ポーツマスの旗―外相・小村寿太郎 (1979年)

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感想・レビュー・書評

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  •  満州事変までの日本は輝いていたように思う人は多いだろう。日露戦争におけるポーツマス条約もそうである。小学生の頃は、「日露戦争で日本は日本海海戦や旅順などで勝利を収めたものの、ポーツマス条約で賠償金を得ることができず、戦費で疲弊していた国民から不満が爆発した」ぐらいにしか学んでいなかったし、自分も当時は日清戦争の下関条約3億円というものと比べてしまっていた。
     しかし、坂の上の雲やこれらを読んでいると、この時期の日本が一丸となって国際社会で地位を築いていこうとどれだけ努力していたかが分かる。それぞれがそれぞれの立場で出来る限りを尽し、大局を見極めて前進していく様は鳥肌無しには語れない。
     日本史の授業でこれを扱うだけで、日本史がより面白くなると思う。歴史の意義は、これまでどういういきさつで今があるのかを理解することである。それがあるから、お互いにそれを理解しているからこそ、外交から個人レベルまでお互いにうまくやっていけるのだ。この時代に生まれたかったと常々思う。

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