カミュ全集〈3〉カリギュラ・誤解・ドイツ人の友への手紙 (1972年)

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感想・レビュー・書評

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  • カミュには強く心惹かれる。カリギュラや誤解には強い叫びがある。まるでギリシャ悲劇みたいに叫ぶし運命を、自分を、不条理を嘆いたり、声高に主張したり。
    分かりたくないのに分かる。聞きたくないと思うのにきちんと聞こえる。耳を通って理解まで届く。面白いな

  • カリギュラ 最高の戯曲だ。

  • カミュが自分でカリギュラを演じたこともあると知ってなんかほっこりした。「ニューヨークの雨」というエッセイがよかった。

  • 暗い。重い。救われない…(笑) そんなにストーリーもない。これは哲学劇ですか? と聞いてみたくなるような台詞で溢れていました。…というか、そういうものなのかも、ということに最近ようやく気がついた。特に、蜷川さんはそういう作品を選ぶのかも。

    この作品は、見る人が「カリギュラ」という人物に興味を持てるかどうかに尽きるんじゃないかと思います。自分の好きな俳優さんに演じて欲しいと思う役だと思う。でも、それがハズれた場合はちょっと厳しいんだろうなぁ…うーむ。

    勝地くんが演じる予定の「シピオン」は、確かに一服の清涼剤でした。シピオンがいなかったら、ほんと救われない…いや、いても救われないんだけど(笑)

    個人的にはあんまり期待していなかった「犬顔」をすごく楽しむことができたので、「カリギュラ」もそうなったらいいな。…と思うのはなんでかな(笑)


  • 旬なおとこ小栗旬に感化されて探しましたよ。
    あのアルベール・カミュの戯曲「カリギュラ」
    舞台でのりにノっていた小栗君のおかげで非常に想像がしやすかったために読みやすかったです。
    はなし的には、そうだな
    カミュの初期の作品なのかはわからなしけど、少し肩すかしな感じ。
    描ききりたいものを前にして、どうも不完全燃焼。
    悪くはない。
    でも、混沌とさせたままおそらく作者自身が出口を見いだせず幕を閉じた印象が強い。
    主題としてのカリギュラという存在はとても興味深いと思ったけど。




    この世のすべての悪徳を、そして正しい行為の逆のことに手を出すことによって、すべてを自分の意のままのものとする。
    そうすれば逆転した世界の中で、彼の求めるものも帰ってくるのではないだろうか。
    悲しみを乗り越えるだけのその行為の中に、自分の純粋さが故、そして論理的な思考が一つの道と答えを導き出した。
    すべてを否定する。
    愛を、執着を、神を、
    そうして悪徳も美徳も崩壊した世界の中で、天国と地獄のはけ口とした世界の中でかれはようやく求めるものを手にして、
    しかしそれを否定するのだろう。



    舞台で見たりした方がよいやもしれにない。


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