ゴッホの手紙 (1952年)

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著者 : 小林秀雄
  • 新潮社 (1952年発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)

ゴッホの手紙 (1952年)の感想・レビュー・書評

  •  いやー,おもしろかったです。
     著者の小林さんは,受験の現代文の問題によく出てくる人じゃなかったかな。私の学生時代は…ですが。
     著者が,あるゴッホの絵に魅せられ,どうしてもその絵が欲しくて…そのうち,ゴッホがたくさんの手紙を遺していることを知り,知人からその手紙が紹介されている本を借りて読み始めます。それらの手紙から,ゴッホの「生きる姿」がバシバシ伝わってきて,結局,こういう評論を書いてしまったようです。
     ただ,本書は,評論というよりも「ゴッホの伝記」になっています。副題にも「書簡による伝記」と書かれています。
    「それよりも意外だったのは書き進んで行くにつれ,論評を加えようが為に予め思いめぐらしていた諸観念が,次第にくずれていくのを覚えた事である。手紙の苦しい気分は,私の心を領し,批評的言辞は私を去ったのである。手紙の主の死期が近付くにつれ,私はもう所謂『述べて作らず』の方法より他にない事を悟った。読者は,これを諒とされたい。(本書221ペ,新字体に改めました)」
     著者が言うように,後半は,まったくゴッホの手紙に語らせるだけ語らせている感じです。だからこそ,ゴッホが生に悩みながら生きていた様子が伝わってきます。
     さて,本書には,ところどころにゴッホの絵の写真が添えられています。絵は白黒ですが,一部を糊で貼ったようになっていて,こんな本を見るのは初めてです。
     また,本書は旧仮名遣いで書かれていて,その点,のちに出た『小林秀雄全作品20』の方が圧倒的に読みやすいです。しかし,出版当時の雰囲気を感じたい方は,古本を手にとってもらった方がいいかも…。ただし,『全作品』のように注釈はないので,読みやすさはその面でも劣ります。

  • [21][130905]<k町 司馬遼太郎の『街道をゆく オランダ紀行』で言及されていたことから。若いゴッホはエネルギッシュで力強い(こういうひとが兄弟だったらいろんな意味でたまらないだろうねって友人と話した)。私は小林秀雄の文章が好きなので、主に引用で出来ているこの本の構成にはちょっと物足りなさを感じた。序文はよかった。

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