楢山節考 (1957年)

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著者 : 深沢七郎
  • 中央公論社 (1957年発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)

楢山節考 (1957年)の感想・レビュー・書評

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  • S32刊行された本でまだ高校生の時代。いま読んでも生活の苦しみが肌で伝わる。母おりんと一人息子辰平の悲しみ。舞台は信州の山村で、青森の恐山とばかり思っていた。
    山から戻ったら後家で後妻になっていた玉やんがどこにもいない。小説はこれで終わるが、余韻が大きい。

  • 姥捨て山の物語が、まるで昔に実際にあったかのごとく迫真にせまる作品である。作者自身感情を昂ぶらせることなく、そして劇的な場面もごく自然にさりげなく展開しているので、そのことが一層真実味を増していると感じた。特に、息子の辰平が母おりんを楢山(姥捨て山)の頂上まで背負って 登り、おりんを其処に置いて行くときの、「おりんの手は辰平の手を堅く握りしめた。それから辰平の背をどーんと押した。」にはおりんの強い意志、そして作者の表現の凄さに感動した。繰り返し読むことで、ますます作品の深さを味わえることと想う。

  • 齋藤蔵書(どこの齋藤さんか分からない)の寄贈本。これは21版。初版は昭和32年~「楢山節考」:70のおりんは楢山参りに行かないといけないと考えるが,息子はまだだという。向こう村から後家が後添いにやってきて,孫も松という女を家に連れてきて,食料が不足するのは必至だ。正月を前に,倅に負われて楢山へ登り置いて帰って貰うと雪が降り始め,倅の辰平は掟を破って,老婆に雪が降ってきたと語りかけるが,おりんは頷いては帰れと手を振る。「東北の神武たち」:村で嫁を迎えられるのは惣領だけで,次男・三男は父っさんと見た目で区別できるよう髭を伸ばしたのでズンムと呼ばれる。ある家の父っさんが,こんなに病に苦しみ死ぬに死ねないのは夜這いを懸けたズンムを追いかけ回した先祖の祟りだからオレが死んだら村のズンム達を一夜に一人ずつ花婿にするよう遺言して死ぬ。後家は西の家から順に迎えに行き,事が終わると帰していた。口臭が酷くクサレと呼ばれた利助にはお呼びが掛からず,荒んでいく弟に兄はアネサに一晩限りの花婿を迎えるように口説くが,やってきたのは65の婆だったが,それなりに納得する。「揺れる船」:舟っこの庄吉は父母とじじいと共に舟で寝泊まりしているが,周りの大人たちからお前はじじいの子だと云われ,川に自分の顔を写すと父親に似たところは一つもない。ある晩,静かに諍いが起きて,父親は翌朝,舟から追い出され,枝川の母親の実家に暫く住まってから舟に帰ると,じじいと母の暮らしに変わりはない。父の幽霊が出ると聞いたが,肥舟に乗っているのは間違いなく父親だった~私が生まれた頃,書かれて,映画化もされ,評判になった本。新人賞をとったが,この本で分かるとおり,その後はぱっとしない。1914年生まれのギタリストで,伊藤整が解説を書いているが,可哀想な表現方法だ。今,新しさを求めるのは,もっと酷なことになっている。闘病生活の果てに亡くなっている。この本は20年以上前の出版だが,綺麗に(多分カバーを掛けられて)本棚に収まっていたのだろう。亡くなって蔵書を整理する時,高く売れるかと思った遺族が,初版でないから高くは引き取れないと云われ,それなら図書館に寄贈しようと云うことにしたのではなかろうか。余計な想念が生まれた。姥捨て伝説,映画化や舞台化しやすいな,やはり

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