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感想・レビュー・書評
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小川さやかさんの書評を読んで、怖いもの見たさで読み始めたが、意外と心が荒むどころか癒されるところもある。
三尺三寸箸の説話を彷彿とさせる社会に非合理性を感じたり、心優しいカウアルが亡くなる場面では涙も出るが、まあ、人間って極限だとそうなるよね、と自分個人が生き残ることを徹底追求することが認められている社会の優しさ(?)を感じなくもない。
人は満たされて、幸せで初めて、優しくできたり、賢くなれたり、成果を上げられたりするもの。
長期的視点で考えるなんて、満たされた人だけが言えること。
ゆるやかに滅亡に向かっていっている気がする日本社会も、イク族の社会と比べるとやっぱり機能しているんだなとホッとする。
機能不全の社会、個人が剥き出しになり、目の前のことしか考えられない、誠実に振る舞うこと、優しさがが死を意味する、そんな時代が来ないで欲しいと願う。
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「絶版本」小川さやか推薦
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ウガンダの北東部、東はケニアに接し、北は南スーダン(当時はスーダン)に接する山岳地帯に住むイク族と2年間一緒に暮らした文化人類学者の記録。イク族は、もともと狩猟採集民だが、主な狩り場が国立公園に指定されて狩猟ができなくなったため、定住生活を強いられる。居住地が農耕に適していなかったせいで飢饉に見舞われた結果、誰もが自らの生存だけを考える究極の個人主義者になる。手に入れた食べ物は、他人に取られる前にその場で食べてしまう。家族に分け与えることもない。子供は、3歳になったら家から追い出され、自分で食べ物を探さなければならない。自分で食べ物を探せなくなった老人は、死ぬまで放っておかれる。原著は、1972年刊。40年後の今は、どうなっているのだろう。リチャード・ランガムの「火の賜物」の巻末に、参考文献として載っていた本だと思う。
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(1991.10.05読了)(1981.02.17購入)
食うものをくれ -
いやぁ、久しぶりに読んでいて気分の悪くなる思いをしました。救いのない話。しかも真実。。。これは読むべき本ですね。
http://bunjin.blog.so-net.ne.jp/2010-09-19 -
途中まで読んだ。
怖い。 -
近くの図書館にあって感激した。