鳥の歌いまは絶え (1982年) (サンリオSF文庫)

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制作 : 酒匂 真理子 
  • サンリオ (1982年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)

鳥の歌いまは絶え (1982年) (サンリオSF文庫)の感想・レビュー・書評

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  • やっと入手。人間をきっちり描いたSFで、クローンの話。クローンの繁殖員たちが見事に気持ち悪い。やや最後で息切れはするものの、年代を経てもなお名作と呼んでよい。絶版なのが残念。

  • 三部構成で、現代文明の崩壊に抗してクローンに手を付ける人間たち、クローン社会での個人と全体の軋轢、そしてその行く末、となっています。
    この手の構成の弱点で、1部と3部はある程度先読みできてしまうし、ラストの方の自然賛歌的なところはいま読むとちょっとひっかかるけど、それを割引いても読ませる一冊。数世代にわたる登場人物の視点と内面描写の丁寧な仕事っぷりは、好きな人にははまるかと。個人的には「杜松の時」のが好きですが、こっちの方がより普通のSFらしくてとっつきやすいので、入手可能ならお勧め。

  • 放射能と環境破壊、疫病により、破滅に向かう地球。人間の繁殖力が低下した為、谷に住む人間の一族はクローンを作り、子孫を残そうとする。作られたクローン達は人間の数を逆転し、人間はクローン達と敵対していく。人間に取って代わり、谷を支配した兄弟姉妹達から成るクローン一族も、生殖能力が世代毎に低下する為、子孫をクローン、また「繁殖員」と呼ばれるクローン女性を麻薬漬け、条件付けにし、ヒトを生産する為の「モノ」として扱っている。自我も個性も多様性もない、支配者階級も労働力もクローンで作り出す、「集団こそが「個」」という考え方の共同体に、クローン同士の普通の生殖行為により産まれた自我を持つ「個人」の1人の子供が、この共同体の崩壊と地球の再生を見つめる。SFというジャンルは、問題提起するにはうってつけのジャンルだと思うのだが、人間に対するアイロニー、自我とは、アイデンティティとは、を問いかけた凄い小説。

  • 2000.初、並、カバスレ、小口黄ばみ、帯なし。
    2009.11/25.阿倉川BF.

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