5th story CD「Roman」
- KINGRECORDS.CO.,LTD(K)(M) (2006年11月21日発売)
- Amazon.co.jp ・音楽
- / ISBN・EAN: 4988003332334
感想・レビュー・書評
-
幻想交響楽団Sound Horizonのメジャー3枚目のアルバム。
声優さんが多く参加しているようで、曲中に台詞や語りが挿入されるパターンが結構あります。そのため聞き心地としては「歌を聴く」というよりも「物語を聞く」という感覚に近い。思い浮かぶ情景の多くは中世ヨーロッパやメルヘンの世界によっているためファンシーなミュージカルを”聴いて”いるようでもありますした。
収録されている曲は前半特にアップテンポなものが多く、アルバム一曲目の「朝と夜の物語」は男性ボーカルと女性ボーカルが入り乱れながらこのアルバムのテーマ「生と死」について物語として歌い上げます。続く2曲3曲目もテンション高めでポップな曲調。なので流れとしては最初で一気に「燃え上がらせる」ようにしています。曲の種類はなかなか多様で、プログレ、メタル、パンク、ゲーム音楽、民族音楽、といった側面を持たせながらロックで勢いのある曲を前半で。後半からはしっとりとしたバラード調の曲が用意されている印象です。
そしてやはりサンホラなので内容は難解です。じっくり歌詞を読みながら聴くのが前提となっていますし、それだけ読んでもやっぱりわからないものはわからない。でも曲単位におけるそれぞれの登場人物たちが持つ情熱や悲しみや喜びはストレートに伝わってきます。そこの部分はいちいち考察とか解説を調べなくても聴いてるだけで十分わかるので、ちゃんと耳を傾けていれば誰でも感動するパワーを持っているなと感じました。
作品の方向性としては、業を背負った人間たちが輪廻の中に囚われてなお、生きることの意味を探し求め、そのすばらしさを切ない物語として謳いあげる、といった感じでしょうか。
「生まれ変わり」とか「残酷で哀しい展開」とか「個人の苦悩が世界の崩壊と直結する」あたりは何となくゼロ年代的な空気感もあって懐かしさを覚えます。美しく情熱的なロマン(物語)でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
メジャーデビュー後3枚目、『5th Story CD』。ファンの間でも賛否がだいぶ分かれている様です。私も今回のアルバムでは謎解きなどの聞き方はあまりせず、ただ単一の楽曲として各曲を聴いています。今回のアルバムで個人的に一番好きなのはじまんぐ氏の「天使の彫像」。Elysionであった恐怖まで喚起するような『濃さ』は薄れている感じ。「メジャー向けになった」という印象ですね。それが良いか悪いかは個人の好みだと思います。第二期が始動したばかりの頃なので手探り感があるのかな?
-
Sound Horizonが2006年に発表した3rdアルバム(同人から通算5枚目)。同人だから出来たこと、メジャーだから出来ること、良し悪しがあるとは思いますが、物語を伝える幅を広げた点においては、本作は成功したんではないでしょうか。今までの話を知っているとより楽しめます。
-
これ、「Roman」すごく奥が深い。
11曲全部繋がっていて、それなのにテーマはひとつに見える。
どれもずれてない。
声で歌の好き嫌いは分かれるかもしれないけど。
歌詞を全部さらってみると見方とか見解かわるかもです。
歌詞を綴った人、本当にすごい。
言葉の魔力って、こういうのを言うのかもしれない。
切なく、現実的で、夢を抱かせない。
それでいてよくある物語なんだけど。
それでも全部つなげると、また新しい物語に。
すごいしか言えない自分が情けないけど。
すごいとしか言いようが無いです。
これは歌を区切らず、全部流して、ひとつの物語が出来上がる。
うん、すごいなぁ…。 -
一番好きなアルバムだった。Marchenが出るまでは。
それでもやっぱり好き。 -
何度か聞いてるうちに何故か涙が出てきました・・・
すごく良かった! -
朝と夜の物語が特に好きです。
隠しトラックも聞いてみたい… -
「朝と夜の物語」が名曲すぎる。
初サンホラCDでした。人気声優さんによる語りや台詞が入ったりもします。感覚としてはミュージカルを聴いているような感じ。女性ボーカルの歌声が綺麗で聞き惚れます。
なにより気に入ったのが、歌詞カードに秘密が隠されていることです。こういう仕掛けがあるのは、また違った楽しみ方が出来るのでいいですよね★ -
ソロが多くて聞きやすいが、奥深さがあるのが好きです。
-
Sound Horizonの物語のなかで一番好き。