
    ラスト、二人が乗った体重計はゼロを示す。その意味は…?
    深く考え出すと止まらなくなってしまう、不思議で恐い映画。

  • 原題は「空き家」、英語の題名は「3番アイアン」!
    なんていうひどいタイトルでしょうか。これに限っては日本語の題名の「うつせみ」が一番、内容を表わしているように思います。
    それにしても主役のジェヒがすばらしい。表情も演技も、この人でなくてはこの「夢かうつつか」の世界を表わせなかったように思う。最後の最後までほとんど台詞を発することないのに、この存在感、雄弁さ。これもまたキム・ギドク・マジックでありましょうか。
    また、単に悲恋物語ではなくて、周辺に出てくるさまざまなカップル(空き家の主たち)のあり方についても、分かりやすい類型化をせずに深みを感じさせる演出をしているところも、素晴らしかった。
    エンディングの解釈はひじょうにむずかしいところだけれども、生きて釈放されなかったんだろうなぁ・・・きっと。


    追記:ところで映画の中に一瞬出てくるキリストの図像ですが、「サマリア」の中に出てくるのとまったく同じでした。監督の自作なんだろうか?

  • キャッチコピーは誰もしなかった愛の形。

    2本連続の韓国映画です。第61回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞作品。

    この時の金獅子賞がヴェラ・ドレイクなんですね。成程。

    この映画非常に不思議な描き方をしています。無言劇なんです。

    完全なる無言劇では無いのですが、主人公(テソク)は一言も話しません。

    学歴はあるが、日々留守の家に入り込みそこで寝泊りをする。

    日本でいう一宿一飯の心なのか、修理や洗濯をする。住人が映った写真をバックに

    写真を撮る等の自分のルールがある様。

    そんなある日、いつもの様に留守宅に侵入したが

    そこには夫のDVから隠れていたソナがいた。

    その二人はよくあるパターンですが逃避行へ…。しかし、いつまでも

    そんな日々が続く訳もない。終わりが来るが、二人の間には既に深い絆と愛が

    芽生えていた。その後はどうなる…?ザックリ書くとこんな感じかな。

    一言も言葉は無いから、視線と表情で観ている側(私)が感情や言葉を

    埋めながら観ていました。

    でも、言葉が無いからより想像力と集中力が働くので感じる事も沢山ある。

    好き嫌いがキッパリと別れるであろう作品ですが、私は好きでした。

    残酷であったり悲壮感漂う描写の中にも美学がある。と勝手に思った。笑

    何故だろう?と考えながらエンドロールを観ていたら監督・脚本・製作・編集

    がキム・ギドクさんと言う方がされているそうです。1人4役

    考えたのが監督だから具現化する際にも、徹底できたのだろうなぁ。

    個人的にはヴェラ・ドレイクよりもこちらが好きでした。

    うつせみとはこの世。確かに原題の空き家より、うつせみの方がしっくりくる。

  • ギドク節はありつつ綺麗にまとまってる。まとまってるのか?俺は昔からキムギドクが好きだからちょっとその辺よくわかんなくなってるけど、人に勧めやすいギドク映画。あらすじを知らずに観て欲しいなぁ。


    あとあんま関係ないけど、ユナイテッドアローズの一夜限りのロングCMで水原希子主演ジアコッポラ監督で「Trench Trip」ってのがあったけど、うつせみじゃん!と思った。

  • 寂しさを煮詰めて牛乳で割ったそんな感じの映画。

    ゴルフボールで誰かを傷つけるシーン以外は、概ね理解。

    最後に出てくる文章は蛇足以外の何者でもない。


    空想と現実の境目、恋愛も人生もそんなもんだろう。

  • これはファンタジー?

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