ソラリスの陽のもとに (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)

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制作 : 飯田 規和 
  • 早川書房 (1977年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)

ソラリスの陽のもとに (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)の感想・レビュー・書評

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  • 映画に比べたら全然読みやすくてよかった

  • 200 みちくさ

  •  かつて読んだSF小説の中でも屈指の傑作。
     ジャンルは「未知との遭遇」。地球外知性“らしきもの”との出会い。

     この手のファーストコンタクトものであれば、どれもたいていストーリーの進行につれ、未知のものが既知のものに変わってゆく。相互理解や共感が生じたり、撃退方法が判明したりする。

     しかしこの作品では、未知のものは未知のまま結末を迎える。未知のもの「ソラリスの海」と主人公たちとの間には、なにがしかの相互作用は存在しても、相互理解は存在しえなかった。主人公は、人間に対するいくばくかの新たな理解を得るが、より以上の謎を手にして物語は幕を閉じる。

     読者も主人公と同様に、人間に対する新たな見地と懐疑を手にすることになる。そしてなにより、未知なる存在に触れたという、いわくいいがたい感覚を得ることが出来るだろう。これこそが、極上のSFがもたらすセンスオブワンダーだと思う。そう、「謎以外に一体何を愛せようか?」。

  • 結末が微妙。予想はついたけど。読み終わった感想は、著者はなぜこの話を書いたのか?その答えは訳者あとがきに書いてあった。

  • ファーストコンタクトをテーマにした古典SF。
    古書店さんから『捜査』と同時に購入したものだったが、
    今ちょっと調べたら↑こっちの方が先に執筆された作品らしい。
    舞台装置はまったく異なるが、
    言わんとしていたことは同じなのではないか、という気がする。
    既存の知識で解析できない完全に未知の事象を
    言葉で説明するなんて無理――
    つまり「わからないものはわからないんだよ!」と。
    作者は東西冷戦下の「東側」の人だったので、
    鉄のカーテン(←これは西側による表現だが)の向こうの事情は
    互いに理解不能だろうという、アイロニーだったのかなぁ……
    なんて、ふと思った。

  • 途中で少し飽きがきたりしましたが、何とか読みきりました。結局のところ何なんだろう。

  • (2006.04.08読了)(1977.05.07購入)
    1977年に出版された時に購入したのですが、毎年読むつもりで、身近に積んでおくのですが、いつの間にか29年も経ってしまいました。先日、作家の死亡記事が出たので、この機会を逃したらまたしばらく積んで置きそうなので、読み始めました。
    「惑星ソラリス」を見ているので、どんな感じのものかは知っていたので、あまり戸惑いはありませんでしたが、内容を知らずに読んだら、一体これはどういうことなのかという戸惑いがずーっと引きずってしまうような本です。
    最初の人工衛星が打ち上げられたのは、1957年10月4日で、ソ連のスプートニク衛星です。有人宇宙飛行が行われたのは、1961年4月12日で、乗っていたのはガガーリンです。『ソラリスの陽のもとに』が出版されたのは、1961年です。
    やっと、有人宇宙飛行が行われたという頃に、既にこのような本が書かれていたというのは、驚きです。人間の想像力というのは、大変なものです。
    現在でもまだ、地球以外の星に行って、そこに観測基地を造って観測を続けるという事は行われていないわけですから、いまだに、未来の話ということになります。

    惑星ソラリスは、赤と青の二つの太陽の周りを回っている。二重星を回る惑星の軌道は、二つの太陽の相互回転によって呼び起こされる引力が一定でないために、常に変化する。初期の計算によると、ソラリスは、6百万年後には、赤い太陽の灼熱の海に突入してしまうはずであった。(27頁)観測を続けてみると、ソラリスの軌道は、私たちの太陽系のすべての軌道と同じように、一定だったのである。ソラリス周辺の軌道に人工衛星を打ち上げて集めたデータは、ソラリスの海が非常に積極的な動きをしているという結論を最終的に確認した。(29頁)その海が有機物質でできている事は疑いなかった。(生命体なのか?ということが、この本全体のテーマでもある。)

    作者のレムがロシア語版の序文で、この作品の創作意図を述べている。
    「星と、星の世界への道は、単に長くて困難なものであるだけでなく、さらに、それは、我々の地球上の現実がもつ諸現象とは似ても似つかない無数の現象に満ちていると私は思う。宇宙は「銀河系の規模にまで拡大された地球」では決してないであろう。それは質的に新しいものである。相互理解の成立は類似というものの存在を前提とする。しかし、その類似が存在しなかったらどうなるか?
    私はその「未知のもの」を一定の物質的現象として、人間のある種の観点から見れば、生物学的なもの、あるいは、心理学的なものを想起させるほどの組織と形態をもちながらも、人間の予想や仮定や期待を完全に超えるものとして描きたかったのである。」
    ソラリスの海は、物語は終わっても未知のまま残されてしまった。読むまでは、あまり面白さを期待していなかったのだが、「未知なるもの」に引き込まれて、どんどん読まされてしまう。長い間読まれているのは、訳があった。
    SFファンにも、そうでない人にも、お勧めの一冊です。
    この本は、ロシア語版からの翻訳ですが、ポーランド語からの直接訳もでています。
    ☆「ソラリス」スタニスワフ レム(著)沼野 充義(翻訳)、国書刊行会、2004/09

    著者 スタニスワフ・レム
    ポーランドを代表するSF作家
    1921年09月12日 現在のウクライナ領リボフに生まれる
    1939年~ ルヴフ大学で医学を学ぶ
    第2次大戦中はレジスタンスに加わってナチスの占領に抵抗
    ~1948年 戦後、クラクフのヤギェウォ大学で再び医学を学ぶ
    卒業後、大学で研究員を務める傍ら、創作活動を進める
    1951年 『金星応答なし』でSF作家としてデビュー
    1961年 代表作の『ソラリスの陽のもとに』を発表
    1972年 ソ連映画「惑星ソラリス」は、カンヌ映画祭で審査員特別賞を受けた
    2006年03月27日 ポーランド南部クラクフで心不全のため死去、84歳

    (「BOOK」データベースより)amazon
    惑星ソラリスを探査中のステーションで異変が発生した。謎の解明のために送りこまれた心理学者ケルヴィンの目の前に自殺した恋人ハリーが姿を現し、彼はやがて悪夢のような現実と甘やかな追憶に翻弄されていく。人間とはまるで異質な知性体であるソラリス。そこには何らかの目的が存在するのだろうか。コンタクト―地球外の知性体との遭遇について描かれた、最も哲学的かつ科学的な小説。広大無辺な宇宙空間において、理解不能な事象と愛の記憶に直面し、人は何をすべきか。タルコフスキーとソダーバーグによって映画化された新世紀の古典、

  • 映画版の表紙なので買い直したい。
    レム始球式。
    言い知れない不気味さに嵌った。

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