日本よ国家たれ―核の選択 (1980年)

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  • (1989.03.13読了)(1988.10.16購入)

  • [private]同書の「「節操」と経験−「あとがき」に代えて−」で清水は述べている。
    「原水協の「会計監査報告書」を見ると、日本の団体や個人からの寄金は逐年低下し、外国からの寄金が次第に増加している。例えば、昭和三十七年度の犠牲者救援資金では、日本国内の寄金が八十万円、これに対し、貧しい中国の政府の寄金が七百三十万円。」
     清水はこの点について昭和38年の『朝日新聞』で触れたところ、
    「原水協の会計監査の役にある哲学者X氏が、(中略−反論して−)世界大会会計のうち、昭和三十六年度は外国資金が四割、昭和三十七年度は三割に過ぎない、と述べた。冗談を言っては困る。(中略)ソ連や中国を中心とする外国の大口資金が三割、四割になれば、国内の団体や小口資金を軽く圧倒する。(中略)しかし、三割とか四割とか哲学者X氏が言うのは嘘である。そんな状態ではない。「第五回世界大会日本原水協決算報告」(昭和三十四年十二月)を私は持っているが、それによると、外国資金四千二百万円、国内資金一千九百万円である。しかも、この文書の末尾には、「上記の報告は相違ないことを認めます。会計監査 X印」とある。この文書を持ち出したら、原水協は黙ってしまった」
    という。
     原水協はもともと超党派的な反核運動組織だったが、中ソの核には反対しないとする共産党系(中国が支援)が主流派となり、全ての国の核に反対するとする社会党系(ソ連が支援)が昭和38年に分裂、昭和40年に原水禁を作った。[/private]

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