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- / ISBN・EAN: 4988013274846
感想・レビュー・書評
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見どころ
出生率の低下やテロの脅威などを盛り込んだハードな近未来SF映画。8分間以上のワンショット撮影などが評価され、ヴェネチア映画祭オゼッラ賞(技術貢献賞)を受賞した。
ストーリー
人類が繁殖能力を失った西暦2027年。エネルギー省の官僚・セオは、元妻のジュリアン率いる地下組織・FISHに拉致される。彼らの目的は政府の検問を通過できる通行証。迷いながらも協力を決心したセオは、人類存亡の鍵をめぐる争いに巻き込まれていく。 -
どこかでみたインタビュー。
答えていたのはハリウッドスターだったか…
好きな音は何ですか?
何人かが同じ答えを言った。
子供の笑う声。
その声が世界からなくなったら。
生きる意味を問いたくなる。
私たちは何のために生きるのか。
まだ、世界には子供の笑い声が聞けない
場所がある。
エンディングには、子供の笑い声。
なぜ守れないのだろう。
笑うことさえも。 -
(1度目) 2007年09月27日 (木)
映画館(日本語字幕)
この映画の製作国は、どのサイトを見てもアメリカ・イギリス映画と書いてあるので、たぶん両国スタッフの共同製作なのだろうが、雰囲気はいかにもイギリス映画。舞台は近未来のロンドンだし。
近未来のロンドンといえばSFでは悲惨な世界と相場は決まっている。この荒廃した雰囲気はアメリカ映画では出せないもので、なぜイギリス映画は出せるかというと、やはり現実にそういう社会を経験しているからだろう。1970年代の沈滞時(英国病と言われていた時代)のイメージが強い影響を与えているのではないか。
アメリカも1930年代に大不況を経験しているが、そのころを覚えている人は少ないだろうし、もともとあの国の人々は良い意味でも悪い意味でも単細胞だから、世界観にコクがない。イギリスは歴史が長い国なので、現れてくるものの深みやコクや味わいが違う。
それにもともとイギリス人というのはディストピア小説が好きみたいですね。現代SFの嚆矢となるH.G.ウェルズの「タイムマシン」がすでにそうだし、ウィンダムの「トリフィド時代」は破滅小説の原型ともいえるものだし、「人類皆殺し」とか、バラードの一連の作品とかーいずれも古すぎるけどー超有名どころではオーウェルの「動物農場」「1984」がある。
映画では「時計仕掛けのオレンジ」とか、最近見たのでは「Vフォー・ヴェンデッタ」もそうだし。
この映画「トゥモロー・ワールド」の特色は、荒廃した世界の描き方がいままでとはひと味違って、イスラム系の移民がいっぱい出てくるところ。ロンドンが中近東の街に見えるほどで、それ以外にも多種多様な難民があふれかえっていて、きっとロンドンの未来はこうなるに違いない。そう思わせるリアリティある混沌とした世界を作り出している。
その世界を、うわ~、とんでもないなあと思いながら眺めていると、話はどんどん進んでいって、そのまま終わってしまうのであるが、この手の映画や小説の見方としては、まあこれでいいんだろうと思いますね。
ストーリーは、その世界を案内するためにくっつけられたようなもの。いってみれば観光案内用に後からマラソンコースをつくって、テレビ中継の際に映るようにしたようなもので、あちこちを案内するのが主だから、それはあってもなくてもあまりかまわない。この映画のストーリーも恐ろしく単純です。
それでもなかなかの秀作。
BGMは凝っていて、なんと「クリムゾン・キングの宮殿」がかかりました。びっくりして最初曲名を思い出せなかった。懐かしい(涙)
ディープ・パープルの「ハッシュ」は気がつきませんでした。
(2度目) 2017年02月11日 (土)
ネットで視聴(英語字幕)
原題:Children of Men
邦題:トゥモロー・ワールド
面白いSF映画を紹介しているサイトを探していて、IndieWireという映画関係者の批評サイトらしきものが発表している「21世紀のSF映画ベスト25」という記事を発見。
そのベスト1に挙げられていたのが本作。
どっかで見たことがある映画だなと思ったら、「トゥモロー・ワールド」でした。
そこまでいうほどの映画かなーと思ってもう一度見てみたら、やっぱり前回と同じ評価。「なかなかの秀作」ではありました。
前回わからなかったDeep Purpleの「Hush」は、5分10秒からのシーンで流れていました。
懐かしい! -
重い見直す
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未来は自分でつかみ取るもの。諦めない限り、結果は分からない。
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映像技術の凄まじさよ
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POVで進んでいくシーンが結構多い。シューティングゲームみたい。長回しとショートカットの使い分けも、なかなか良かったんじゃないか。
【ストーリー】
急激な出生率の低下の果て、遂に人類は繁殖能力を完全に喪失。それから18年後の2027年、世界は秩序を失い、既存の国家が次々と崩壊していった。イギリスは軍事力を使った徹底的な抑圧で、どうにか国家機能を維持していた。
官僚のセオ(クライヴ・オーウェン)は、ある日武装集団に拉致される。アジトに連行された彼は、反政府組織”FISH”のリーダーとして活動する元妻ジュリアン(ジュリアン・ムーア)と対峙した。セオもかつては平和活動の闘士だったが、我が子を失ったことで生きる意味を見失い、希望を捨てた男だった。
ジュリアンはセオに、政府の検問を通過できる通行証を入手するよう依頼してきた。セオはあまりにも無謀なその依頼を一度は断るが、ジュリアンが政府の目を逃れ接触してきたことに重要なわけがあることを感じていた。そして、何よりセオは今もジュリアンへの想いを断ち切れないでいた。
協力を決心したセオは、通行証を手に入れると、再びFISHと接触。そこで彼は、彼らの計画の全貌を知らされる。それは彼らが保護している、人類の未来を変える存在であるキーという名の少女(クレア=ホープ・アシティ)を安全に、そして極秘裏に“ヒューーマン・プロジェクト”に届けるというものだった。
ヒューマン・プロジェクトとは、世界中の優秀な頭脳が結集して新しい社会を作るために活動する国境のない組織だ。しかし、その存在を確認したものは、皆無に等しかった。外は政府軍と反体制勢力との激しい戦闘が続く最前線。しかもキーを政治利用しようとするグループもいた。存在するかどうかもわからないヒューマン・プロジェクトにキーを無事届けるため、セオは必死にミサイルと銃弾の嵐をかいくぐる。
人間が繁殖能力を失った時代、人類の未来を背負う少女をめぐって激しい争奪戦が繰り広げられるSFサスペンス。P.D.ジェイムスのベストセラー『人類の子供たち』を、「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」のアルフォンソ・キュアロン監督が映画化。
出演は「インサイド・マン」のクライヴ・オーウェン、「フォーガットン」のジュリアン・ムーア、「キンキーブーツ」のキウェテル・イジョフォー。 -
子供の産まれなくなり移民排斥が席巻する近未来のロンドン。奇跡的に命を宿した妊婦の少女をトゥモロープロジェクトに届けるため地下組織から協力をたのまれたセオ。地下組織の内部分裂から少女と逃走する事になるのだが、果たして二人は無事に楽園への脱出を成し得るのか。。少子化問題を突き詰めた設定。終盤の長回しの戦闘シーンの臨場感、処女懐胎を彷彿とさせる描写、意外性は全くないが丁寧に作られていて見応えあり。
ただ、退屈。