三酔人経綸問答 (1983年) (岩波クラシックス〈25〉)

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感想・レビュー・書評

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  • なぜ学問があるのだろう。
    それは問題が解決されないから。
    そんな答えが浮かんできました。

    酔っ払い三人の話です。
    豪傑くんのようなタイプは草食系男子が
    流行っている現代には少ないかもしれませんが、
    紳士くんと南海先生はいまも身の回りに存在するでしょう。
    誰がどの政治学者、思想家の立場をとっている
    か考えながら読むのも楽しいです。
    現代の国際政治の場面に
    当てはめて考えることもできます。
    ビジネスシーンに置き換えても面白いでしょう。

    この本のオリジナルが書かれた1887年は
    明治に入り、激動の時代へ突き進む
    少しまえに書かれたものです。
    古い本ですが、人々が悩んでいる
    問題に三人の登場人物が酔っ払いながら
    議論に取り組んだ読み物です。
    当時の議論はいまもなお解決されていません。
    政治学が存在し、研究され続けているのは
    人間の問題解決能力が脆弱なのではなく、
    生きることの難しさの証なのではないでしょうか。

    大学生はもちろん、
    政治に興味をもった中高校生から、
    忙しい時間にも何か新しいインプットが
    欲しいビジネスマンにとっても
    気軽に(2-3時間)で読めるないようです。
    原文にくわえ、現代語訳があるので簡単に読めます。

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著者プロフィール

1847年、高知県生まれ。思想家。フランス留学後、仏学塾をひらき、新たな教育や自由民権思想の啓蒙につとめた。門下に幸徳秋水がいる。著作に『三酔人経綸問答』があるほか、訳書に『民約訳解』がある。1901年、没。

「2021年 『三酔人経綸問答 ビギナーズ 日本の思想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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