ポーツマスの旗―外相・小村寿太郎 (1979年)

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著者 : 吉村昭
  • 新潮社 (1979年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)

ポーツマスの旗―外相・小村寿太郎 (1979年)の感想・レビュー・書評

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  •  満州事変までの日本は輝いていたように思う人は多いだろう。日露戦争におけるポーツマス条約もそうである。小学生の頃は、「日露戦争で日本は日本海海戦や旅順などで勝利を収めたものの、ポーツマス条約で賠償金を得ることができず、戦費で疲弊していた国民から不満が爆発した」ぐらいにしか学んでいなかったし、自分も当時は日清戦争の下関条約3億円というものと比べてしまっていた。
     しかし、坂の上の雲やこれらを読んでいると、この時期の日本が一丸となって国際社会で地位を築いていこうとどれだけ努力していたかが分かる。それぞれがそれぞれの立場で出来る限りを尽し、大局を見極めて前進していく様は鳥肌無しには語れない。
     日本史の授業でこれを扱うだけで、日本史がより面白くなると思う。歴史の意義は、これまでどういういきさつで今があるのかを理解することである。それがあるから、お互いにそれを理解しているからこそ、外交から個人レベルまでお互いにうまくやっていけるのだ。この時代に生まれたかったと常々思う。

  • 交渉術の勉強をしていたら行き当たった本。ポーツマス条約締結までの緻密な準備の話にも引き込まれたが、小村寿太郎の人となりがわかるエピソードも興味深かった。読み終わってから、政治・外交への見方が変わった。

  • 大東亜戦争についての書籍を読みあさっていた頃に、出会った本。日本には素晴らしい外交官がいたんだなあ、と深く深く心に響いた。

  • 日本外交の苦悩がわかる。これまで鎖国をしていて外交手段を身につけることができなかった日本が、欧米諸国の侵略を免れたのは敏腕外交官のおかげなのだ。吉村昭の作品をいくつも読んで感じることだけど、国にとって大事な任務を果たした人はその役目を終えたとき一気に老け込んで急速に病が悪化し、生涯を終える。人生を完全燃焼するかのようだ。いかに神経をすり減らし、寿命を縮める任務であったか日々のん気に暮らしている私には想像できない。

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