デミアン (1979年) (新潮文庫)

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  • ヘルマン・ヘッセ好き。「少年の日の思い出。」教科書に載ってたから読んで、それからヘッセに興味でた。The OMEN悪魔の子ダミアンをいつも思い浮かべてしまう私は馬鹿。

  • 再読。

    主人公が旧来のものに縛られず、自分自身に由来する新しい世界を生きようと試みる物語。
    この新しい世界は「神的なものと悪魔的なものを結合する」ような世界のこと。
    各種の宗教を否定しているわけではなく、それらのすべては象徴としてのみ受け取るという考え方。

    大切なのは「自己発見の進捗、自分の夢や思想や予感への信頼の増大、自己内部の力の自覚の増加」である。
    「目覚めた人間にとっては、自分自身をさがし、自己の腹を硬め、どこに達しようと意に快せず、自己の道をさぐって進むということ一事以外に全然なんらの義務も存じない」

    この作中で、主人公は心に浮かぶイメージを特に大事にしています。
    男でも女でもあり神でも悪魔でもあるそれは、本来の彼自身なんだと思います。
    しかし、最後の方でデミアンの母が「どんな夢でも新しい夢に変わられます。どんな夢でも固執しようとしてはなりません」と言うのはちょっと意外でした。
    その人にとっての理想のイメージや夢というのは変わらないものだと思っていたのですが、そうとも限らないのかもしれませんね。

  • すべての人はそれぞれの試みを通じて、自分自身を探し求めていく。試みとは、例えば、嘘、屈従、解放、友情、信仰心の欠陥、離別、堕落、恋、夢、平凡な対話、一つの悟り、再開、愛。試みは、ひとりひとりにとってまったく特殊なものだ。しかし、それにもかかわらず、戦争は多くの人々の運命を画一的に、理想のための死へ方向付けようとする。画一的になることは、僕であれば受け入れられないだろう。もし、それを受け入れる他に選択肢がないとしたら、僕はどうするだろうか。まったく想像がつかない。

  • 080818(m 081122)

  • 未読

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