三日間の悪夢 (1980年) (角川文庫)

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感想・レビュー・書評

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  • 表題作と「罪なき者まず石なげうて」「虹色の犬」「ただ一つの物語」「恋人とその弟」「壁の穴」の5編。

    それぞれにミステリーがあって、それぞれに謎解き(探偵)役が意外な人物という設定がおもしろい。なにげない生活、人生のひとこまを切り取って描いてみせ、そこに事件をひそませる本格的なミステリー。しかも優しい目線で。

    描かれている時代が私には懐かしいし、作家のお人柄か、ゆったりとした時間が流れる。
    仁木悦子さんは「猫は知っていた」で印象深かったのだが、私にとって探さないとなかなか作品に巡り合えないという作家さんだった。でもamazonで調べたら沢山あった。読み継がれているのだね。

    これは図書館にて見つけた。何冊か読んでいるが、これから気をつけて探してみよう。

    *****

    著者について
    仁木 悦子(amazonより)
    1928年、東京生れ。四歳の時に胸椎カリエスに罹り、身体障害者となるが、53年から童話などを書き始め、懸賞募集や同人誌などに約百篇を発表。56年、河出書房の長篇ミステリ募集に投じた処女作『猫は知っていた』が一席入選するが、同社の財政悪化のために出版中止。『猫』は翌57年、一般の公募となった江戸川乱歩賞に回され、初の乱歩賞作家としてデビュー、大ベストセラーとなる。その後、良質の作品をコンスタントに発表、推理ファンの支持を得る。81年には、短篇『赤い猫』で日本推理作家協会賞を受賞した。数少い本格推理小説の名手として期待されたが、86年11月、死去

  • この文庫も全部で6作品の短編ミステリー小説。
    やはり読みやすかった。でも、『暗い日曜日』の方が私は好きだった。これは‘この先はどうなるんだろうね?’感がある。「壁の穴」は不思議だった。主人公の少女(多紀子ちゃん)がかわいそう。

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著者プロフィール

1928 - 1986。小説家。ミステリーや童話を手がけ、1957年に長編デビュー作『猫は知っていた』で江戸川乱歩賞を受賞。明快で爽やかな作風で、「日本のクリスティー」と称された。1981年には「赤い猫」で日本推理作家協会賞を受賞。無類の猫好きとして知られる。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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