アメリカの友人 デジタルニューマスター版 [DVD]

監督 : ヴィム・ヴェンダース 
出演 : デニス・ホッパー  ブルーノ・ガンツ 
  • 東北新社
3.55
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4933364691293

感想・レビュー・書評

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  • 凄い映画。
    ガツンと衝撃的。
    まさに映画でしか体験できないもの。

    荒唐無稽なストーリーに思えながら、登場人物たちはリアリティー、実在感がある。リアルなようで、映像はスタイリッシュ。
    フィクションでありながらリアリティがある。

    映画という表現の自由さ、「いかがわしい本当らしさ」がビンビン出ている。

    「自分が居る=ここ」ではないどこかに、普段気付いていない「何か本当のことがある」と感じさせてくれるもの。
    言葉でうまく表現できないけれど、観ていて痺れてしまう映画。

    要はきちんとした感想がかけないほど、この映画の存在感にやられます。

  • 原作とはかなり違う感触。でもリプリーがいい奴にも悪い奴にもなりきれないってキャラクターなのは変わらない。
    リプリーよりヨナタンが主人公でしたね。自分の病が深刻と思い込み、家族のために人殺しで金を稼ぐことに。だが妻はそんな彼を疑って、息子を連れて出て行ってしまう。
    ようやくリプリーを振り切ったところで、ヨナタンは…
    後味がなんとも微妙なのもリプリーらしい。小悪党とは関わっちゃいけないけど、健康、家族とでヤケを起こしてしまったヨナタンの悲劇。

  • カメラワークがとても好みでした。
    ダラッとした時間があるのですが、映像が好みだからか退屈だったり、無駄じゃない?とは思わない不思議。

    全体を通して1歩踏み出したいのに踏み出せない、伝えたいことがあるのに言葉が出てこない。そんな雰囲気で覆われていて、ゆっくり沈みゆくところ、といった印象。

    主人公がもたもたするのがとてもリアル。
    頭をぶつけたり、ご飯べろっと落とすのも「ああ…わかる」。

    自分の大事な人たちの言葉より、他人の言葉、噂が真実ではないのかと思い込んでしまう、というのは今でもあるし、とても怖いことだとしみじみ。

    ラストは美しい。仕方がないけれど、切ない。

    「青」に気付いてもらえたと、贋作師が知ったことだけがこの映画の救い。

  • とにかく渋い。話が分かりづらいところはあったが、手堅い演出と映像美が印象に残った。

  • 借りてきて見たが、先の展開が読めるつまらない映画だった。

  • 殺し屋に仕立てあげられた額縁職人が、殺人を犯す場面のドタバタ加減がリアル。最後の海岸のシーンが美しい

  • パトリシア・ハイスミス原作ということで期待して観たが、肩透かし。よくわからん。善良な市民を犯罪者に仕立て上げてしまった、あやつが胸糞悪い。唯一の救いはリプリーとの友情らしきものと、死因が病気だったこと。

    本ではリプリーは、なんと、太陽がいっぱいのリプリーがシリーズになっている。ルネ・クレマンの映画が良くできていただけか。


    1977西ドイツ
    2018.10. BSプレミアム

  • どうしてヴェンダースがこの作品を撮ることになったのか不明。リプリーの続編としては興味深いけれど、助長的過ぎる。色使いが綺麗なのは解るけどなあ・・・。ラスト海のシーンが綺麗だった。

    完全犯罪を企むトム・リプレーが、思わぬ友情のはざまで揺れ動く姿を描く。製作はミハエル・ヴィーデマンとピエルー・コトレル。パトリシア・ハイスミスの原作をもとに「パリ、テキサス」のヴィム・ヴェンダースが監督・脚本を手掛ける。撮影はロビー・ミュラー、音楽はユルゲン・クニーパー、編集はペーター・プルツィゴッダが担当。出演はデニス・ホッパー、ブルーノ・ガンツほか。

    カウボーイ・ハットのトム・リプレー(デニス・ホッパー)が、ニューヨークの画家(ニコラス・レイ)を訪ねる。その画家ボガッシュは、贋作画家で、リプレーはそれをヨーロッパで売り歩いていた。ハンブルグの美術商の画廊で、トムは額縁職人のヨナタン(ブルーノ・ガンツ)を知る。彼は、トムが売りつけた絵を偽物と気づいた様子だった。トムは、そこの画廊の主人からヨナタンが白血病でそう長くはないことを聞く。夜、トムのもとをミノ(ジェラール・ブラン)と名乗る一匹狼の男が訪ねた。彼はマフィアの男をひとり殺す為、素人の男を見付け出し、殺し屋に仕立てたいといった。ヨナタンに狙いを定めたトムは、ヨナタンの仕事場を訪ね、彼と知り合いになった。自分の病状を不安がっていたヨナタンは、ミノから殺しを頼まれると、25万マルクという報奨金ほしさに、ついに引き受けることにした。ドゴール空港に着いたヨナタンはミノと医学生の出迎えを受け、病院へ行く。ミノは、白紙の診断書を病院から盗みだす。ヨナタンは、殺し屋イグラハム(ダニエル・シュミット)を撃ち殺す。一方、ニューヨークでは、マフィアのボス(サミュエル・フラー)が敵対するマフィアがパリで殺されたと電話できいた。ヨナタンの最近の行動を不振に感じていた妻のマリアンネ(リザ・クロイツァー)は、ヨナタンを問い詰めるが、彼は何も言わない。ミノは再度ヨナタンを呼び出し、殺しを依頼する。そのことを知ったトムは、ヨナタンにそれは危険すぎると忠告する。ミュンヘンからの特急でヨナタンは第二の殺人を果たそうとするが、失敗し、トムに助けられる。死体を列車から蹴り落とすトム。アパートに戻って発作で倒れるヨナタン。そこへミノが訪れ、列車の殺人でトムと一緒だったことをついヨナタンは告白してしまう。トムの家で襲撃に備えるヨナタンとトム。夜、忍び込んできた男をヨナタンは殺す。一方、ミノも相手のマフィアに捕らえられていた。トムは疲れ切ったヨナタンを励まし、死体の始末にとり掛かる。ヨナタンは、赤いワーゲンでやって来たマリアンネととも海に向かう。その車の中でヨナタンは息を引き取る。遠くワーゲンを見送るトムの姿があった。

  • (1977年作品)

  • 差し色の赤がはえるなー、血の色と相まって。その赤いVW?がラスト、ギュイーンと曲がって堤防を乗り越えてサイドブレーキで止まる。窓越しにさざ波を立てる海が見える。なんとも叙情的でいい。

    ところどころに、すーっと心情描写のイメージカットが入ってくるが、このすべてが素晴らしい。ヨナタンが頭をぶつけた額縁が揺れ続けるとか。

    脚本的には完全にサスペンスだが、ヴェンダースが撮ると、こういう映画になるのか、と感心した。額縁職人という設定もすごい。というか、ニコラス・レイがウケるwwww

    【ストーリー】
     カウボーイ・ハットのトム・リプレー(デニス・ホッパー)が、ニューヨークの画家(ニコラス・レイ)を訪ねる。その画家ボガッシュは、贋作画家で、リプレーはそれをヨーロッパで売り歩いていた。
     ハンブルグの美術商の画廊で、トムは額縁職人のヨナタン(ブルーノ・ガンツ)を知る。彼は、トムが売りつけた絵を偽物と気づいた様子だった。トムは、そこの画廊の主人からヨナタンが白血病でそう長くはないことを聞く。
     夜、トムのもとをミノ(ジェラール・ブラン)と名乗る一匹狼の男が訪ねた。彼はマフィアの男をひとり殺す為、素人の男を見付け出し、殺し屋に仕立てたいといった。ヨナタンに狙いを定めたトムは、ヨナタンの仕事場を訪ね、彼と知り合いになった。
     自分の病状を不安がっていたヨナタンは、ミノから殺しを頼まれると、25万マルクという報奨金ほしさに、ついに引き受けることにした。
     ドゴール空港に着いたヨナタンはミノと医学生の出迎えを受け、病院へ行く。ミノは、白紙の診断書を病院から盗みだす。ヨナタンは、殺し屋イグラハム(ダニエル・シュミット)を撃ち殺す。
     一方、ニューヨークでは、マフィアのボス(サミュエル・フラー)が敵対するマフィアがパリで殺されたと電話できいた。ヨナタンの最近の行動を不振に感じていた妻のマリアンネ(リザ・クロイツァー)は、ヨナタンを問い詰めるが、彼は何も言わない。
     ミノは再度ヨナタンを呼び出し、殺しを依頼する。そのことを知ったトムは、ヨナタンにそれは危険すぎると忠告する。ミュンヘンからの特急でヨナタンは第二の殺人を果たそうとするが、失敗し、トムに助けられる。死体を列車から蹴り落とすトム。アパートに戻って発作で倒れるヨナタン。そこへミノが訪れ、列車の殺人でトムと一緒だったことをついヨナタンは告白してしまう。
     トムの家で襲撃に備えるヨナタンとトム。夜、忍び込んできた男をヨナタンは殺す。
     一方、ミノも相手のマフィアに捕らえられていた。トムは疲れ切ったヨナタンを励まし、死体の始末にとり掛かる。ヨナタンは、赤いワーゲンでやって来たマリアンネととも海に向かう。その車の中でヨナタンは息を引き取る。遠くワーゲンを見送るトムの姿があった。
     完全犯罪を企むトム・リプレーが、思わぬ友情のはざまで揺れ動く姿を描く。製作はミハエル・ヴィーデマンとピエルー・コトレル。パトリシア・ハイスミスの原作をもとに「パリ、テキサス」のヴィム・ヴェンダースが監督・脚本を手掛ける。
     撮影はロビー・ミュラー、音楽はユルゲン・クニーパー、編集はペーター・プルツィゴッダが担当。出演はデニス・ホッパー、ブルーノ・ガンツほか。

  • ドイツ、ハンブルクなどを舞台とした作品です。

  • ラストのほうは好きだけど、展開的にもう少しスリルが欲しいところ。

    音楽、色の使い方は素敵です!!

  • ヴェンダース流サスペンス。
    サスペンスはサスペンスでも、ヴェンダース色が強く、映像と色彩がとても美しいです。
    とくに主人公の血の病気を象徴するかのような「赤」の使い方がとても印象的でした。すばらしい。

    (1977年 西ドイツ/フランス) 

  • デニス・ホッパーとブルーノ・ガンツの区別が最初全然付かなかった。
    なぜこんなに被るキャスティングをしたんだろう。
    ホッパーが出ているだけあってエンディングはどこかアメリカンニューシネマ的。
    一番良いのはこのタイトルだよ。

  • デニスホッパーとブルーノガンツがとにかくかっこいい。ラストシーンがとにかくかっこいい。

  • ヴェンダース監督の作品としては最初に観た作品。バイオレンスも監督の手にかかれば、なにか慕情的でたまらなく静かな、そんなバイオレンスの王道からうまくはずれたような映画。

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