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感想・レビュー・書評
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読書録「あるいは酒でいっぱいの海」3
著者 筒井康隆
出版 集英社
P37より引用
“今日から冬服に着かえたのはいいのだが、秋の背広のポケット
の中のものを移し変えないまま、せんたく屋が来たら出すつもり
で押入れの中へ投げ込んできてしまったのだ。”
目次から抜粋引用
“消失
トンネル現象
陸族館
体臭
二元論の家”
ヒット作を数多く生み出した著者による、短編作品集。
変わった発明についてから職場の昼休みの話まで、著者のかな
り初期の作品が収録されています。
上記の引用は、ある商社マンの出勤を描いた一文。
ちょうど今くらいの季節の話でしょう、よく何年前のものか分か
らないレシートやお店のスタンプカードなどが、上着の胸ポケッ
トから出てくるものです。
著者近影があまりにも若いので驚きましたが、初版1979年との
ことなので、若くて当たり前だなと思いました。今の写真がすぐ
見られるところにあるのなら、並べてみると時の流れを感じざる
を得なくなこと請け合いです。この本の写真で、とてもハンサム
な青年だったことを知ることが出来ました。
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