ゆれる [DVD]

監督 : 西川美和 
出演 : オダギリジョー  香川照之  伊武雅刀  新井浩文  真木よう子  木村祐一  ピエール瀧  田山涼成 
  • バンダイビジュアル
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4934569625373

感想・レビュー・書評

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  • 2006年 日本
    監督:西川美和
    出演:オダギリジョー/香川照之/真木よう子/新井浩文/ピエール瀧

    たとえば浅野忠信や加瀬亮は、良い役者だと思うけど良い男だとは思わない。しかしオダギリジョー。このひとはいい役者、かついい男である(いや単に好みの問題かもだけど)。この映画でもいい男で、しかもいい男だけど、ろくでもない男で、フェロモンだだ漏れのオダジョでした(満足)。

    しかし演技についていえば、やっぱりもう香川照之の巧さというのは圧倒的で、時にはオダジョも霞んでしまうほど。

    そしてのっけからオダジョの話題で始めたのであれですけども、この映画、映画自体がすごい良い。脚本兼ねてる監督の力量が素晴らしい。

    クライマックスが、ある意味地味ともいえる裁判のシーンになるわけですが、そのへんの心理描写というか、兄弟の葛藤の、まさに心の「ゆれ」具合が、両俳優の演技も相まって、すごく伝わってくる。裁判のくだりでは「藪の中」的な、観客には真相が二転三転する面白さもあり。その前に、事件が起こる以前のちょっとした台詞やエピソードの積み重ねで、兄弟の関係をわからせてしまうあたりも、さすがというか。

    脇を固めるキャストも、バイトくん役の新井浩文がすごくいい味を出していたし、真木よう子も存在感のある美しさで、兄弟の運命を翻弄する美女、でも案外俗物、な感じをすごく上手く出してました。ラブシーンも、女性監督ならではというか、女性のツボをついたエロだったと思います。

    (2007.01.29)

  • 釣瓶さんがラストの香川照之の顔がよかったって確かどっかで言ってたから見た。
    ラストどころじゃなく常に照之の顔はよかった。
    というか役者がみんないい。ストーリーはほんとにいい。よくこんな人の心理や状況思いつくなあ。
    ピエール瀧とかキム兄とかでてるけど、役柄が見た目と話し方に似合ってたから、ピエール瀧ラジオで伊集院光とうんこの話してたなそういえばとか思っても特に気にならない。
    終わり方もベスト。

  • 思い出すたびに落ち込むんだけど、深く心に残る名作。真木よう子は田舎でくすぶっててもえろい。むしろえろい。

  • また観たい

  • オダギリ最低だな。おぅん。

    幼馴染のりっちゃんと兄弟の歪な三角関係。吊り橋の上からりっちゃんは落ちて死んでしまう。吊り橋にいた兄と、下からそれを眺めていた弟。

    裁判のところはなかなか面白かった。兄は実際に手をかけたのか、いないのか、観客にもわからない。証言をもとに推論するほかない、というのはリアリスティックでひやっとする。

    ほんとに目撃者のいない状況でミステリー風に……っていうのならわかる。
    ただこの場合、弟のほうは明確に事件を目撃しているから腑に落ちないところはある。弟よ、君は何が気に入らないのだい。

    たぶん兄弟の微妙な心情を描きたかったのだろうけど、それに兄ちゃんはまだわかるんだけれど、いかんせん弟が何考えてんのかわからぬ。こわい。

  • 面白い面白いとは聞いていたものの今さら。
    面白かったなあ。

    東京で写真家として働く弟と、
    実家で家業を継いで父と二人暮らしの兄。
    母の一周忌で久しぶりに帰った実家で、
    幼なじみの智恵子も交えて3人で思い出の渓谷へ。
    橋の上から落下してしまった智恵子の死の真実を巡って
    ゆれ続ける兄弟の物語。

    これを見て、ああ、やっぱり真実は人の心の中にしかないんだ。と思った。
    その描き方が、事件現場の回想シーン、登場人物の表情、裁判の質疑応答、映画のタイトルまで、絶妙。
    最後笑った兄は優しすぎると思った。

    個人的には、真木よう子こんなところに出てたんだ!というよろこびと、きむにぃ検事のおそろしさが良かったです。

  • 都会でプロの写真家として活躍している弟と、田舎に残り親と共に小さいガソリンスタンドを運営している兄、そして、弟が昔付き合っていた女性智恵子の話である。 智恵子は地元の会社に就職したが、そこが倒産したためガソリンスタンドで働かせてもらっていた。ガソリンスタンドでは兄や数人のスタッフと共に働いていた。そこに、法事のため弟が東京から戻ってきたのだが、智恵子は弟の事をずっと忘れられず、寄りを戻したくなる。しかし実は、兄は智恵子に好意を寄せていたが、弟と智恵子の関係に感づいてしまう。昔話にも花を咲かせ、昔よく遊んでいた川に3人で向かうことになるが、、、
    それぞれの人物がそれぞれの想いや考え方を持っており、それを巧みに表現されている作品である。表情での演出が多く誰がどの場面でどのような気持ちを持っているのかを、観ている人の視点によってもいくつもの解釈ができとても深く考えさせられた。 推理やサスペンスでハラハラドキドキ系の映画ではないが、観終わった後に「うむ!」と思わせてくれた作品だった。

  • 寂れた町の閉塞感があって予想以上におもしろかった。香川さんもオダギリジョーも適役!二人が兄弟という設定には無理があるけど…。
    象徴的にトマトだったり、魚の眼のアップを映すのが弟の写真を撮る時の視点なのか。役者の目の揺れも効果的。
    当たり前だけど一つ一つの事件にそれまでの過程があって絶対悪はない。前朝日新聞で読んだ吊り橋探しのエピソードが興味深かった。

  • すごく良かった。
    木村祐一以外は。
    どういう理由で起用したのか、わからないけど、役者としては何やっても同じで違和感しかない。
    むしろ木村祐一とピエール瀧を入れ替えても良いくらいだと思う。
    カンヌ出品作で面白かったのは、これと『トウキョウソナタ』だけ。
    脚本も、主演の二人も素晴らしい。
    ただ香川照之・真木よう子の組み合わせが若干『MOZU』。

  • オダギリジョーと香川照之の、ガラス越しの長尺1カットの見応えたるや。派手なアクションなんてなくとも、「演技」それだけで引き込まれることがあるのだなぁ。

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著者プロフィール

1974年広島県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。在学中から映画製作の現場に入り、是枝裕和監督などの作品にスタッフとして参加。2002年脚本・監督デビュー作『蛇イチゴ』で数々の賞を受賞し、2006年『ゆれる』で毎日映画コンクール日本映画大賞など様々の国内映画賞を受賞。2009年公開の長編第三作『ディア・ドクター』が日本アカデミー賞最優秀脚本賞、芸術選奨新人賞に選ばれ、国内外で絶賛される。2015年には小説『永い言い訳』で第28回山本周五郎賞候補、第153回直木賞候補。2016年に自身により映画化。

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