最後の人 (F.W.ムルナウ コレクション/クリティカル・エディション) [DVD]

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監督 : F.W.ムルナウ 
出演 : エミール・ヤニングス  マリー・デルシャフト  マックス・ヒラー  エミーリエ・クルツ 
制作 : カール・マイヤー 
  • 紀伊國屋書店 (2007年10月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4523215035934

最後の人 (F.W.ムルナウ コレクション/クリティカル・エディション) [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 虚栄心という人間の業を、非の打ち所がない悲喜劇に仕上げた見事な名作。主演のエミール・ヤニンクスもはまっていて、ムルナウのセンスが、まぶしい。

    【ストーリー】
    大都会ベルリン。大通りに面した宮殿の様に立派なホテルの豪壮な玄関に年老いた門番が立っていた。彼は金ピカの制服を着て得意然としていた。彼はがっしりとした大男で軍人らしい頬髭をはやしていた。

    彼は将軍にも見まほしい我姿に誇りを感じ、金モールの制服を何よりも愛した。彼はこの姿で裏町の我家に帰って来る時程幸福なことはなかった。悪戯小僧達が羨望の眼を以て彼を仰ぎ見るから。

    しかるに些さの負傷と老齢との故を以て彼は門番の制服を奪われ、地下室の浴場係に左遷された。彼は何よりも金モールの制服を着ないで家に帰らねばならないのが悲しかった。彼は制服を盗んでまでも着ようとした。しかしそれも裏町の人々が事実を知っては唯嘲笑の的となるばかりであった。

    彼は苦しみ歎いた。そこへ運命はこの老人に遺産を授けた。役は一躍して門番どころか富豪として立派な服を着ることが出来た。彼はシャムパンの盃を傾けながら心ゆくばかり笑った。かくて歓びの笑いの中に彼は死んで行くのであった。

    「カリガリ博士」「ジルフェスター」等の作者カール・マイヤー氏が書卸した脚本により「ファントム」「ジェキル博士とハイド」等と同じくF・W・ムルナウ氏が監督したもので、主役は「ピーター大帝」「快傑ダントン」等主演のエミール・ヤニンクス氏でマリー・デルシャフト嬢、マックス・ヒルラー氏、ゲオルク・ヨーン氏等が助演している。無声。

  • ムルナウ監督ということで90年近く前の作品なんですが、非常に見所の多いサイレント映画だと思います。異動を命ぜられた花形ホテルマンの老人の行く末を描いてるんですが、その老人が執着するのはホテルの制服であって、制服の持つ権力と、その行使が人々の生活に行き渡っているという、何となくドイツらしい風刺。涙で曇って見える異動状、酒に酔ったり夢を見て二重にモノが見えるなどの視覚効果も当時新しかったようですが、それが当人の気持ちとリンクするというブレなさがこちらにも響きます。陰惨なラストのあとに、ハッピーエンドが用意される遊び心も面白い。

  • なんだか久々に感動した。
    妙に感動して、今メイキングを見てるけど、これはどうやら軍隊批判の風刺映画らしいよ!
    なんだか全部夢みたいで、最後は妙に悲しい。
    ハッピーなんだけど、悲しい。
    とってつけたようにしか幸福が訪れない。

    登場人物を客観的に見ている。
    その視点。
    彼によるけれど、彼は徳のある人間でもなんでもなくて「小物」だということを忘れていない。

    面白かった。
    すごく良い映画。
    サイレント映画だってことを全くもって忘れていた。

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