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- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
感想・レビュー・書評
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・「人形愛」「秘儀」「見知らぬ山」「結晶体」を所収した短篇集。
・「人形愛」がお気に入り。
・著者はカトリック信者。作品自体にキリスト教的な臭いはないが、肉体の内側に深くもぐり、精神の奥底を覗くような世界が描かれる。
・著者は京都出身。「人形愛」は阪急沿線が舞台。←読む前に知っていればまた違ったはず…
・著者の本
『彼方の水音』…第一創作集。人間関係の背後にひそむ悪
『魂の犬』…告白的小説論。エッセイ
『華やぐ日』…夢幻の性と空無
『誘惑者』…ファムファタル。泉鏡花文学賞受賞作。長篇詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
夜毎蝋人形の少年を愛撫し、昼間はそっくりな少年と過ごす幻想的な『人形愛』、肉体の「中」に入る事で実在を確認しようとする『秘儀』、恩師の墓参りと高校生の頃の級友との思い出『見知らぬ山』、1人の男と正妻と愛人の奇妙な関係『結晶体』の4篇の短編集。表題作の『人形愛』が好みだった。主人公はいつの間にか望んでいた「正の自分」に同一化してしまう、不思議な掌編。『秘儀』にも蝋人形の少年が出てくる。蝋人形を等身大の球体関節人形と脳内変換して読んだ。
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