秒速5センチメートル 通常版 [DVD]

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監督 : 新海誠 
出演 : 水橋研二  近藤好美  尾上綾華  花村怜美 
制作 : 新海誠  新海誠 
  • コミックス・ウェーブ・フィルム (2007年7月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4560107150245

秒速5センチメートル 通常版 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • この主人公の、終始モノローグ的な声音が、ずっと悲しい。
    初恋の相手との距離は、13歳時は物理的な距離や時間で表現されるものの、社会人になったらそれはもう心理的な距離感となっている。

    こんなセリフがある。
    「ただ生活しているだけで、哀しみはそこここに積もる。陽に干したシーツにも、洗面所のハブラシにも、携帯電話の履歴にも」

    ただ生活しているだけで。
    ただ生活しているだけなのに、この哀しみの所以は、きっと主人公にもわかっている。


    彼女の姿を探し続ける。いつか隣にいた姿を見続ける。
    また会えるかもしれない、ふと、会えるかもしれない、
    そんなことを思って歩いていたって、そんな淡い期待は往々にして裏切られるし、でも祈るくらいいい、無駄にするのは時間だけだ。
    そこから抜け出したくて誰かと付き合ってみるけれども、どうしても、相手が見えない。透かしたように、風景が見えるだけだ、過ぎた時間が見えるだけだ。

    恋人がそばにいても、孤独しか感じない。
    もう、魂のレベルなんだろう。
    心がずっと、取り残されたまま。

    そしてもう、あの人は自分のことなんて見てはいないというのに。


    愛って孤独だ。

  • タイトルと映像がただただ素晴らしく、美しい。
    二人の恋心が綺麗で純粋すぎて、でもどこかもろくて儚げで、この危うさが美しくも思えたり、もどかしくも思えたり。

    成就しなかったから、余計にそんな風に思うのかもしれん。

  •  背景の光の表現に目を奪われる。なんという空間の表現。あまりにも空がきれいで。あんな空の下に生きたい。必ず行こう。
     お話としているのは主人公遠野貴樹の内面です。キャラクターのデザインを強くデフォルメしている分それを引き立たせる背景は繊細な描写で、このバランスがとても良いなと思います。
     「好き」と言えずにいることの切なさと美しさを表現しているとも言えるし、「好き」と言えなかったことの後悔と哀しさを表現しているとも言える。これは大人が、もう変えることやり直すことができない過去のできごとやその時の感情に、しみじみする話だなと思います。決して明るい話じゃない。この話が人気だということは、気持ちを伝えられずにずっと昇華できずに生きている人がいっぱいいるということなんだろうな。送れない手紙を、届けないメールを書き続けてきてしまった人たちの、心が止まったまま過ごした時間への追悼なのかもしれない。会うことができるならば会いに行った方がずっと、気持ちを伝えられるなら伝えた方がずっと、ずっと健全。それを現実にしないのは怖いから?14歳の遠野と篠原に、現実にする勇気がないと厳しい意見は言えない。でも18歳では?今では?この話は好きか好きじゃないかで割り切れません。そして、そういう、割り切れない色々な感情が入り混じっているところは、生きているって感じで気に入ってます。誰にだってある、戻れない時間でのやり残したこと。

    第一話 桜花抄
     会いに行きたいとまで想う人がいることの幸せと切なさ。そして、実際に会いにいくことが、会うことができたという、奇跡のような可能性の一つが叶ったお話。ちょっと大げさかもしれないけれど、私にはそんな風に思われました。だって、現実に起こる物語では、遠野と篠原は会えないでお互いに転校してしまうってことがありえるから。そんなお別れだってあるのだから。

    第二話 コスモナウト
     この話が一番輝いていると思う。全3話の中の、一番輝いている時期。季節は夏。

    第三話 秒速5センチメートル
     主人公遠野が根暗過ぎてつらい。


     うらやましくて懐かしくて切なくて苦しい。
     大人の遠野は鬱陶しい。
     
     現実にしないことのノスタルジーと、現実にすることの今と、どちらを大切に思っているかによってこの作品への感想が異なるのだろうと思うと、どんな意見があるのかとても興味があります。

  • 小学生の時に恋した女の子との遠距離恋愛を忘れられずにいる男の子の話。
    まず、とても映像が綺麗です。とくに空。言葉もきれい。そして作品がピュアで、「観る文学」のようだな、と思いました。新海作品を他にも観たくなりました。

  • すごく評判が良いので楽しみに観たんだけど、私は合わなかった…

    綺麗です。ひたすら綺麗です。
    映像が。風景が。
    感情の流れも綺麗。
    必ずしも届かないのが逆に綺麗。

    ただ私の場合、そこで「…で?」となってしまうタイプでした。
    汚くてもいいからもっと感情の奥の方を見たいというか、現実見たいというか。
    何にもせずに上辺だけ撫で回してる感、ありました。
    あと、山崎まさよしのOne more time,One more chanceに合わせた映像もなんか萎えた。歌自体は好きなんだけど。
    なんか、誰かと恋愛してるんじゃなくて、一人だなあ、と思う。

    でも動けない気持ちは分かる。
    動いてみなきゃわかんないじゃん!なんて言う気はなく、動いても意味ないこともあるのも分かる。
    この映画を好きって言う人を批判するつもりもないけど、単純に恋愛観が違う気がします。
    …もしかしたらただ私の心が汚れただけだったりして。笑

  • 明里は常に貴樹の前にいる。前にいても振り向いてくれていた彼女が、いつからか前を向いたまま歩き出していく。一方貴樹は、遠くにいる明里を見つめたまま。立ち止まっていたことに気づくのには、あまりに時間がかかってしまった。
    男は名前を分けて保存、女は上書き保存。とは誰が言ったか知らないが、この作品を正に象徴する表現だと思う。女性は貴樹という人間をどう思うんだろう、と見る度思うくらい、感覚として異性感で共有できないものなんじゃないか、と思ってしまう。
    個人的には合間に入る「コスモナウト」が一番響く。香苗との関係において貴樹の位置は明里とはまったくの逆だ。貴樹の方が前を向いている。ひどいくらい前を向く。特にひどいのは、原付がエンストした後のくだりだ。さすがに気づけ、貴樹よ。あまりにも優しく、残酷だ。このエピソード中はものすごく香苗の方に共感するのだけど、やっぱり香苗も上書き保存だろうか、、?と考えるとまた複雑な気分に。。。

  • 電車の中での長い時間とぶつけようのない感情、手紙とんでったときの泣きたくなるような感情とか、いろんなところで感情移入。

    そんな後に待っててくれたら、泣いて抱きしめたくなるよね。


    それでも最後には結ばれない切なさ。
    現実でもメールしてれば相手の存在が確かめられるし、繋がってるような気になれる。
    でも、1000通メールをしても、縮まらなかったという心の距離。

    映像もきれいでよかった。風の感じとか、時間によって変わる光の加減とか、手紙に書かれてるちょっとした絵がかわいかったり。

    桜の花びらの散るスピードって、思ったより遅いんですね。

  • 一言で言うと大嫌い。
    キモヲタの「こういう風に過ごしたかった憧れの青春物語の妄想」を自己陶酔した一人称で恥ずかしげもなく語られて鳥肌が立つというだけの映画。
    神は全能である。よって神は存在するという能力を持っている。ゆえに神は存在するという証明がある。
    新海作品に登場するヒロインは常にぼくの理想の「きみ」だ。よって「きみ」はぼくを愛してくれるという能力を持っている。ゆえにぼくと「きみ」は恋人になる。新海の恋愛というのは常にこれである。ぼくの理想通りの都合の良いきみが初めから存在し、一切の衝突も相互成長もなく二人は思い合う。
    よって新海の作品は承認欲求の欠如を慰撫するための非社会的妄想という域を出ず、ゆえに気持ち悪くて、見ていられない。

  • マサヨシさんの唄を聴いて気づいた。
    好きな人に、好きと言えるって、
    それだけで幸せなことなのかも。。

  • 色々と自分の人生を考えさせられるアニメだった。
    個人的なことで恐縮だけど、僕は人生は引き算だと思っている。
    今持っている全てのものから、自分に必要なものや人、本当に大切なものを選択して引いていく作業をしていかないと、なかなか上手く生きていけない。
    今まで出会った人や想い出全てを記憶して全てを大切には出来ない。
    どうしても人間にはそれぞれにキャパシティがある。
    だから限られた時間の中で本当に大切なモノや人を選び抜いて、洗練されて大人になっていくんだと思う。
    だけど良いのか悪いのかは別として、それが上手く出来ない人もいる。
    わからないけど、上手く出来ないのじゃなくて、ただ上手くやることを拒否しているだけかもしれないけれど、でも人生はなかなか、はいそうですかと簡単に割り切れない。
    それを割り切って、乗り越えて大人になった人はもしかしたら、このアニメは響かないかもしれない。
    でもそれが出来なかった僕みたいな人間には心にとても響くものがあった。
    そして僕はどんな生き方をしようとも、スピードは遅いかもしれないけど、前を向いて歩いて行こうと思う。
    秒速5センチメートルでもいいから前を向いて歩いて行こうと思う。

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