播磨灘物語〈中〉 (1975年)

  • 31人登録
  • 4.18評価
    • (6)
    • (1)
    • (4)
    • (0)
    • (0)
  • 1レビュー
著者 : 司馬遼太郎
  • 講談社 (1975年発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)

播磨灘物語〈中〉 (1975年)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • (2014.12.15読了)(2014.12.10借入)
    【黒田官兵衛とその周辺】
    司馬遼太郎の書いた黒田官兵衛の物語、その2巻目です。
    『軍師官兵衛』よりも詳細に書いてある部分もあるし、そうでない部分もあります。
    播磨に秀吉がやってきて、上月城などを落とした後、秀吉はいったん引き揚げます。その間に三木城の別所一族が離反し、さらに、伊丹の荒木村重が、毛利方についてしまいます。
    御着の小寺も村重に同調します。
    御着の殿様が、織田方につくための条件として、村重を織田方につけることを要求し、官兵衛を村重説得に向かわせます。御着の殿様が、村重宛に官兵衛に持たせた手紙には、官兵衛を殺せと書いてありました。
    官兵衛は、村重によって幽閉されます。
    村重の城が落ちるのは、官兵衛が幽閉されてから、一年以上後です。
    伊丹城が落城した後、官兵衛は助け出されますが、片足が不具になってしまいます。
    村重は、遁走してしまいます。三木城も陥落します。
    秀吉が、半兵衛や官兵衛の才能に嫉妬しているということが書かれています。
    そのため、半兵衛は、頭を丸めて、隠居したがっていたとか。隠居を果たせぬまま、35歳で亡くなりました。官兵衛が、幽閉されていた間の出来事です。

    【目次】
    加古川評定
    三木城
    風の行方
    秋浅く
    村重
    御着城
    摂津伊丹
    藤の花房
    夏から秋へ
    村重の落去
    別所衆

    ●別所氏(22頁)
    別所氏が毛利につくとなれば小豪族どもの帰趨は決まる。小豪族にとって織田も毛利もなく、要するに播州随一の勢力である別所氏の旗色のままに従ってゆくだけのことだ。
    ●官兵衛は鳥目?(35頁)
    満天の星だが、官兵衛は夜目がっまたくきかず、足を踏みおろす道も見えないのである。
    ●羽柴秀吉(48頁)
    羽柴秀吉のもとにいて、あとで秀吉の同僚の明智光秀の配下になった男が、光秀から、羽柴とはどういう男だ、と質問されたとき、
    ―とりたてて変わった人ではございませぬ。ただすこし手柄をたてても、当人が驚くほどのほうびをくださる人でござる。
    と答えた。
    ●織田家の(74頁)
    織田家には、荒木村重、羽柴秀吉を含めて六人の将領級の者がいる。譜代出身としては柴田勝家、丹羽長秀があり、牢人出身の者としては滝川一益、明智光秀がある。
    ●小西弥九郎(125頁)
    かれは(小西弥九郎)薬種商の生まれであるだけに、生薬を朝鮮から買い入れる。そのため何度も朝鮮へ行き、朝鮮語にも通じていた。
    ●人間の神経(141頁)
    人間の神経はかならずしも鋭敏でなく、飢え以外のたいていの肉体的苦痛に耐えられるが、差別と蔑視にだけは耐えられない。
    ●牢の目的(150頁)
    この時代の牢の目的というのは、囚人を健康に適しない環境にほうりこんで緩慢に殺してゆくものであった。
    ●子か孫か(157頁)
    荒木に囚われている子(官兵衛)を殺すか、それとも織田に預けてある孫(松寿丸)を殺すか、というすさまじい思案をしているのである。

    ☆関連図書(既読)
    「軍師官兵衛(一)」前川洋一作・青木邦子著、NHK出版、2013.11.30
    「軍師官兵衛(二)」前川洋一作・青木邦子著、NHK出版、2014.03.20
    「軍師官兵衛(三)」前川洋一作・青木邦子著、NHK出版、2014.07.10
    「軍師官兵衛(四)」前川洋一作・青木邦子著、NHK出版、2014.10.10
    「播磨灘物語(上)」司馬遼太郎著、講談社、1975.06.20
    「軍師の境遇」松本清張著、角川文庫、1987.07.25
    「黒田如水」吉川英治著、講談社文庫、1989.11.11
    「黒田如水」童門冬二著、小学館文庫、1999.01.01
    「信長の棺」加藤廣著、日本経済新聞社、2005.05.24
    「集中講義 織田信長」小和田哲男著、新潮文庫、2006.06.01
    「秀吉神話をくつがえす」藤田達生著、講談社現代新書、2007.09.20
    「千利休 新版」桑田忠親著、角川文庫、1955.08.20
    「千利休 無言の前衛」赤瀬川原平著、岩波新書、1990.01.22
    「利休にたずねよ」山本兼一著、PHP文芸文庫、2010.10.29
    「茶の本」岡倉覚三著・村岡博訳、岩波文庫、1929.03.10
    (2014年12月16日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    官兵衛を信長に取りついでくれた荒木村重が信長に謀反を起こし毛利についた。翻意させるべく伊丹を訪れた官兵衛は囚われてしまう。信長は官兵衛も裏切ったと錯覚し、子の松寿丸を殺せと命じた。竹中半兵衛の策で救われるが、官兵衛が牢を出た時は、半兵衛、既に病死。牢を出てからの官兵衛は身も心も変る。

全1件中 1 - 1件を表示

司馬遼太郎の作品

播磨灘物語〈中〉 (1975年)に関連する談話室の質問

播磨灘物語〈中〉 (1975年)はこんな本です

ツイートする