人間シュヴァイツェル (1955年) (岩波新書)

感想・レビュー・書評

[ドドリアさんさんの感想 · 2009年6月9日]

歴史上の代表的なヒューマニストとして知られるシュヴァイツァー。友人が非常に尊敬しているということを聞いていたので、気になっていた。親父の本棚に色あせた新書版の本著を見つけ、さっと読み始めた。シュヴァイツァーの伝記というよりも、著者が出会ったシュヴァイツァー博士をさまざまな角度、特にランバレナで医療奉仕をともにすごした数カ月の記憶を本筋に、現地の状況、黒人との接点、等立体的に書かれている。どこまでも純粋で本心に忠実なキリスト者だった博士だからこそ、成し遂げることのできた偉業。ゲーテ、バッハにもまた関心を持ちました。古い著書で、当時定価で100円。僕が生まれる22年前のもの。そして博士と僕は105歳差。

09/6/9