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感想・レビュー・書評
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アンリ・トマ『ジョンパーキンズ』
淡々とした筆致が好き。過去の記憶や場所に囚われた男の衝動性が、実験的なストーリー展開によっても表現されていて面白かった。
ルイ=ルネ・デ・フォレ『狂った記憶』
過去を生き直すうちに想像にとってかわり、さらにそれを定着させようと言葉の世界に行き着く虚しさが語られていた。少し堅いが、作品の話者と「かれ」の距離感が面白かった。
レーモン・クノー』わが友ピエロ
都会的な洒落た雰囲気で軽快に読めた。事件が起きそうと思っても曖昧で、しかしどこかでゆるやかに繋がっておりその謎とも言い難い何かを、一貫して絶妙に輪から外れている主人公ピエロとのんびり眺められる。何が起こってどう終わったのか分からないままなのが自分たちの実生活そのもののようだと思った。
サミュエル・ベケット『勝負の終り』
『瀕死の王』も少し連想するような閉塞感のある空間で繰り広げられる無意味なおしゃべりが延々と続いていく様に、存在の退屈と絶望のようなものを感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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