十二人の怒れる男 [DVD]

監督 : シドニー・ルメット 
出演 : ヘンリー・フォンダ  リー・J・コッブ  マーティン・バルサム 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
4.13
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感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142438225

感想・レビュー・書評

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  • 議論を尽くす感じが素晴らしい。偏見や思い込みの罠が待つ。

  • 父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、12人の陪審員達が評決を出すために、一室に集まった。有罪ならば死刑が確定する。評決を決定するためには12人の全員の一致が必要。多くの裁判員が有罪を確信する中、ただ一人、有罪に疑問を持つ。
    人一人の命をたった数分で決めていいのか。
    陪審員達が話し合いを始めると、次々と証拠に疑問が湧いてくる。

    密室ドラマの傑作。

  • 登場人物が一人一人個性的で見ていて飽きない。ストーリーも一見単純なものだが考えさせられる。無駄に長いリメイク見るくらいならこっちを2回見るべきと思う。リメイク見てないけど

  • 限定された空間でひたすら討論する、陪審員の男たち。法廷劇やディベートものが好きな夫の、お気に入りの作品。論理的な4番さんがおいしい役どころですが、主人公の8番さんが、あまりに正義感あふれる面倒くさいヒーロー風なので、徐々に追い詰められていく、個人的感情ありきの3番さんにもちょっと同情したりする(笑)。果たして人間は、真に公平に人を裁けるのか?

  •  2008年にロシアでリメイクされた【十二人の怒れる男】(監督:ニキータ・ミハルコフ)を観てからの感想です。
     上記のリメイク作品を観て(しかもその中にある日本版劇場版予告で)、こちら(オリジナル)があることを知りました。機会があって、こちらを観ることができました。まさか、リメイク版を観て三日四日でオリジナル版が観れるとは(笑)

     だれから見ても有罪確実の少年。彼は、実父を殺したという。証拠も出揃い、陪審員の気持ちもみなひとつ。
     そのはずだったのだが、ある一人の陪審員(八番/ヘンリー・フォンダ)が、「無罪」を主張した。「話し合おう」と。人一人の命が、消えるか生きるかの瀬戸際なのだから、数分で決めるのではなく、もう少しだけ話し合いましょう、と。有罪になれば、少年は電気椅子へと送られ、死を迎えるのだ。少しくらい話し合ったって、かまやしないだろう? さっさと審議を終わらせたいほかの陪審員たちは、あの手この手で【八番】を説得させようとする。

     一人の意見が、人々の意識を変えた。人は、周りに流されてしまうものです。どれだけ強い意志を持っていようとも、多数派の意見には屈してしまうことが多いのです。
     お互いに名前すらも知らない十二人の人間が、お互いに議論する。この証拠のここがおかしいとか、ここからして有罪だろう、だとか。一つの証拠についての小さな疑問を、とつとつと話していく。糸は少しずつほころび、話し合いを重ねるにつれて疑問が一つ、また一つと増えていく。
     あらゆる場面で怒鳴りちらす【十番/エド・ベグリー】が、少しこわかった。
     そしてまた、後半、【十番】のはなしを聞こうとしないほかの陪審員の逆らいようが、こわかった。これこそ、数で圧倒させる、というものじゃないのか? そりゃあ、この人は、物凄く口が悪く、偏見持ちだったけれども。一瞬、ああ、やっちゃったなこの人、でも、ざまないな、なんて思ってしまったけれども。
     ――最後の最後。【彼】は、自分の息子と、この加害者である少年を、重ねていた。最後の最後に、かたくなに守り続けていた有罪という判決を泣きながらひっくりかえしたのは、「自分を見捨てた息子は最低な存在だ」という思いがあって、この加害者の少年を許すことができなかったのだ、と。
     偏見とは、おそろしいものである。小さな思いこみ一つですら、その人の本質を隠してしまうのだから。

     わたしが最初に観たリメイク作【十二人の怒れる男】(監督:ニキータ・ミハルコフ)に於いては、この映画が陪審員たちの議論(ディスカッション)にのみ焦点が当てられたことに対し、少年の生い立ちなどに焦点が当てられたという違いがある。
     こちらは、一人の人間が疑問を投げかけ、そしてまた議論によって、意見を変えさせていくさまが圧倒的で、おもしろい。舞台は狭い一室で、動きも少ないけれど、この作品は、そんなことを感じさせない。めまぐるしいスピードで、はなしが進んでいく。

  • 先に「優しい日本人」を観てしまっていたのでインパクトは薄れてしまいましたが、疑問の余地も無い名作。すっごいなぁ。この着眼点、このひとつの風景の中のめまぐるしさ、縮図。名も無き個性。
    一人一人が集まって総論となる民主主義、でも一人一人はこんなに違う。その体現。些細な突破点から雪崩れ込むこともあり、意地も思い込みも油断もあり、情報の提示は一側面、流れる時間、流れる意識…。
    っていうかそもそもそれで死刑かい!というのは、時代があるからなぁ。今は証拠の追及は深まったけど、その分多様化。人間はややこしい。

  • 先入観、偏見、思い込み。それらを超えて、
    刑事裁判における「疑わしきは罰せず」の原則を、一般市民である陪審員たちが理解し、貫こうとする点。
    裁判員の通知来た人は観ておくと良いかも。

  • これを何映画と呼ぶんだろうか。すごいなー。
    狭い部屋の中で12人の陪審員が、一人の少年にかけられた殺人容疑の有罪無罪を決定する。
    「疑わしきは無罪に」ってこのことか。
    確立と論理、信念の勝利。

  • 私的にはもっと登場人物に踏み込んだりしてほしかったんだが
    監督がこのくらいの狭さでやりたかったんだろうな
    1人でじっくり見る映画

  • アメリカの陪審員制度のお話。

    狭い部屋で、十二人の人間がひたすら会話をする映画
    (こういうとヒッチコック映画みたいだけど)
    日本もそろそろ始まるし、決して遠い話じゃないですね。

    この狭い空間で、
    徐々に結束してゆく十二人の男達…。

    ちなみに、三谷幸喜がこれのパロディ版を作っていた気が…!

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