猫の舌に釘をうて (1977年) (講談社文庫)

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感想・レビュー・書評

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  • これは面白かった!
    今まで読んでいなくてすごく損していた気分です。
    何という凝った本格ミステリ。脱帽です。
    隅々まで趣向が凝らしてあって、非常に楽しめました。
    ミステリ好きには堪らない一冊なのでは。

  • あえて「実験小説」というジャンルにしてみたが、本筋はしっかりとミステリであり、殺人事件ものである。作家である主人公の手記という形で始まり、ひょんなことから殺人事件が「起こってしまう」。その真相を調べる主人公であるのだが、都筑道夫だけあって、素直に読ませてはくれない。出だしから「私が犯人というのも、今更使い古されている手法」などとかき回し、作中に頻繁に都筑道夫が登場して、メタな世界観で読者を冷ます。
    このメタで冷める感覚が鼻につく人には、少々読みづらいかもしれない。普通はそれらも気にならないはずであり、冷まし具合も全般に適当である。
    全般に、時代を感じさせない文章とストーリー展開で、作中に出てきた「1961年現在」という時代すら作中設定の話かと思ってしまうのだが、この作品が発表された年が1961年だというのだから、やっぱり都筑道夫は先進的である。

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