巨人たち (1976年)

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  • 圧巻。怒りに充ちている。資本主義社会の中で武器として操られる言葉の氾濫、我々の意識・無意識に侵入する大量の情報プログラム。人々は慣らされ、蒼白な顔面をして生き倦ねている。イぺルポリスという巨大スーパーマーケットを舞台に文明に馴染めない無垢な3人の若者を作中人物に配し、コマーシャリズムに雁字搦めのこの世界の仮面を破壊せよ、と著者は挑発する。私だって言葉に魅せられた者の片割れだ。言葉を貶める言葉の暴力に負けたくない。だからこそ、自身の中から生まれた真の言葉をもって対抗するル・クレジオの強さに魅かれてやまない。

  • 圧倒的。すごい。好きなタイプ。おそらく、筒井康隆の『虚人たち』の元ネタになっている。

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著者プロフィール

(Jean-Marie Gustave Le Clézio)
1940年、南仏ニース生まれ。1963年のデビュー作『調書』でルノドー賞を受賞し、一躍時代の寵児となる。その後も話題作を次々と発表するかたわら、インディオの文化・神話研究など、文明の周縁に対する興味を深めていく。主な小説に、『大洪水』(1966)、『海を見たことがなかった少年』(1978)、『砂漠』(1980)、『黄金探索者』(1985)、『隔離の島』(1995)、『嵐』(2014)、『アルマ』(2017)など、評論・エッセイに、『物質的恍惚』(1967)、『地上の見知らぬ少年』(1978)、『ロドリゲス島への旅』(1986)、『ル・クレジオ、映画を語る』(2007)などがある。2008年、ノーベル文学賞受賞。

「2024年 『ブルターニュの歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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