二十四の瞳 デジタルリマスター2007 [DVD]

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監督 : 木下惠介 
出演 : 高峰秀子  月丘夢路  小林トシ子  井川邦子  田村高廣 
制作 : 壺井栄 
  • 松竹ホームビデオ (2007年6月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105052987

二十四の瞳 デジタルリマスター2007 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 私はこれを一種の音楽映画として見ました。劇中に流れるたくさんの童謡。不況や戦争といった悲劇を描きつつも、そこではかならず歌が流れている。そして小豆島の風景が(小豆島は空襲がなかったんですね)、そこにかぶさっていく。なんとも美しい作品です。
    ちょっとだけ補足しておきますと、唱歌と童謡は今日、一緒に思われていますが、唱歌というのは文部省が定めた歌でありまして、基本的には教訓が多く、古くさい。一方の童謡というのは大正期から昭和初期に創作されたもので、こちらは感性を育てることを目標にしていて、歌詞もメロディも創作性、芸術性を追求しているわけですね。童話というのも実は同じで、民話や神話とは違う、創作物語であったのです。
    簡単にいえば、唱歌は古くさく、童謡は新しい。「子どもたちには無限の可能性があるんだ」、「子どもたちの純粋無垢な感性を育てていくべき」いう教育改革運動がベースにあるわけですね。
    で、新米でモダンな大石先生が子どもたちに童謡ばかりを教えるものだから、笠智衆の男先生は「困ったもんだ」と嘆くわけであり、また男先生がなんとか子どもたちに唱歌を教えようとするのだけれども子どもには不評なんですね。
    そういうわけで、この大石先生と童謡とは不即不離で、だからこの映画では童謡が最後のシーンまでずっと重要な鍵になるのです。(ただ、途中で賛美歌が使われるのだけが解せない)
    それにしてもこの前の戦争で日本は本当に「男のいない国」になってしまったんですね。男たちはみんな戦死してしまって、残されたのは女子どもだけ。よくもそういう状態から立ち直ったものだなぁと思わざるをえませんでした。

  • 学校で映画鑑賞ということで見ました。

    涙しました。名作ですね。教師と生徒との愛情の物語でもあり、また優れた反戦映画の一つだと思います。

    昭和3年、小豆島にモダンガールでハイカラな、自転車を駆って颯爽と島内を回る女性教師・大石久子が島の分教所に赴任します。物語はその昭和3年からの20年間、戦前・戦中・戦後と時が移ろう中で教え子に愛情を注ぎ、教え子の身を案じ、どこまでも見守り続けた大石先生のお話です。

    当時の時代感覚に忠実に描いているのだとは思いますが、何分古い映画ですから、今との時代感覚のずれっぷりに多少戸惑いは覚えました。
    まず、自転車・洋服姿が、「ハイカラ」で、「島の中で浮いた存在」になってしまうというあたりからして衝撃的ですね。「いいじゃん、自転車くらい」って、感覚としては言いたくなるのですが、やはり絵として見ると和服の子供や割烹着の親御さんばっかりの中だと、浮きますねぇ……。自動車も走ってますけど、自動車には文句言わないで自転車で文句言うって何だろうねぇ。
    ジェンダーで言っても、「男先生」とか「女先生」とか、わざわざ性別を付けて呼び分けたり、「男は戦争、女子どもは見送り」というような雰囲気にはどこか性差別的な雰囲気を感じました。
    また、教師の仕事ということで言っても、「何か特定の教科を教えるのが上手い」であるとか、「子どもたちに広く世の中を知ってもらい、自律的に物を考える力を養う」であるとかよりも、「国のために忠誠を誓う子供を育てる」が眼目なんですね。「天皇陛下はどこにおられますか?」と大石先生が生徒に尋ねるシーンにはドキッとしましたし、校長先生が大石先生に忠告するシーンでは「そんなことでアカ(共産党員)だと疑われてハブられるのか……」と思ってしまいました。
    要は、その辺の、当時の時代感覚を知り、今の時代とのズレを感じることが出来ただけでも、私からすれば大きなことだったと思っていることです。

    それを踏まえたうえでも、やはり、大石先生はいい先生ですね。「小石先生」と呼ばれ、「泣きミソ先生」と呼ばれるその呼び名に、単純なからかいではない、どこか先生に対する親しみを覚えます。一見、教え子と一緒に遊んだり、歌ったりしているばかりで、教え子の悩みに対してはぼやっとしたことしか言えずにおろおろするばかりの情けない先生のようにも見えますが、そういう先生こそ貴重なのではないでしょうかね。
    楽しいときは一緒に笑い、悲しい時つらい時は一緒に泣くだけ。これだけのことなんですが、そこにとても深い、温かい愛情のようなものを感じるのは、そこに自分たちには欠けてしまっている大事な何かがあると感じるのは、私だけでしょうか。
    「いくじなし」「泣きミソ」。こういう言葉でもって自分の弱さを否定して、世のためお国のためと強くなろうとするあり方が、結局人を殺していったのではないか。そんなことを考えさせられた映画でした。

  •  昭和初期に小豆島の分校に赴任した先生と子ども達の20年を描く。

     この大石先生ってどちらかといえばダメ先生なのである。することと言えば子どもと泣き笑いし、後は童謡を歌うだけ。でも先生の本質とはそれだけなのかもしれない。共にいて希望を示すだけ。それだけが教師の役割なのだと感じた。
     この映画の全編に渡って流れ、歌われる童謡は当時の日本にとって明るい未来の希望の象徴なのだと思う。この時代を生きた人々にとって「二十四の瞳」は誰もが涙する不朽の名作なのだということがよく分かる。

  • 『鈴木先生』の話から「GTO」、「金八先生」と話が進み、ついには「二十四の瞳」に及んだので改めて見直している。

  • 小豆島から帰ってきてすぐゲオで借りて観た。
    子どもの頃とは違う気持ちで白黒映画を観れる。唯一覚えていた落とし穴のシーンを観れてよかった。
    カメラワークが今と違ってた。長回しでカット割が少ない。
    大石先生の言葉がやさしくて泣いた。

  • 噂聞いていた木下恵介の代表作。
    期待が大きかったからか、正直そこまで。。。という感じだった。
    名作に対してなんだ!って、かなり失礼かもしれないが、
    全体にあさーく色んな人の事件が描かれていて感情移入しにくかった。
    人を描くならもっと徹底的に誰かにフォーカスしていた方がよかったような気がした。

    それでもやっぱり音楽の使い方とか、日本人の情感をよく知ってるからこそなせる演出だなと思った部分もあるのだけど。
    また何年か後に見たときはこの作品の良さがわかるようになるのかな。

  • 小豆島の小学校で働く新米教師と12人の新入生の交流を描いた物語。

    昭和9年から戦争の混乱を経て生徒達が大人に成長するまでの記録。

    今の感覚で見るとえ?と思う部分はある。
    生徒の仕掛けた落し穴に落ちて足負傷→学校に通えなくなりあっさり本校へ異動。
    教え子が卒業式を迎えた後、あっさり退職。
    教師は腰かけだったのか?

    などなどあるが、
    あの時代を考えると仕方のないことだったのかな?と思わせる。
    モノクロ映像と高峰秀子の演技がそう思わせるのか?

    国の思想、命令が絶対な中、
    教師といえども、だからこそ個人的な思想を生徒に教えられないし
    生徒の夢や希望を応援したくても、家庭を助けるため、
    お国のためにほとんどの生徒は自分を犠牲にする。
    それがあの時代は普通のことだった。

    先生が「軍人になるなんて、生きて欲しいのに」と言って
    家族に諌められるが、それさえも思ってはいけない世の中だったのか。

    静かに反戦を訴える良い作品でした。

    ただ、子どもたちの台詞が全く聞き取れなかったのが残念。

  • 小豆島でロケが行われた12人の生徒と先生の物語。

    けれどこれは教師と生徒という関係、学校というものだけを描いたものではない。
    主人公である先生はなんと先生を辞めてしまうのだから。
    そのことがつまり、物語の根幹。

    時代は戦前の昭和。
    舞台は瀬戸内海の島にある分校。
    そこに赴任したモダンな先生。
    保守的な田舎では、先生は受け入れられない。
    しかし、次第に生徒に慕われる姿を見、次第に打ち解けていく。

    そこで出会った生徒たちは徐々に大きくなり、苦労を強いられる子や、兵士として帰ってこない子も。

    時代が戦争一色に染まっていき、のどかな島の景色にも軍歌がなり響く。
    自らの子さえも、戦争へ行くのだと言う。
    そして夫は英霊となって帰ってくる。

    戦争が終わり、残っていたのは、変わらないのどかな海と田舎の風景。

    やがて先生と生徒は再会をするが、戦死した男子や盲目になってしまった子など、みな一様に思うところがある。

    最後に生徒が歌う、浜辺の歌。
    それは今とはほど遠い、楽しい遠足で聞いた歌。

    むかしの人ぞ、しのばるる。


    これは銃後の女性から見た反戦の物語。
    本当に素晴らしい。

  • 概要:
    普通選挙が実施される一方で治安維持法の罰則が厳しくなった1928年、師範学校を卒業したばかりの大石久子訓導「おなご先生」は、島の岬の分教場に赴任する。そこに入学した12人(男子5人、女子7人)の児童の、それぞれの個性にかがやく二十四の瞳を前に、この瞳をどうしてにごしてよいものかと感慨を持つ。
    若く朗らかな大石先生に子供たちはすぐになつき、信望を集めた。しかし颯爽と自転車に乗り洋服姿で登校するおなご先生は「ハイカラ」であることを理由に、保守的な村の大人達から敬遠される。些細な誤解から面罵され、思わず涙する事も。しかしいつでも子供たちはおなご先生の味方であり、支えであった。
    そんな折、大石先生は年度途中で子供たちの作った落とし穴に落ちてアキレス腱を断裂。分教場への通勤が不可能になってしまう。大石先生が不在の中、「おなご先生」を一途に慕う子供たちの姿を目の当たりにした村の大人達の態度も軟化する。大石先生が子供たちにとってかけがえのない存在であることを理解したのだった。やがて怪我が完治した大石先生は本校へ転任する事となり、村の皆に見送られ、再会を約束して分教場を去った。
    1932年、子供たちは5年生になり、本校に通うようになり、新婚の大石先生と再会する。しかし昭和恐慌や東北飢饉、満州事変・上海事変と続く戦争といった暗い世相は、大石先生を始めつつましく暮らす生徒達のそれぞれの暮らしに、不幸の影を落とし始める。 1934年春、戦時教育に憂いを持った大石先生は教え子たちの卒業とともに教職を辞する。12人の生徒たちはそれぞれの運命を歩む。彼らの行く末を案じ、戦地へ赴く教え子には「名誉の戦死などするな、必ず生きて帰れ」声を潜めて伝える大石先生だった。
    1946年、船乗りの夫を戦争で、相次いで母親も末娘も亡くした大石先生はふたたび教壇に復帰する。 幼い児童たちの中にはかつての12人の児童たちの近親者もいる。点呼を取るだけで涙ぐんでしまう大石先生は、その昔「小石先生」とあだ名をつけられたように「泣きミソ先生」と呼ばれることとなる。 教師の道をえらび、母校に勤務しているかつての教え子の呼びかけで、12人(のうち消息のわかるもの)は大石先生と会合をもつ。 貧しさから波乱の人生を余儀なくされた者、家が没落し消息を絶った者、誰にも看取られる事なく病死した者、遠い海の向こうで戦死し2度と帰ってこない者、戦場で負傷し失明した者。時代の傷を背負って大人になり、大石先生を囲んだ彼らは、小学1年生のあの日皆で一緒に撮った写真を見る...。
    (wikiより)

    感想:
    長いし古いけど、いい映画でした。
    もし自分が戦争のころに生きていたら、「生きて帰ってきてほしい」なんて生徒に言えただろうか。
    言えなかったろうなぁ。
    先生やめることなんて出来ただろうか。
    出来なかっただろうなぁ。

    すごく綺麗な女優さん。演技もかなり惹きつけるものがありました。
    自転車がプレゼントされるシーンはぐっときますな。

  • 小豆島、軽井沢などを舞台とした作品です。

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