[鑑賞日:レンタルDVDにて2010年4月5日]
STAY
2005年 アメリカ
日本公開日:2006年6月3日
監督:Marc Forster
出演:Ewan McGregor、Naomi Watts、Ryan Gosling、Kate Burton、Bob Hoskins、Janeane Garofalo...他
[英語]
■あらすじ
精神科医のサム・フォスターは、謎に満ちた若い男性患者ヘンリー・レサムを担当する。ヘンリーは死にとらわれており、自分は3日後に自殺すると予告した。そして、サムにはもうひとり気がかりな相手がいる。画家であり、同棲中のガールフレンドのライラだ。彼女はサムの元患者でかつて自殺未遂をおこしており、彼女の不安定な精神状態はサムの精神的負荷でもあった。サムは彼女を愛しており、結婚指輪も買っているにもかかわらず、ずっと渡せないままだ。ヘンリーはその指輪に異常な興味を示す。そんなライラもまた、自殺願望のあるヘンリーに深い関心を持つ。ある日、ヘンリーが忽然と姿を消した。不安を隠せないサムは、必死にヘンリーを探し回るのだが…。(Amazon.co.jpより)
■感想
不思議系の作品で、わかりそうで、わからない映画だった。だからと言って嫌いな映画ではないけど……。
私の解釈としては、現実と幻の境は曖昧で、目覚めたとき、どちらに寝返るかわからないってことなのか……な?
それとも、幻の中(あるいは精神界)では、人々の記憶はどこか繋がっていて、記憶や思念がシンクロしてしまうってこと?
最初はヘンリー(ライアン・ゴズリング)がトリスタン・リバーと言う画家の熱狂的なファンで、彼の人生をなぞっているのかと思ったら、そうではない。じゃあ、生まれ変わり? あのヘンリーはヘンリーじゃなくて、彼の精神に依存したリバーってこと? ……そうではない。
それじゃあ、ヘンリー・レサムのサインを見て、ハッとしたライラ(ナオミ・ワッツ)は一体なんだったんだろう? よくわからないが、普通、絵画って言うのは表にサインするものだよね? なのに、ヘンリーのサインは裏にある。前述から考えると、誰もが誰かと紙一重で、表になったり裏になったりしているってこと? 鏡合わせ? ところどころ、双子のような人物が登場していたのも、ちょっと引っかかるし……意味があるのかな?
もうひとつわからなかったのは、全盲だったレオン(ボブ・ホスキンス)の目をヘンリーが治せた理由は?
私にはちょっと難しいテーマと言うか、表現方法だったなあ。なんか、一つ間違えば不思議と思える現象をただ単に貼り合わせたような作品になってしまうと思うし……。監督や脚本家が何を思ってこれを作ったのか、主旨が理解出来ないよ……。「人生は、美にあふれている」ってことだけ? この言葉をヒントに、この物語を解釈するのはちょっと難しい……。
2度観したら、細かなシーンで、現実と過去が重なる細かなシーンも見分けらるようにもなったけど、指輪の意味とか、サム(ユアン・マクレガー)がヘンリーを階段で追いかけているとき聞こえたヘンリーを呼ぶライラの声とか……。
映像的には、物凄く好き。ちょっとホラーっぽいところも。ヘンリーを演じたライアン・ゴズリングの演技は良かったと思う。寂寥感出てたし。