スタイルズの怪事件 (1976年) (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • クリスティの処女作ながら、スタイルズ荘で殺された女夫人の性格描写が「自分ひとりでものごとの仕組みをかんがえる事を好み、他の者がみんなその仕組みにしたがうものときめこんでいる性質」「気前はごくよかったけれど、いつでもお返しを望んでいた。誰に対しても、情をかけられたことを忘れさせてはおかないひと、それで、そんなふうだから誰からも愛されなかった、ところが本人はそこに気がつかなかったし、愛されていないとも感じてはいなかった」とあり、一作目からして「春にして君を離れ」のジョーンの性格の女性を登場させているのに驚いた。そして「鏡は横にひびわれて」と同じく、そのひとりよがりの性格ゆえ殺される。

    一作目からこの性格の女性の登場、これはクリスティの生育歴に関係あるのか、と思い今伝記を読んでいるところだ。

    この表紙の文庫本を1976年当時買っていて本だなから引っ張り出して読んだが、まったく覚えてなかった! 活字の小さいのに驚く。訳者の田中西二郎氏は1907年生まれで生きていれば今年112歳である。訳者あとがきで、1975年は「オリエント急行の殺人」の大成功や「カーテン」が著者死後に発表されるはずが予定変更で刊行され、クリスティ女史に対する関心が世界的にも、またわが日本の読書界でも、ほかに類例をみないほど高まった、などと書いてある。あとがきは1975年12月付でクリスティは1976年1月12日没。

    1920発表
    1976.1.23初版(創元推理文庫)260円

  • アガサ・クリスティーの処女作。ポアロ初登場。
    旧友の招きで訪れたスタイルズ荘で主人が毒殺される。

    英国の雰囲気が存分に味わえ、物語も楽しむことが出来た。
    が、後のクリスティーの作品に比べると地味な印象が否めない。

    ただ作品発表するたびに質が落ちていく作家が多い中で、アガサ・クリスティーが次々に傑作を生み出し続けたためだが…。

  • ポワロのデビュー作。意外な展開に息を呑む。ポワロの変人っぷりがすごい!

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