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- / ISBN・EAN: 4988102352134
感想・レビュー・書評
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死の間際に見た夢か。
ファンタジックかつ、
メタフォリック。
クリムトの絵画から連想される世界観としては、
良いポイントを付いているフィクションである。
つまり、これがクリムトとして観ないこと。
芸術家としてのクリムトにはもっと苦悩と葛藤があり、
彼の絵画にはもっと崇高な精神があると思うので。
映像も構成も、マルコビッチの演技も素晴らしい。
個人的には、シーレ役が、
シーレそっくりでかなり好き。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
映画の出来としては微妙?だけど、クリムトに興味を持つきっかけとしては充分。クリムトは、心から女性全般を愛してたんだなぁって思える。彼女たちに対する態度は身勝手だし子どもじみてるんだけど、子どもならではの純粋な憧憬や愛情を、「女性」に向け続けた、それがクリムトの絵ってかんじ。「その表情は、永遠に彼女たちだけのもの…」って、クリムト関連の本に描いてあったけど、その通りだと思う。エゴン・シーレの役の人はけっこう似てるような気がする。
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特にこれといったアップダウンもなく、ぼんやりシュールなかんじ。
映像や雰囲気は好み。 -
現実と幻想とが入り混ざった世界で構成されています。
何とも中途半端な印象を受けるのですが…(^^;
理解出来る人にだけ理解してもらえればいいという種類の映画。
アーティステックです。 -
ラウル・ルイス監督、ジョン・マルコヴィッチ主演。
クリムトの伝記映画と聞いて観たんですが、死の直前のクリムトのフィクションがかった回想と精神世界を描いた映画。モデルを使って製作しているシーンは多かったんですが、肝心の作品はあまり出てこなかったのが残念。とにかくクリムトの女性への憧憬と愛着、ファム・ファタールである“レア”への執着は一貫して伝わってきました。映画の中で常にエロスとタナトスを感じさせつつ、現実と虚構が入り混じる雰囲気を醸し出した演出は良かったと思います。 -
クリムトの描いた絵の強烈なオリジナリティー。それがどこから来るのかを本で少しだけ読んで見たりもしたけど・・。女性に魅了され、女性を魅了するその業の深さがこの映画には凝縮されていた。特に、妹や母親が理解を越えるクリムトの行動に半狂乱になってしまう場面は・・怖かった。クリムトがあの映画そのままの人だったとしたら、周りの女性たちはさぞかし大きな犠牲を払ったことだろう。そして、センセーショナルな作風を、ウィーンという都市の保守的な空気が頑ななまでに拒んでいる様子が意外だった。19世紀末のウィーンといえば一番華やかだったはずなのに。その後、パリにアートの都が移ってしまうのも無理はない。
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夢の中にいるかのような、幻想的で妖しい映像でした。もうちょっと華美でどぎつい色彩にしても良かったような…クリムトを題材にしている割には美術のカラーが若干くすんでいたような気がします。
病院の中のクリムトが「花が」と繰り返しているのが「市民ケーン」の薔薇の蕾を彷彿とさせて謎めいていて良かったです。
とにかくジョン・マルコヴィッチが素晴らしいです -
うわーーほんものみたい!!クリムトに会ったことないけど
ドイツ語しゃべれや^^というのは置いておいて、踏み込まずに描くほうが芸術家の空気を出せるようですね。シーレとか、まさにあんな感じぽい -
映像は素晴らしかったです。衣装とか、インテリアとか、ジャポニスムの影響が反映されていて、美しかったです。キモノを着てたり、琳派の屏風があったり。ただクリムトの本をかなり読んでたので、あまりにも創作されて本当のクリムトとは程遠いストーリーで残念。リアルな彼の人生のほうがもっとロマンティックだったはずだ!!そう思いたい。エゴンシーレももっと繊細で神経質だったと思うんだけどなあ?