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- / ISBN・EAN: 4523215021838
感想・レビュー・書評
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☆ 。.・'★✲悲しく秀麗な作品✲★ 。.・'☆
本作は1889年スウェーデンで実際に起きた事件を
ボー・ウィデルベルイの脚本により映画化された作品。
劇中で流れる曲は…
ピアニスト=ゲザ・アンダによる
*モーツァルト『ピアノ協奏曲第21番 第二楽章』
*ヴィヴァルディの『バイオリン協奏曲』から「愛」
...これが内容と映像に重厚さを醸しだしている。
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妻子持ちのシクステン・スパーレ陸軍中尉は伯爵に爵位を持つ貴族の出。
そんな彼は、
ある日サーカスの綱渡り芸人であるエルヴィラ・マディガンと出会い…
❤そしてふたりは惹かれあい深く熱い恋に落ちていく❤
が…
許されぬ恋の果てに やがてふたりは逃亡する━
スウェーデンの美しい森や田園風景をヨルゲン・ベンソンのカメラワークが見事に全編を追っている。
シクステンとエルヴィラの顔のアップの切なさ、美しさは秀逸の一語に尽きる。
作家→映画批評家→映画監督というステップを踏んでこられた、ボー・ウィデルベルイが脚本・監督・編集と身魂を投げ打っての作品と云えよう。
また、主演のピア・デゲルマルクは第20回カンヌ国際映画祭で「女優賞」を受賞されている。
しかしながら彼女はこの作品の他に3作品程に出演された後にご結婚され、引退してしまったという記事を目にした。
聞くところによればスウェーデンの大富豪夫人になられたご様子。
■〝みじかくも美しく去り〟といった感じだろうか■
個人的にはシクステンを演じられたトミー・ベルグレンにそれはそれは、魅かれた自分が居たことをよく覚えている。今もである。
✲~✲悲しい恋の末路は、
あまりに美しく、そして儚く、散っていく…✲~✲
✲2発の銃声は
天上での彼らの祝福の鐘になり得たのだろうか・・・✲
*:.。..。.。o○*これは私の中で、永遠に心の片隅に置いておきたい珠玉の作品となっている*:.。..。.。o○詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スウェーデン軍の中尉とサーカスの綱渡り女芸人の実話。妻子ある中尉は軍から脱走し、女と逃避行を続ける。
現代から思えば国外に出ちゃえばいいのに、と思うが、軍からの逃亡はきっと大罪なんでしょう。
しかし、逃避行中、森の中できのこや木の実を採って食するとは、なんとサバイバルなことか。その根性があれば生き残れるんじゃないかと思うんだが。 -
アンダのモーツァルトpコン21番2楽章で
名高い作品だが実は初見。スウェーデンの脱走兵とサーカスの美人綱渡女の不倫逃避行っていう、ストーリーは会ってないようなもの。
金もさほどなく、先行きの見通しもないままひたすらイチャイチャするだけなんだが、ヒロインの美しさになぜかみれてしまうなんとも不思議な作品。
案の定、最後の方は野草食って飢えを凌ぐは、仕事探せないでヒモ状態にイラつく男が逆ギレするわでバカップル丸出しなんだが、こんな可愛けりゃ、何もかも捨てて束の間の性愛に溺れてしまう気持ちになるのもわからないではない。とどのつまり、男の非現実な夢想みたいな作品なのだが実話とのこと。現代女性が見ても1ミリも共感できるところがないだろう。
髭剃りかけでもキスしたりとか、カーテン纏って演奏会でたりとか、はしばしにフェチな拘りがありみあきない。野いちごを手づかみでクリーム浸して食うとこなんかはとてもエロい。
原題はヒロインの名前「エルヴィラ・マディガン」
これを「短くも美しく燃え」と邦題をつけたセンスをなによりも評価すべきやろな。何となくタイトルがそれっぽいからかトリュフォーの「突然炎のごとく」といぅしょに脳内でファイリングされてた作品(笑)